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楼主 |
发表于 2005-5-10 13:55:27
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景気は悲観に及ばず (2005.04.06)
2月の景気指標が総じて「弱い」印象を与えたところへ、日銀『短観』も予想を大きく下回る内容となったため、またぞろ景気回復に懸念がもたれるようになった。市場ではこれが株売り、円売り、債券買いの反応となって現れた。
しかし、これらをもって景気を悲観視することはない。そもそも2月が弱いといっても、前年が「うるう年」であったために、前年比の数字は3ないし4%低めに出る。日数の影響を受けない比率指標(例えば有効求人倍率のようなもの)は良いが、日数が1日少ないために数字が小さくなる消費や、輸出、生産などは、前年比の数字をそのまま使えない。そこで季節調整後の水準、前期比の数字で見ると、景気の印象はかなり変わってくる。
まず生産だが、2月の数字こそ期待外れでも、1月分が確報で上方修正されたうえ、3月の計画も上方修正された。これをもとに計算すると、1-3月期は前期比1.3%(年率で5%以上)の増加となる。しかも、4月の計画値は、その水準から更に3.4%高い「ロケット・スタート」が予想されている。3,4月がともに下ぶれしても、お釣りがくるほど強い数字だ。
![](http://www.tbs.co.jp/newsi_sp/keizai/image/050406_1.jpg)
家計消費も同様に強い。2月の家計消費は非常に強かった1月や、うるう年の前年に比べれば確かに落ちたが、それでも1,2月の実質消費水準は、10-12月期を4.7%も上回る。昨年冬のボーナスが2.8%増と、8年ぶりの増加となったことや、2月の正社員が前年比0.6%の増加となっていることも消費を後押しした。足元の生産や消費は、むしろ予想以上に強いと見たほうが良い。
では『短観』はどうか。ここでの問題は結果が「予想」を大幅に下回ったことではない。少なくとも、企業が12月の時点で予想していた姿が、ほぼ実現したわけで、この「想定どおり製造業の景況が後退した」ことの意味合いが重要だ。なぜならば、過去の景気循環のパターンをみると、大企業製造業の業況判断の転換が、景気の転換とリンクするケースが多かったためだ。例えば、前回、前々回のように業況判断D.I.のピーク水準が低いときは、そのピークアウトが、そのまま景気の転換点になった。一方、バブル期のようにD.I.の水準が高い場合は、D.I.のピークアウトからしばらく遅れて景気が転換していた。
今回はというと、業況判断D.I.は昨年9月に一旦「山」をつけた形になっているが、この水準は前回、前々回より高く、バブル期よりは低い。従ってここまでは「踊り場」でよいが、このままD.I.が低下を続けるようだと、遠からず景気が転換する可能性を秘めている。
そこで注目されるのが6月の水準だ。これが続落するようだと、景気に黄色信号が灯るのだが、今回の「予想値」は14で、3月と同水準に踏みとどまっている。これも微妙な水準だ。予想通り踏みとどまるか、上に振れれば「高原景気」が持続するか、再拡大となる。
周辺材料から見ると、景気後退は回避され、高原景気が続くか、再拡大に向かうと見られる。まず、製造業では『短観』でも輸出の回復が見込まれている。為替が想定レートの104円台よりも円安気味に推移しており、OECDの景気先行指数も、昨年末から伸びを高めてきた。これらを見れば、企業の想定どおり、輸出がまた回復する可能性が高い。
また、電気機械、電子部品などでの在庫調整が進んでいる。これが先にみた生産計画のように、この1-3月に続いて、4-6月も生産が増える形に結びついてきた可能性がある。更に、非製造業が安定してきた。ここでの業況判断はまさに「高原」状態にあり、利益率も着実に高まっている。これらがあいまって、05年度の設備投資計画は、年度当初見通しとしては強いもので、企業の設備投資マインドはなお健在とみられる。こうしてみれば、昨今の景気指標を受けた景気の先行き再懸念は、杞憂と思われる。 |
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