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[教材工具] 《千与千寻》日文剧本~~非常好的资料!

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发表于 2007-1-22 05:27:40 | 显示全部楼层 |阅读模式
《千与千寻》日文剧本 (转载)
3 M% w8 c$ R1 o. ~2 M' B: ~
2 [4 J. A8 G. a3 U父 千尋。千尋、もうすぐだよ。 4 H* `9 c" L% b1 N6 L
母 やっぱり田舎ねー。買い物は隣町に行くしかなさそうね。
7 ?& G$ ?( K6 `) v父 住んで都にするしかないさ。 ) W; j3 i4 B  P
ほら、あれが小学校だよ。千尋、新しい学校だよ。 6 _5 P( D+ A' T3 f$ D. f7 I8 W4 Q
母 結構きれいな学校じゃない。
/ j; I3 E: r  j' J" ?  
1 l2 h0 v5 G" e! p3 E9 iしぶしぶ起きあがってあかんべをする千尋。
) Z. j8 ?" H3 U" H9 q; \: Y  
! L8 D1 t- Z" |: N- B. I千尋 前の方がいいもん。 ) S8 T, O2 Y9 @
…あっ、あああ!おかあさん、お花しおれてっちゃった! 7 r. ?1 Z0 r  ]- a* ]) f
母 あなた、ずーっと握りしめてるんだもの。おうちについたら水切りすれば大丈夫よ。 * R  v, Z( b+ J/ v# e5 f' r' T% O
千尋 初めてもらった花束が、お別れの花束なんて悲しい… % T# Q  s$ Z3 C6 \
母 あら。この前のお誕生日にバラの花をもらったじゃない?
5 f  l: D7 z; `" Q! m1 a2 M4 i千尋 一本ね、一本じゃ花束って言えないわ。
! r* c( \) L8 I0 [% X" P3 H$ o; ^% [母 カードが落ちたわ。 ! M- Z. m* R+ a* H" y7 S9 D
窓開けるわよ。もうしゃんとしてちょうだい!今日は忙しいんだから。
, r# g( B' g# F3 x3 L- k   * T9 G7 ~1 N2 X0 L: B0 Z
タイトル 3 f$ v* j3 L/ d% v6 c8 [
   , w4 \) l* r+ n3 }% G! q2 Z2 O' O
父 あれ?道を間違えたかな?おかしいな…
1 L5 n" z8 S+ l母 あそこじゃない?ほら。
2 f/ ^* ]+ _5 Q9 P! f7 h父 ん? " d; ?# r1 I6 t( c6 J( k
母 あの隅の青い家でしょ?
9 F3 w5 V, v4 }  H# h5 `6 ~父 あれだ。一本下の道を来ちゃったんだな。…このまま行っていけるのかな。 9 G1 h: f- Q3 b7 L: K  W' j, y% T
母 やめてよ、そうやっていつも迷っちゃうんだから。
. E; \% j7 e; k0 d9 @4 \+ }* G父 ちょっとだけ、ねっ。 , o4 x$ n3 B1 w  j6 V' G
千尋 あのうちみたいの何?
  r4 l* B$ t  B, I0 k% L母 石のほこら。神様のおうちよ ( a/ D( ?& e. [- P6 Q
   / b! I7 B: o0 I! c
父 おとうさん、大丈夫? $ {# h$ D2 k" w
父 まかせとけ、この車は四駆だぞ! 9 l" R  G3 M5 h( A  @5 ~; F
千尋 うぁっ― ' S4 S( ^: T" q# s
母 千尋、座ってなさい。
  X9 s; o% o' ~+ o/ L0 t   2 {0 I% i. X3 N  w
千尋 あっ、うわっ…わっ、わっ! : k+ D% X6 q7 }3 C
ぅああああああっ! 5 n0 l6 y- C+ P. @; e& b6 \, L
母 あなた、いいかげんにして!
$ [' A2 F  n* A& y7 Y父 行き止まりだ! % m- W6 K7 N7 r8 h' m* y2 t1 f. D4 z$ i
  
  G, {5 ^# M- I" i0 t: c; R: N+ r母 なあに?この建物。 ( H# I. F# _) s" d  h
父 門みたいだね。 * \0 D' y! x" B; f- y& \7 N" S
母 あなた、もどりましょう、あなた。 ) G* m+ ]7 d1 |. A# Q) M0 z0 e
千尋?…もぅ。
$ A! r8 ]/ h6 n0 U- q父 何だ、モルタル製か。結構新しい建物だよ。 7 s: v5 q1 [5 F" k1 R0 G6 t0 y
千尋 …風を吸込んでる… 1 C) o0 f" O3 p8 C
母 なぁに?
1 ~2 Y' y" f2 Q  O父 ちょっと行ってみない?むこうへ抜けられるんだ。 / `% w! ~, F  y! m4 V: o
千尋 ここいやだ。戻ろうおとうさん!
' [: A6 @# }7 {' o; E5 o* J/ m+ d父 なーんだ。恐がりだな千尋は。ねっ、ちょっとだけ。
/ S$ ~4 l4 y% O3 Y, J1 K母 引越センターのトラックが来ちゃうわよ。
( I+ L2 |2 T; R& q. L+ s) K父 平気だよ、カギは渡してあるし、全部やってくれるんだろ?
# O) l$ w+ j7 G0 B. x母 そりゃそうだけど…
& ~# Y& S: W6 H# {1 Z! ~1 R  d千尋 いやだ、わたし行かないよ!
+ g2 x$ W* q& W* R4 j6 f# P& e戻ろうよ、おとうさん! & I1 y+ Q( F. l, X: [
父 おいで、平気だよ。 ) L3 @3 L! N4 A
千尋 わたし行かない!
/ n  N; E/ y% n/ j/ a5 r8 p. \うぅ…あぁっ! ! e# V/ y* ?) m7 t2 x# L+ h
母 千尋は車の中で待ってなさい。
- F! Q3 B) R8 p1 ~千尋 ぅぅ…おかあさーん!
$ T2 X' d- G8 N0 q. p3 Bまってぇーっ! 0 A) w6 R+ G) v; n( ^# p
父 足下気をつけな。 ( h7 y: `5 n$ E, w/ L
母 千尋、そんなにくっつかないで。歩きにくいわ。 & a) r: _" m* b; D3 @8 e5 T3 e
  
7 l  e+ ^# u& a; @/ s) R8 C$ _千尋 ここどこ?
! J' B. N% _! P1 L9 B6 [9 a/ ]母 あっ。ほら聞こえる。
' A3 g  V% n8 \% ~. q千尋 …電車の音! 3 J0 i& D2 @+ _/ _! J
母 案外 駅が近いのかもしれないね。
4 k& R3 o1 u$ i父 いこう、すぐわかるさ。 7 A- ~( O  m. ]# X( }! w
   2 q8 \; U/ i" `4 x1 V) e
千尋 こんなとこに家がある… 3 W4 {/ G) b' f9 p# c2 i! g
父 やっぱり間違いないな。テーマパークの残骸だよ、これ。 # p% _0 L6 ^& Y8 g, F5 \
90年頃にあっちこっちでたくさん計画されてさ。バブルがはじけてみんな潰れちゃったんだ。これもその一つだよ、きっと。
0 ~$ t% W8 v1 g" C3 _  }. n! e千尋 えぇーっ、まだいくの!?おとうさん、もう帰ろうよぅ!
# L! R& r2 n  _0 y# Mねぇーーーっ!
% b; k3 r) ?$ F  
' S7 y+ I7 Z* ?千尋 おかあさん、あの建物うなってるよ。
! q1 o; B/ J4 k5 {) `- i母 風鳴りでしょ。気持ちいいとこねー、車の中のサンドイッチ持ってくれば良かった。
! b" ^7 q' _7 g4 \" c6 a父 川を作ろうとしたんだねー。
( J! E( X  F9 X7 Uん?なんか匂わない?
7 m: V9 {1 E, W7 _# R" U母 え?
; v2 ?  c' p, a5 w2 w+ m父 ほら、うまそうな匂いがする。 % k' m- [! s; T/ g
母 あら、ほんとね。
' C3 D  o$ H) n+ b& ]父 案外まだやってるのかもしれないよ、ここ。
7 q# ~$ I2 x: U  k0 q! {母 千尋、はやくしなさい。 . l3 H5 O2 s1 N& G6 |  R
千尋 まーってー!
. a) H/ @8 V6 c- ?   ( @& _  C4 H: O; s5 g0 @+ N. K
父 ふん、ふん…こっちだ。   G7 j! W5 |0 m6 p  E: t' `. i
母 あきれた。これ全部 食べ物屋よ。 + g  }1 n8 a7 [$ b
千尋 誰もいないねー。
3 G0 s; w8 |3 H% u, }% `父 ん?あそこだ! 0 P+ o: F) h! B" ^0 V2 q
おーい、おーい。 $ A3 |& O9 V' f& D9 \/ v
はぁー。うん、わぁ。 4 x; ~: U0 ?& S3 c5 w( c
こっちこっち。 9 B7 q" K0 U* }: N' s
母 わぁー、すごいわねー。 7 F" k' g5 S- Q, T0 i7 l; c
父 すみませーん、どなたかいませんかー?
& a2 r, h  ~6 s( k3 J母 千尋もおいで、おいしそうよ。 6 q/ w$ _+ K9 s+ ^
父 すいませーん! ' n+ ]% G6 h. F1 ], q5 q8 G: G  }/ w
母 いいわよ、そのうち来たらお金払えばいいんだから。 ! u: J) }& z% v& H  L7 i
父 そうだな。そっちにいいやつが…
/ e' Q) W$ P# C2 I5 {5 E* A母 これなんていう鳥かしら。…おいしい!千尋、すっごくおいしいよ! - ^$ _0 T( f' H) z4 F9 l' J
千尋 いらない!ねぇ帰ろ、お店の人に怒られるよ。 $ V# o7 S; |1 k2 C) e$ P/ m
父 大丈夫、お父さんがついてるんだから。カードも財布も持ってるし。
- \, r6 D7 P& _# E5 q: w" Q8 o: C2 g母 千尋も食べな。骨まで柔らかいよ。
) A- O# A) V& c8 b* a1 h, ]父 辛子。 . i' r' N! ?4 S* `
母 ありがと。
1 T- \0 N1 ]! }: @  ]7 I6 X千尋 おかぁさん、おとぅさん! # m: ]/ a4 c6 H# a) R+ c, v+ d$ n
   / Z' k7 R, ?+ Y1 v/ z
諦めて歩き出す千尋。油屋の建物を見つける。
- f$ r( N( t1 a( O7 k- L+ }  
( U) C/ U7 n# v) R* P2 n! ]千尋 へんなの。 7 D4 C# a. E9 |4 Z% i4 i
  
8 m3 a/ K, P5 L8 L千尋 電車だ!…? 2 _1 t' n# \; K0 a* C' @' g+ B0 z
ハク様 …!   g5 S% W# C: _8 [% E
ここへ来てははいけない!すぐ戻れ!
9 U' u) ]4 @- C) T& Z5 y: y- f千尋 えっ?
+ ~) I* w) E) ?4 w4 cハク様 じきに夜になる!その前に早く戻れ! ' L( H$ _1 Y9 F8 j0 X
…もう明かりが入った、急いで!私が時間を稼ぐ、川の向こうへ走れ! & ?- ?& e: H$ X, W" J, f
  
" ?4 u* ^9 Z! T2 v  H千尋 なによあいつ…
' t7 n2 _7 ]4 m   ! @' g8 _8 ]# J4 m
明かりが入ると同時に、たくさんの影が動き出す。 0 n- h2 e" o  m
   4 k5 F6 z( v: W
千尋 ……!おとうさーん!
/ M3 |4 ?5 b" _3 i. F! v; {: |おとうさん帰ろ、帰ろう、おとうさーん! 7 K  q+ {  K- \
座っていた豚が振り向く。 , Z5 b) j4 s: P
千尋 ひぃぃ…っ . F* N3 d4 _% a$ ~/ s4 O: [
豚がたたかれて倒れる。 ; H7 D0 i! h0 P* w
豚 ブギィィィ! 1 ?$ O: m3 Z9 T/ s
千尋 ぅわぁあーっ! / y$ u1 `; a& V
おとおさーん、おかあさーん! # }1 M0 [, D0 j/ ^! f& J9 I1 `
おかあさーん、ひっ!
$ A6 J/ r. L9 e: d5 ~ぎゃああーーっ!
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 楼主| 发表于 2007-1-22 05:28:33 | 显示全部楼层
千尋 ひゃっ!…水だ!
( r5 R- ?# f. R2 [7 v0 [/ n8 aうそ…夢だ、夢だ!さめろさめろ、さめろ! 9 z1 C" ?- f+ z* @
さめてぇ…っ…
+ j# l' g- Q4 p$ S# p# Q$ {これはゆめだ、ゆめだ。みんな消えろ、消えろ。きえろ。 1 a: |5 x/ r( G! H
あっ…ぁあっ、透けてる!ぁ…夢だ、絶対夢だ!
+ F0 x4 ~2 m: M- N$ X' x+ t5 t  
" [7 D0 q# V& W4 e5 y( y/ B" h船が接岸し、春日さまが出てくる。 * J4 J2 D8 u! W. k+ d3 i6 u4 l
  
, a7 |( X; p( n' q! q1 T3 H千尋 ひっ…ひっ、ぎゃあああーーっ! 9 A% U3 G3 H  ~% T; ]6 t
  
2 |7 m0 F+ W9 ]3 P  t! \千尋を捜すハク。暗闇にいる千尋を見つけて肩を抱く。 7 ^+ \% q$ f% L5 t6 }/ z
  
6 w4 M5 t' ?1 ~( H千尋 っっっ!
4 z" I: v% Q$ a2 m9 Dハク様 怖がるな。私はそなたの味方だ。 + X. m2 [- r& E3 d$ k4 t4 c
千尋 いやっ、やっ!やっっ!
' ^5 k6 y/ b4 N7 R7 G! \% P# oハク様 口を開けて、これを早く。この世界のものを食べないとそなたは消えてしまう。 3 I6 j3 h8 t* z7 D; [
千尋 いやっ!…っ!? ; l) R# |  z( G. D
ハク様 大丈夫、食べても豚にはならない。噛んで飲みなさい。
- V" C5 Z3 h8 ?" Q2 E0 |' y千尋 …ん…んぅ…んー…っ $ D" H) b& x4 q8 j8 ^" a: l
ハク様 もう大丈夫。触ってごらん。
/ X- `# C8 D3 d  ~0 r4 {千尋 さわれる…
. {% b9 p" b4 wハク様 ね?さ、おいで。 ; O- E1 h5 Q/ \% v8 }
千尋 おとうさんとおかあさんは?どこ?豚なんかになってないよね!?
4 V3 e5 @5 d2 j$ Dハク様 今は無理だけど必ず会えるよ。…!
% h+ r" Q; R) R* w静かに! - k$ ?5 |8 \$ T7 R/ r
   5 ?  N2 |) Q4 }+ U2 n
ハクが千尋を壁に押しつけると、上空を湯バードが飛んでいく。 : N5 ^9 o/ K+ w# U: `0 l3 n
   , Y! A6 z' v" U% D, K" g' a
ハク様 そなたを捜しているのだ。時間がない、走ろう! & \& m, B( s2 M; `
千尋 ぁっ…立てない、どうしよう!力が入んない… ; `& k7 P" L+ D( r
ハク様 落ち着いて、深く息を吸ってごらん…そなたの内なる風と水の名において…解き放て… " |: l# X% r- t' W0 {
立って!
) ?8 v3 m$ j. a+ C* d/ V6 Z* V千尋 あっ、うわっ!
9 X6 v' T8 S& G! w* ]   : z# T* e& N) h* |! k
走り出す二人。 - R- e7 I/ H$ U5 B3 T% o% R
  
7 J+ Z+ j, ]* `8 cハク様 …橋を渡る間、息をしてはいけないよ。
2 L* y7 a/ ^; d$ h, |ちょっとでも吸ったり吐いたりすると、術が解けて店の者に気づかれてしまう。
5 m* W- e( Z% ~. {3 p千尋 こわい… / r0 J6 k5 y( ^
ハク様 心を鎮めて。
1 \0 O) X0 H7 `, w3 z: x. w, T  
0 q& i8 N4 e) c3 @1 {従業員 いらっしゃいませ、お早いお着きで。いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。
; C# n& J! ?! @% k7 C5 I/ U0 Pハク様 所用からの戻りだ。 0 \6 C9 C4 f3 @9 U2 V+ p
従業員 へい、お戻りくださいませ。 4 I* b$ t4 y' e  c- [
ハク様 深く吸って…止めて。 5 E$ ?$ m* D% T# X4 {2 M# k
  
1 ?* J6 P! |' h  g: J9 E+ e( Aカオナシが千尋を見送る。
$ u/ p5 K9 w6 v. T) B( V3 [   3 B6 P+ r9 u( ]( n( W: l
湯女 いらっしゃい、お待ちしてましたよ。 7 k$ V; U! h& b( Z
ハク様 しっかり、もう少し。 . f  i, E# j1 R% y: v
青蛙 ハク様ぁー。何処へ行っておったー? + I' `: R1 f6 N: O8 @0 W
千尋 …!ぶはぁっ 2 z. w4 J. }8 O2 q* U" o! J3 Q6 A
青蛙 ひっ、人か? " h) E% R9 Y& Y0 v! x' l
ハク様 …!走れ!
+ m8 R5 i5 ?; r. a; n5 [2 y青蛙 …ん?え、え?
" ?( q, {$ |' }+ S' b$ S   9 k. m# M1 Y- L# m1 r' b
青蛙に術をかけて逃げるハク。
" _" W/ v: M* ?& i+ M1 F& q4 D  
) c" x; ^! o1 H1 v3 k従業員 ハク様、ハク様!ええい匂わぬか、人が入り込んだぞ!臭いぞ、臭いぞ!
3 I0 J* m3 s2 }2 q! t, eハク様 勘づかれたな…
9 W% m- }1 v& z* }! D千尋 ごめん、私 息しちゃった… % {* n) a! a: j) @) O# Y/ ?9 H
ハク様 いや、千尋はよく頑張った。これからどうするか離すからよくお聞き。ここにいては必ず見つかる。
- b  w) T4 c7 t7 i8 ~- o私が行って誤魔化すから、そのすきに千尋はここを抜け出して…
$ Y0 _. ^1 t6 [6 x0 n; q9 T千尋 いや!行かないで、ここにいて、お願い!
$ w9 u. q$ Z8 v1 E4 vハク様 この世界で生き延びるためにはそうするしかないんだ。ご両親を助けるためにも。 9 ~/ D6 p( k0 [& Z3 x8 ~2 X" ^
千尋 やっぱり豚になったの夢じゃないんだ… ; [, v! V; d/ h8 e0 L
ハク様 じっとして… ' E0 B/ N/ w7 r! P+ e+ S- o
騒ぎが収まったら、裏のくぐり戸から出られる。外の階段を一番下まで下りるんだ。そこにボイラー室の入口がある。火を焚くところだ。
  {5 _% L4 M) ?6 f* J: m$ p: L5 B中に釜爺という人がいるから、釜爺に会うんだ。 & i3 d* E  v* r% u4 k4 s
千尋 釜爺? / [& q  b; q: y8 x& d; A* T: Y
ハク様 その人にここで働きたいと頼むんだ。断られても、粘るんだよ。
% V3 c+ f3 b8 Dここでは仕事を持たない者は、湯婆婆に動物にされてしまう。 0 d, k* |( r1 K* I& ~
千尋 湯婆婆…って? 6 n1 b) ~7 w/ u& c
ハク様 会えばすぐに分かる。ここを支配している魔女だ。嫌だとか、帰りたいとか言わせるように仕向けてくるけど、働きたいとだけ言うんだ。辛くても、耐えて機会を待つんだよ。そうすれば、湯婆婆には手は出せない。 # ]& {' p# [4 y
千尋 うん… / t6 y5 ^1 M/ g0 ~5 s) b6 X6 r
  
8 g" F, h. a8 \従業員 ハク様ぁー、ハク様ー、どちらにおいでですかー? * [2 v4 h7 |) n4 k( s
ハク様 いかなきゃ。忘れないで、私は千尋の味方だからね。 " l& j7 }8 G: H% g
千尋 どうして私の名を知ってるの? 0 z* i1 s. A1 D% V: S
ハク様 そなたの小さいときから知っている。私の名は――ハクだ。
, ^+ m: f0 ~: j! d; Z  
& r& F6 ~! B! P8 U. A( O9 [ハク様 ハクはここにいるぞ。 4 r# T1 |7 Q& P5 a/ G
従業員 ハク様、湯婆婆さまが… % S& L8 S6 _; @0 C
ハク様 分かっている。そのことで外へ出ていた。 7 ]$ V- y/ \3 r! g! \# f% C  g- Y& c
  
# R- j4 k  ]% J& Y" w0 h$ u階段へ向う千尋。恐る恐る踏み出し、一段滑り落ちる。 ; ^/ }+ Q" V, O, k6 L. B& J# J
   8 o2 j( R; R6 |* p2 f! b: v$ {8 g% c! [
千尋 ぃやっ!
  z" a+ O0 F3 b2 Z. s" z7 Lはっ、はぁっ… ) I2 U1 [8 N8 j/ h" [3 L8 H
  
$ [, l7 o! D  a0 M& m" w8 C$ Tもう一段踏み出すと階段が壊れ、はずみで走り出す。
$ `% X+ }5 q% H' y   5 i9 z' t) B; ^( F/ h% V' Y: D& s( x
千尋 わ…っいやああああーーーーっ!やあぁああああああー!
3 _& z0 k  J0 W" F( Q3 m  
1 i; J0 C! v3 _+ t$ u8 mなんとか下まで降り、そろそろとボイラー室へむかう。
  r1 W. D5 x7 ]5 a1 N3 Y" m8 T& ]9 bボイラー室で釜爺をみて後ずさりし、熱い釜に触ってしまう。 * `$ p+ ]/ O  d6 Q: O+ U  d1 V( f' [& L
  
' O' E1 N+ F; j' K0 U& h2 O千尋 あつっ…! 3 b* `" f0 a; Y" V) A
  
; o; j1 ]% t: q/ g! i7 f3 Yカンカンカンカン(ハンマーの音) . _: r6 H) |6 g8 B: x/ N
   ' T1 K; x$ T# v! f( g) T! P* x* N
千尋 あの…。すみません。 ) k, U4 x2 u+ M; k2 p
あ、あのー…あの、釜爺さんですか? 5 h3 r! g9 N; E$ O. }2 B
釜爺 ん?…ん、んんーー? ! l; S; I( L8 ~! l
千尋 …あの、ハクという人に言われてきました。ここで働かせてください!
/ n7 r! H/ x" i7 |   % \3 L& T; M2 b2 X, G( ~! W
リンリン(呼び鈴の音)
; X* y6 b; Z( V7 i5 Q/ v( b  
: X0 }7 X' C* e# R( }, l釜爺 ええい、こんなに一度に…
, ?2 I' @, z; ]2 y8 Mチビども、仕事だー!
) x% o' O1 _9 }3 ]* L5 x0 H  
$ T& O/ Q. R( R0 w9 x% z( bカンカンカンカンカンカン
) g5 B: f$ n8 A4 L. J  
3 [' H# g' }6 \( K6 o. P釜爺 わしゃあ、釜爺だ。風呂釜にこき使われとるじじいだ。   P; b8 d9 d$ u1 j, t4 E. t$ ]
チビども、はやくせんか!
3 u$ h) w0 t; D2 I4 k/ R' ^千尋 あの、ここで働かせてください! + r; \) ^1 \: I: }; ^) q7 W/ g! H5 L2 e
釜爺 ええい、手は足りとる。そこら中ススだらけだからな。いくらでも代わりはおるわい。
6 N& E, ^. I. X+ Z* {2 ]$ o   ; S$ X- z- ~; t% X
千尋 あっ、ごめんなさい。
4 z! e% W! Q  z( cあっ、ちょっと待って。
3 x5 Y. W: |1 b0 F. Y釜爺 じゃまじゃま! 6 a7 r( E8 k0 l6 m4 w! r4 f# ^
   # u1 e, {5 W9 n, {* \' d
千尋 …あっ。
& c2 y, i  Q% s+ E! P+ ~% `  
% z% F+ E5 h# R) j重さで潰れたススワタリの石炭を持ち上げる千尋。ススワタリは逃げ帰ってゆく。
8 H# Y( O3 g; R+ L  
. y8 G, x2 q' h6 w+ t0 R0 G% h8 @千尋 あっ、どうするのこれ? * s. z/ t" o4 L) ^8 g  E
ここにおいといていいの? 8 R8 C  ?% C6 f- P& Y  e  |
釜爺 手ぇ出すならしまいまでやれ!
3 Y, u! R7 m3 a2 j) t- C& o千尋 えっ?… $ D) e- Z. x+ h. r* u2 F6 c
   ' q- s' I8 S1 T; g% Q3 Q" O
石炭を釜に運ぶと、ススワタリみんなが潰れた真似をしだす。 ; b6 g+ ^2 Q- H' z" ?( D0 t3 Q
カンカンカンカン 0 f. B# e0 y% ?) K* x9 T+ E
  
. O7 W9 [% G1 ~( }) i1 n  \釜爺 こらあー、チビどもー!ただのススにもどりてぇのか!?
" J) K5 ]) j: k1 Q4 U- qあんたも気まぐれに手ぇ出して、人の仕事を取っちゃならね。働かなきゃな、こいつらの魔法は消えちまうんだ。 + r3 O2 t" T* n; o' t
ここにあんたの仕事はねぇ、他を当たってくれ。
% A3 X  w$ P' g+ e7 q…なんだおまえたち、文句があるのか?仕事しろ仕事!
" b' N- C! G3 ^6 Lリン メシだよー。なぁんだまたケンカしてんのー?
( T8 G/ G: g; t0 Uよしなさいよもうー。うつわは?ちゃんと出しといてって言ってるのに。
4 q- R# m+ h# B釜爺 おお…メシだー、休憩ー!
9 G8 Q/ ~5 y% W$ y  
3 }; ~8 U2 Q9 v8 dリン うわ!? 5 @8 y; w! ]5 K: P% [6 J. u* F
人間がいちゃ!…やばいよ、さっき上で大騒ぎしてたんだよ!?
  g$ K" O1 C, L' C5 R, [$ I/ X釜爺 わしの…孫だ。 - j, C/ t. s3 i! F5 p% P. [; x0 J
リン まごォ?! & ^: q3 m5 e/ G. |" s) k) ~
釜爺 働きたいと言うんだが、ここは手が足りとる。おめぇ、湯婆婆ンとこへ連れてってくれねえか?後は自分でやるだろ。
4 T" n/ ^/ D2 P/ `リン やなこった!あたいが殺されちまうよ!
! B* n: L) w/ ?3 d1 G釜爺 これでどうだ?イモリの黒焼き。上物だぞ。
. \$ D% k" f2 F; |) ?! |8 ?+ yどのみち働くには湯婆婆と契約せにゃならん。自分で行って、運を試しな。
8 `7 E! q5 G' M0 \9 Fリン …チェッ!そこの子、ついて来な!
) x* B7 r! h! u- _; U* k: B8 z千尋 あっ。
9 g( v; e4 X; M( m% P) Eリン …あんたネェ、はいとかお世話になりますとか言えないの!? / ~' `7 x7 V* r/ I4 O/ C
千尋 あっ、はいっ。
, i2 T/ k# \: T* G  \# pリン どんくさいね。はやくおいで。 6 M0 Y* [3 S7 m7 B. \3 W/ S
靴なんか持ってどうすんのさ、靴下も! & t+ k' G. y6 n9 W
千尋 はいっ。 , p3 U) R3 o" h. z& g  t" n& c
リン あんた。釜爺にお礼言ったの?世話になったんだろ? 4 l  b. x/ Z' j7 v: Z5 H% P
千尋 あっ、うっ!…ありがとうございました。
' _  Y( b% I% p& V; y" P/ `釜爺 グッドラック! 3 w4 |& B6 m( q
   6 v1 r) _" t3 r8 R3 _' [7 ~$ C
リン 湯婆婆は建物のてっぺんのその奥にいるんだ。 * T1 P- s+ S, F% M5 H$ H7 }6 e
早くしろよォ。 5 S. [  v% V4 x# q/ x  O
千尋 あっ。
5 ~  G8 t- v+ l8 uリン 鼻がなくなるよ。
1 {1 }' D$ q6 v4 ~, S/ x  e( D# k千尋 っ…
2 p" I. ^+ H/ A( G   ! I2 F4 c* _) q) ?) w" r+ s$ d
リン もう一回乗り継ぐからね。
5 M7 l: U0 L- p( P千尋 はい。 $ i, ^% p: Q8 j+ R: u7 O9 C
  
0 Z' O% p) z: B1 j& R, W" [1 Pリン いくよ。
8 V$ S: ^$ _8 f( p* f* b…い、いらっしゃいませ。 7 L4 C) x9 S' v
お客さま、このエレベーターは上へは参りません。他をお探し下さい。
1 k6 q* |9 j9 D9 T/ P' q% j  
% J) u# V: b: w3 Q千尋 ついてくるよ。 * g) o( s0 c4 ?* J# t6 K) Z0 h# l
リン きょろきょろすんじゃないよ。
; t. I  e: V: k& l  
' G0 I- {( q7 m/ n$ h蛙男 到着でございます。
( n6 V( {' ~& H' D( `) X0 y4 j右手のお座敷でございます。
  B7 s5 w& o! b" D" s8 B) x0 Z?…リン。
6 v* l* G5 X4 O& Jリン はーい。(ドン!)
+ b1 ^- l: Z, s7 V$ l千尋 ぅわっ! 2 B- _% O- L9 T" b, P/ M
蛙男 なんか匂わぬか?人間だ、おまえ人間くさいぞ。 , _2 d. j, K# ?$ W1 |
リン そーですかぁー? # C2 j" M% S; |0 T) d
蛙男 匂う匂う、うまそうな匂いだ。おまえなんか隠しておるな?正直に申せ! 4 {( S. v6 C/ J" A
リン この匂いでしょ。 2 Q9 E+ w7 N. s# |! u0 r" q& m
蛙男 黒焼き!…くれぇーっ! ) Q0 A$ n2 d5 `
リン やなこった。お姉さま方に頼まれてんだよ。
2 i& N' D3 A# G$ `! j蛙男 頼む、ちょっとだけ、せめて足一本! - C! ]$ g* k9 l  X9 r1 \  D
リン 上へ行くお客さまー。レバーをお引き下さーい。
, W% W# m7 q. I3 l; H7 X( u% }  
# q9 {1 `: {2 \; |$ x' r『二天』につくが、『天』まで千尋を連れて行くおしらさま。
" N: m! M$ A7 T6 S* y; _
! y3 V  |* @: h1 |4 j, w& j& u& i* V( y: p3 C
奥のドアを開けようとする千尋。 # u. z& u+ q% F9 y# I0 ~: T$ }: T
  
$ ?0 M3 Z" @4 o$ \0 U$ |' ~& R湯婆婆 …ノックもしないのかい!?
2 f2 l+ f. R, o7 h2 Z千尋 やっ!? + S$ {1 v) ~4 Q9 |
湯婆婆 ま、みっともない娘が来たもんだね。
- j3 P1 K  S1 `, \8 E$ E6 Q. U& ]' fさぁ、おいで。…おいでーな~。 ; L$ s1 F* k7 w- H  U% C/ V
千尋 わっ!わ…っ!
( V8 r, k9 I4 S7 V+ `2 kいったぁ~…
  b+ w! e3 O6 ^2 c$ E" h2 C8 v  
0 g4 k! B) x/ U9 ^) L0 r頭が寄ってくる。
4 ~" g; x1 R: R" O2 c/ p( h' ^  
: g: s4 p% \( s* W% x5 }( }/ g0 k千尋 ひっ、うわぁ、わあっ…わっ! 5 k6 z0 f  A' T% n4 u* H
湯婆婆 うるさいね、静かにしておくれ。
. [% c& H; t3 D  |' j; H  k千尋 あのー…ここで働かせてください! $ ~1 t) L# D: m
   , D2 N6 [/ j, D- d. [  k4 W
魔法で口チャックされる千尋。 4 n9 N5 D0 o; c- U( k  p3 \4 }
  
- C% e  W& e# s/ B) z4 w湯婆婆 馬鹿なおしゃべりはやめとくれ。そんなひょろひょろに何が出来るのさ。 3 x$ v" h4 G# A  [8 \
ここはね、人間の来るところじゃないんだ。八百万の神様達が疲れをいやしに来るお湯屋なんだよ。 3 h( b. C1 D* `; \3 Y& L" C1 c9 E
それなのにおまえの親はなんだい?お客さまの食べ物を豚のように食い散らして。当然の報いさ。 5 p5 c( d1 W% \9 a4 q
おまえも元の世界には戻れないよ。
4 e! C! Y. m, {- {) R…子豚にしてやろう。ぇえ?石炭、という手もあるね。
; `' P4 v, C# s. `6 x: U$ y3 Vへへへへへっ、震えているね。…でもまあ、良くここまでやってきたよ。誰かが親切に世話を焼いたんだね。
8 Q  \+ z2 G8 `; \4 b誉めてやらなきゃ。誰だい、それは?教えておくれな…
# Q* f! f4 w" e" T% F. D千尋 …あっ。ここで働かせてください! * S; h/ e8 `0 H, S6 F) T1 V
湯婆婆 まァだそれを言うのかい! . V$ U+ _6 ]3 m3 [3 x. h/ x  y( g9 f; g
千尋 ここで働きたいんです! : q/ Z  b6 P4 J
湯婆婆 だァーーーまァーーーれェーーー!
# F7 E# {9 \* S; P! l+ G  
; p& _' `$ [4 \  l; i4 o湯婆婆 なんであたしがおまえを雇わなきゃならないんだい!?見るからにグズで!甘ったれで!泣き虫で!頭の悪い小娘に、仕事なんかあるもんかね!
* l8 S( Y# Y: H. E! zお断りだね。これ以上穀潰しを増やしてどうしようっていうんだい! 0 e* w3 ]7 m! G6 ~+ n& L# h" p2 J
それとも…一番つらーーいきつーーい仕事を死ぬまでやらせてやろうかぁ…? 3 h8 p# `$ h. Q- ?  \
   + J: D" q* H; k6 I2 v
湯婆婆 …ハッ!? 3 t0 R& G6 h( C+ }8 Q, ]- m6 @$ d
坊 あーーーーん、あーーん、ああああーーー
$ A8 K' q/ [# Z# m% v湯婆婆 やめなさいどうしたの坊や、今すぐ行くからいい子でいなさいね…まだいたのかい、さっさと出て行きな! ; V4 c, x! C0 J$ D
千尋 ここで働きたいんです! " S' C" ~4 \4 \5 B. v% n% j. I2 a
湯婆婆 大きな声を出すんじゃない…うっ!あー、ちょっと待ちなさい、ね、ねぇ~。いい子だから、ほぉらほら~。
7 O2 t- A' |# Q  l5 x千尋 働かせてください! + E) D3 f9 D5 r% p, g
湯婆婆 わかったから静かにしておくれ! - i1 F. R) a! Y8 Y& G5 S7 ?
おおぉお~よ~しよし~… - R$ [/ q' J- k8 L3 |7 N3 L* E
   2 e* \1 T- e( S
紙とペンが千尋の方へ飛んでくる。 9 q6 H, q$ `  U: `/ j( E9 y# [, p
  
8 W6 V, E9 `7 P# O2 U# g$ R湯婆婆 契約書だよ。そこに名前を書きな。働かせてやる。その代わり嫌だとか、帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。
* B0 f/ J3 C! j. M% \' u千尋 あの、名前ってここですか?
" k5 h6 ~+ K: B2 R/ @% x: ~" j* L; @湯婆婆 そうだよもぅぐずぐずしないでさっさと書きな!
: Q- e1 A. b2 Qまったく…つまらない誓いをたてちまったもんだよ。働きたい者には仕事をやるだなんて…
0 I3 P) J$ O2 I" t) d& ?% v  n書いたかい? 4 E' w( o+ f0 Y* @* {: B4 m
千尋 はい…あっ。 % k8 M0 Y' W. F% Z+ f+ x, y
湯婆婆 フン。千尋というのかい? ) n0 O) c7 X( f) @& a# Y
千尋 はい。 & F) N1 h& e9 h+ }+ ]% f
湯婆婆 贅沢な名だねぇ。 4 t) r3 C: j' s! E$ @* f
今からおまえの名前は千だ。いいかい、千だよ。分かったら返事をするんだ、千!
7 G; S/ m  n2 t) v% ]' ?9 F千 は、はいっ!
* K$ n3 f) T8 E4 z2 ^   9 w% O/ ~; o( `' u- g0 p' M
ハク様 お呼びですか。 & l) b" k; S; q2 \
湯婆婆 今日からその子が働くよ。世話をしな。
) z7 M" A$ p! |: @5 aハク様 はい。…名はなんという?
9 s- I( i8 b! q4 ?千 え?ち、…ぁ、千です。 ; `' O) W! p! N+ T- r$ O6 H: i
ハク様 では千、来なさい。
8 \0 h; a9 `' O% L! s& ^  
( ^6 _) F7 e1 x, Z9 J6 F1 u" v千 ハク。あの… ; c) B7 O2 ?; ]; W1 N- M
ハク様 無駄口をきくな。私のことは、ハク様と呼べ。 % ^# X  r' [8 N* E% k4 ~# f: m- |
千 …っ
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 楼主| 发表于 2007-1-22 05:28:53 | 显示全部楼层
父役 いくら湯婆婆さまのおっしゃりでも、それは… : |, J* B( \' ^) G7 F$ \$ K6 r1 _0 {
兄役 人間は困ります。 6 |1 `% [. E, w) |7 {2 x
ハク様 既に契約されたのだ。 / r* h0 l; L2 t5 X) u+ r8 {
父役 なんと…   W) R1 U) N. y) r% E( }8 m: m
千 よろしくお願いします。 9 b, V  M  p  O+ ]/ _6 @0 a
湯女 あたしらのとこには寄こさないどくれ。
; K/ A% Q# O. x& o- y  L) ]" m) G湯女 人臭くてかなわんわい。
! i0 h  l$ {0 w0 ^9 D8 Sハク様 ここの物を三日も食べれば匂いは消えよう。それで使い物にならなければ、焼こうが煮ようが好きにするがいい。   o# k1 `, u4 q- c' [" z
仕事に戻れ!リンは何処だ。 # U' `7 W6 K# q& O( v7 h
リン えぇーっ、あたいに押しつけんのかよぅ。
* W6 l/ I! H0 w- j4 `6 U: `ハク様 手下をほしがっていたな。 ; c2 `; T6 _5 K; W* w) U; _2 j
父役 そうそう、リンが適役だぞ。 , P& y9 [" X8 d$ k* e
リン えーっ。
' R4 v$ w# d' G  K0 g9 Wハク様 千、行け。 , n. z- V, O$ n* {$ [: p& [/ T* c
千 はいっ。
$ k: C- [6 g  K$ B9 n, Y/ ]リン やってらんねぇよ!埋め合わせはしてもらうからね!
# o4 M; r; g( `0 v9 g+ H4 J5 A  W. _兄役 はよいけ。 4 s. ~  d- z+ }* ?2 W- {  D
リン フン!…来いよ。
/ S* M0 Q( a  f( T# I; v  
) @+ ~" z: U; Aリン …おまえ、うまくやったなぁ!
2 L- h( f6 C" ~$ G4 p$ `/ g千 えっ? ; o, P  r2 p$ `% J$ f
リン おまえトロイからさ、心配してたんだ。油断するなよ、わかんないことはおれに聞け。な?
# ?' m, L; q2 b5 o1 E3 r8 }千 うん。
7 R: M9 ?8 j' G) h. D. H* B2 kリン …ん?どうした?
% _$ q1 t( E& D& K千 足がふらふらするの。
$ ^% h) j& h$ w4 G$ F) ?& S& [   8 {% A! X# f/ P1 p" o
リン ここがおれたちの部屋だよ。食って寝りゃ元気になるさ。 0 u) d) T. d2 x. ~9 h" w4 C
前掛け。自分で洗うんだよ。…袴。チビだからなぁ…。でかいな。
( x- G# Q" o% I$ G9 e! ]! S7 D千 リンさん、あの…
; y9 N' W0 C& ~& G1 Fリン なに? & D( t: N( ~/ s$ q
千 ここにハクっていうひと二人いるの?
. D2 t: C8 |$ @0 ]リン 二人ぃ?あんなの二人もいたらたまんないよ。…だめか。 % l% g" |" B( l9 P/ Y) w
あいつは湯婆婆の手先だから気をつけな。
5 E) M6 Z/ q7 o& d千 …んっ…ん… 9 Y  K9 b  S1 g* }& I+ |. z% D$ B
リン …おかしいな…あああ、あったあった。ん? * n; F# E( K0 M  j5 s
おい、どうしたんだよ?しっかりしろよぅ。 * ]" r, ^6 i1 ~* A, K8 I
女 うるさいなー。なんだよリン?
8 f* s7 U$ A7 K9 r0 T6 [  Eリン 気持ち悪いんだって。新入りだよ。 + |; Q; B) X0 v4 _' W# M9 Y
  
7 }& ^& Y; t" P' z. u湯婆婆が鳥になって飛んでいく。見送るハク。 : Y9 l6 [& \1 w+ ]' \) C( J
  
4 b8 ]/ @4 H$ k8 J+ c寝ている千のもとへ、ハクが忍んでくる。 ) |6 `* U  x% Z7 F2 @1 d2 d
   2 |, O" B  Z- |( d
ハク様 橋の所へおいで。お父さんとお母さんに会わせてあげる。 ' }' O! t8 T/ v+ Y/ Y$ i( m8 M  Z
  
* ^; x% y& l! e, i# d* g, b) w2 w部屋を抜け出す千。 0 B8 M3 j3 K* G: L1 T) W- V
   - K5 r. T; T; W. ~, {
千 靴がない。 , i# b9 @  Z' A4 Z* u
…あ。ありがとう。
' ^: w  _0 A! G   / H, v3 ^/ e* ~/ t: \
ススワタリに手を振る千。
; H' T( h* m& g1 A# G橋の上でカオナシに会う。 1 J0 [5 T2 G7 Z0 i! g. S
  
7 J( P/ [* Z6 H/ A: O% P, A7 eハク様 おいで。
0 ~4 |; t6 y+ F; d  
" r* ?, Q; R) Q2 ~4 v- A* M花の間を通り畜舎へ。
0 i2 c1 x. `( T% q  
& W3 v$ c) \5 j: W3 k) g4 m/ x千 …おとうさんおかあさん、私よ!…せ、千よ!おかあさん、おとうさん!
  ~3 {! e8 }' G; ^8 f7 Y# r病気かな、ケガしてる?
# K* U: Z4 [$ {6 _ハク様 いや。おなかが一杯で寝ているんだよ。人間だったことは今は忘れている。 6 M4 t* p) ^+ O: M+ c
千 うっ…くっ…おとうさんおかあさん、きっと助けてあげるから、あんまり太っちゃだめだよ、食べられちゃうからね!
& _- `" c6 v# b" p3 v  
8 u) u$ [/ s/ k% |0 u. |垣根の下でうずくまる千。ハクが服を渡す。
: q! w# n0 h1 S  
% a) M' G+ A- _& zハク様 これは隠しておきな。
& m/ S9 _7 o$ ^9 o/ q千 あっ!…捨てられたかと思ってた。   y9 ~+ E- a5 l
ハク様 帰るときにいるだろう?
" d, h+ y2 k. E9 Y千 これ、お別れにもらったカード。ちひろ?…千尋って…私の名だわ! * B" N: u3 s) I7 \: X
ハク様 湯婆婆は相手の名を奪って支配するんだ。いつもは千でいて、本当の名前はしっかり隠しておくんだよ。 " F1 W5 T, d+ Z. W
千 私、もう取られかけてた。千になりかけてたもん。
' [9 }. X$ g! Bハク様 名を奪われると、帰り道が分からなくなるんだよ。私はどうしても思い出せないんだ。 7 h& M* b. g$ }3 q2 n
千 ハクの本当の名前?
% q$ I/ X3 R+ x3 bハク様 でも不思議だね。千尋のことは覚えていた。
$ @* u& j4 z# `8 _お食べ、ご飯を食べてなかったろ? & d% _) o1 T$ j# g8 n% A* O& E# j
千 食べたくない…
$ r5 K5 W% ^: o2 D& `ハク様 千尋の元気が出るように呪い(まじない)をかけて作ったんだ。お食べ。 " r) b, N9 b: g5 J+ s! ?% m" J
千 …ん…ん、んっ……うわぁああーー、わぁああーーー、あぁああーーん…
1 K7 ]( y5 g* C  _6 p5 uハク様 つらかったろう。さ、お食べ。
5 w* B6 S( H2 O) o/ e" q. F- T# P千 ひっく…うぁあーーん…
$ {& A/ M5 M$ F& {5 v! ~6 G  
6 N# e4 L& O0 V2 _( [# wハク様 一人で戻れるね?
0 W) ~/ A. U( G2 R/ @千 うん。ハクありがとう、私がんばるね。
6 ^3 T" L2 e: L& J: O0 N2 cハク様 うん。 * y/ ^4 Z4 O- l0 l& y( m3 h
   9 I' q0 U! q5 G' m
帰り際、空に昇る白い竜を見つける。
( d8 i1 f' a+ B  
. [  a: V/ }+ P% i! y千 わぁっ。
+ d9 \7 A# x6 D5 M   3 u9 u5 }8 `0 W8 Q. \# r0 K3 z
釜爺が水を飲みに起き、寝ている千を見つける。座布団を掛けてやる。
& f* P" ?' P" }7 S4 j- p   ) `4 _9 ^- P& N9 l
湯婆婆が戻ってくる。
" V: W. y7 _1 V# \- F# w  
2 f9 R6 Z8 _/ L" R7 u7 S% R% Gリン どこ行ってたんだよ。心配してたんだぞ。 , z1 v* C8 V  \3 b; B0 Z; H
千 ごめんなさい。
. n1 y- U( {& W: J$ o5 e/ k* l( |: f) U( A  
4 z# S6 L, z/ b/ F" a$ H% b: `名札を掛けるのに手間取る千。 0 O' |% X+ G/ |8 j  p) _9 i
   % Y, R, s# ^% A" J6 h9 p
湯女 じゃまだねぇ。
$ x9 `- [0 v' `" B; _   : l0 ^8 d) O- ^3 n
リン 千、もっと力はいんないの?
6 P4 P7 k' l5 v! b- t兄役 リンと千、今日から大湯番だ。 # @3 ?" X" V) D
リン えぇーっ、あれは蛙の仕事だろ!
3 ~/ T$ t" F! [* }  P" k兄役 上役の命令だ。骨身を惜しむなよ。 0 l4 U6 z- r( _; I+ Q# P
  
8 G# w. E5 y( U( m" L水を捨てに来る千。外に立っているカオナシを見つける。 $ N2 v" `5 R3 @. j7 t
   : \) W. l( w0 n0 V: \
千 あの、そこ濡れませんか? + Y! l6 s; }- Z& g5 z
リン 千、早くしろよ! ; ]" h  }8 G$ N
千 はーーい。…ここ、開けときますね。
$ m. }; g/ I, R! }( F4 `( B   : n% x% b: O. l, A2 v8 N% j
湯女 リン、大湯だって?
  @! _/ p9 ?5 T; F% |  }リン ほっとけ!
( ^* k( B) u; D  
. q, @* B$ s7 v, w, J& ]" r6 y) oリン ひでぇ、ずーっと洗ってないぞ。
3 u" G9 C! J6 k% k1 r   1 U; H# f8 Y7 [3 Y
転ぶ千。 ! Y6 {/ h# r- n
   + }6 T6 {/ \/ h, B+ M# \+ @; p
千 うわっ!…あーっ。
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 楼主| 发表于 2007-1-22 05:29:13 | 显示全部楼层
リン ここの風呂はさ、汚しのお客専門なんだよ。うー、こびりついてて取れやしねえ。
8 K9 H/ h2 Q* o( a/ f6 ]$ U兄役 リン、千。一番客が来ちまうぞ。
. N$ i3 C7 C6 c9 \$ Kリン はーーい今すぐ!チッ、下いびりしやがって。 . q. G4 L. V, \5 O' u
一回 薬湯入れなきゃダメだ。千、番台行って札もらってきな。
; `8 \8 D8 m1 q6 c0 ^+ ~千 札?…うわっ! + x! k& ^" I) \
リン 薬湯の札だよ!
3 u7 I' }( W( n, s千 はぁーい。…リンさん、番台ってなに?
' @0 h0 G5 r: h' c! `4 J' V   ) x1 b: M! u7 u
湯婆婆 ん?…なんだろうね。なんか来たね。 : t4 P1 k  w1 `7 \) K1 f& N
雨に紛れてろくでもないものが紛れ込んだかな? $ }3 U$ u& g; Q3 ?* K7 i
   , i  L: K8 h. d% ~, D
街を進んでくるオクサレさま。 ' q2 n+ n3 F2 O2 t( o- j
   ) w9 q% d8 E* y2 n& j1 f) A+ E
番台蛙 そんなもったいないことが出来るか!…おはようございます!良くお休みになられましたか! ! `8 d6 K9 J8 c; G$ v: d
湯女 春日様。
* R, T6 B4 h6 M- @" V( l/ |番台蛙 はい、硫黄の上!…いつまでいたって同じだ、戻れ戻れ!手でこすればいいんだ! # W) }; V) W0 x: c. S
おはようございます!…手を使え手を!
. h& P% z7 Q; H千 でも、あの、薬湯じゃないとダメだそうです。 4 r' z# V# j: h4 N& F
番台蛙 わからんやつだな…あっ、ヨモギ湯ですね。どーぞごゆっくり… 6 V. z* x. u0 t/ n4 J) H5 B
千 あっ… , ?$ W; N* t! S2 N
     D, p8 R" S/ D2 j9 v: C  H; |& x
背後にカオナシを見つけて会釈する千。
, U$ x, B0 r4 [  
8 w+ E; @( X/ t0 A番台蛙 んん?
4 T& o, }% V# V: ^7 B4 S& o" C8 v   1 d6 m# z$ ]8 n# O0 w
リリリリリ 9 W/ S& E+ @2 c3 V- r+ h' S
  
/ b- H7 G  F+ n# o番台蛙 はい番台です!…あっ、…うわっ!?
* q) o' K; _& {; C8 M1 e千 あっ!ありがとうございます!
' X! A0 n$ G7 Q$ J  \) C+ K1 h9 t番台蛙 あー、違う!こら待て、おい!
* d7 v& D: Q. \* Y湯婆婆 どしたんだい!? % n. R. z; Y+ l0 M9 _, J
番台蛙 い、いえ、なんでもありません。
* N6 Q  _2 X" D* c$ I% q  M+ D8 J) C湯婆婆 なにか入り込んでるよ。 6 `* W- s0 P% Y/ R$ F
番台蛙 人間ですか。
2 E" ?: L9 I/ Z: b% U& P" M0 Z1 |湯婆婆 それを調べるんだ。今日はハクがいないからね。
% A+ N4 c5 h! `6 f. |9 g& @     u& |) Q3 D. U- [
リン へぇーずいぶんいいのくれたじゃん。 3 F' I; n2 x" v  ?$ U' \
これがさ、釜爺のとこへ行くんだ。混んでないからすぐ来るよきっと。 6 p7 j, o4 L) S# U
これを引けばお湯が出る。やってみな。 # s; i7 [( S7 d- z( F* G$ j0 R
千 うわっ!… - o, F% G0 o/ ?
リン 千てほんとドジなー。
4 p9 D' ]- O; P" Y' H千 うわ、すごい色… . y8 U0 i4 U# {3 F& {" ?
リン こいつにはさ、ミミズの干物が入ってんだ。こんだけ濁ってりゃこすらなくても同じだな。
: W) c8 R* r3 K# U# J3 t9 bいっぱいになったらもう一回引きな、止まるから。もう放して大丈夫だよ。おれ朝飯取ってくんな!
3 V$ \* ?5 X; e) p9 {4 E千 はぁーい。…あっ。 3 b: c! ]) T  T( h( ^
   4 m2 `; G' H$ W7 f  i0 z
カオナシを見つける。風呂の縁から落ちる千。
( o- J/ B: q0 K. A" I  
# R2 o2 M' U/ _1 @/ V千 うわっ!…いったぃ…った… # v* D7 x" g* D; g8 m) b' m) y
あの、お風呂まだなんです。 , ^! S  h2 X1 [$ Y, M
わ…こんなにたくさん…
4 ]& G* J8 ?6 f8 O7 k7 Eえっ、私にくれるの? . P# P  h4 f! q4 [: D1 D* a
カオナシ あ、あ、…
! F( a* R, v, e% I$ j! n* L千 あの…それ、そんなにいらない。 . L$ y" Y- W, g8 Q
カオナシ あ、… , B% n' a+ I! E
千 だめよ。ひとつでいいの。 9 }7 `  x4 |! U; ?- P. S, k$ p
カオナシ あ…
' V# R+ }) `8 b3 ~  
+ I- F9 ]/ ]  ?; |" s7 ?2 V, E千 え…あっ!
( \& f* U7 x  T# ^5 p4 g  
7 r& ]- I' Y6 U) |" ^釜から水があふれる。 * f6 d2 F* d& v' }, K" _
   + _5 d- c4 @; ?% A+ _' @3 Y# _
千 うわぁっ!
- Z9 j/ t0 Z* m9 b  
( k3 L: N, R0 G& g0 s父役 奥様。
! o% e3 Q9 a; L% k* y湯婆婆 クサレ神だって!? ; Z2 w( i  }  c; l4 Z  w
父役 それも特大のオクサレさまです! 2 ]9 ?. q* F: b; u  t( B0 }4 M
従業員 まっすぐ橋へ向かってきます! ( q" d. q0 n9 y- P! Q9 u
   $ k0 F! I3 i; l2 A0 i+ [: D  ]
従業員達 お帰り下さい、お帰り下さい! 1 t! z0 a2 I" \# b" E6 X8 K0 Y  R
青蛙 お帰り下さい、お引き取り下さい、お帰り下さい! 1 l) }& w/ H' G6 ?4 e, j, O% H( u
うっ…くっさいぃ~…! . F" \- n' r$ q
   ! E+ [7 ?# g6 l4 M
湯婆婆 ぅう~ん…おかしいね。クサレ神なんかの気配じゃなかったんだが… 5 I  H6 w$ i0 J6 D
来ちまったものは仕方がない。お迎えしな! $ c" K; t6 j% y, H; {+ W, T9 [
こうなったら出来るだけはやく引き取ってもらうしかないよ!
( I) d* f5 {9 q  h   5 I0 u+ N, D6 L7 [
兄役 リンと千、湯婆婆様がお呼びだ。 ( T. M0 ~: Q3 B- |  `' W& O8 \
千 あ、はいっ! ' {' H$ h! n3 N3 w" P7 M1 }( u2 d
湯婆婆 いいかい、おまえの初仕事だ。これから来るお客を大湯で世話するんだよ。 ( u  u" H/ t3 }9 A
千 …あの~… , c! i! E- B- Z4 G
湯婆婆 四の五の言うと、石炭にしちまうよ。わかったね! ( e2 `6 p1 R( C2 b4 l
父役 み、見えました…ウッ… ) h+ Q' z  y! z4 S9 w& C. t
  
- m. H( Z7 V4 l/ m, W湯婆婆・千 ウゥッ…!
& e/ j1 N3 N& \湯婆婆 …おやめ!お客さんに失礼だよ! 4 i' s0 Z. B" ]7 C  B6 J  j
が・が・…ヨク オコシクダしゃいマシタ…
* m/ C' b1 ]+ s! p5 k; Lえ?あ オカネ…千!千!早くお受け取りな! / F7 c$ L- r, t' H5 b( E
千 は、はいっ!
8 J; q  S$ T" i0 e; ?(ベチャッ)
7 I5 `- u/ |" N千 うゥ…! 9 ]+ `% Q- {! D; J# e
湯婆婆 ナニ してるんだい…!ハヤク ご案内しな!   S: M9 e2 z( [1 `) n
千 ど どうぞ …
8 @# V# U5 x7 a% E  E  
: b4 C$ u. B, U0 z4 ?1 e9 O, D7 [リン セーーーン!
" |3 Q' S2 `% D" H& T: _4 |うぇっ…くっせえ…あっ、メシが! 9 ], T6 E; z/ J& {' S2 b
  
' m4 H* v0 [8 A+ h  R5 \5 f湯婆婆 窓をお開け!全部だよ! % L; p7 t' V+ b
   $ ?, N3 G: R% i$ s$ p
大湯に飛び込み、千に何かを促すオクサレさま。 ! }; c. H" R$ v* _0 W
  
7 ~' b; n, s; _2 A* V: D" o千 えっ?ぁ、…ちょっと待って!
! v) I: ^( L/ N3 N& b$ y  
$ _' c% q6 h1 u; {上から見ている湯婆婆と父役。
% X7 I8 a& N0 w+ v" H9 ]- B   2 C9 K& `" A) g, c6 M- g3 }  _5 E
湯婆婆 フフフフ、汚いね。
" p( ~6 j* o1 e' `& S8 |0 N父役 笑い事ではありません。 ; w) q+ _3 g& {9 I9 X8 K4 C
湯婆婆 あの子どうするかね。
6 @% ~, N7 N' Z3 z8 q+ ^…ほぉ、足し湯をする気だよ。
7 U' ~0 W( t% V父役 あぁああ、汚い手で壁に触りおって!
# t& x- W" x/ J   . e! l$ V9 [; Z9 t
千 あっ…あっ!
: M2 \5 d; V$ ~. R  
8 r0 E7 q$ Q9 i& F# c: h札を下げようとして落とす千。他の札を取って釜爺に送る。 / @7 [0 N: M- |$ g
   ' U5 c* H- z1 x* ~7 [
湯婆婆 んん?千に新しい札あげたのかい? ! L! Q0 p9 T2 a" T) I+ S2 S
父役 まさかそんなもったいない… ( i* M( o; M$ X3 E. ^0 z" d( Y" v' U
   , V- x3 I9 t7 l- H+ A4 Z$ J5 A
千 わっ! ( |! r$ t$ h. w# R1 [6 a: i6 U
   ) o. @6 T5 t1 P; y! H
湯の紐を引きながら落ちる千。ヘドロにはまる。
7 O1 Z8 d: p- \  
( M1 L! C' Y# s) C  Y3 T9 ^父役 あああーっ、あんな高価な薬湯を! : Y/ S1 R: R- N) _/ A) u- D) Q
   / c6 S: j3 t3 d$ {
オクサレさまに引っ張り出される千。何かに手を触れる。
. n7 D1 J9 L) Z4 X, J: h% @. w   * [: m/ E: G8 N3 T
千 …?あっ? # ?9 G$ f) _9 ?
   5 b. w- n  k/ g9 b6 y
リン セーーーン!千どこだ!
6 c5 A, I6 ~, M! N2 I9 V4 u千 リンさん!
% ?/ T/ C( k7 x! q$ }- X" aリン だいじょぶかあ!釜爺にありったけのお湯出すように頼んできた!最高の薬湯おごってくれるって!
, V5 n, ]! Q2 ?' F% P千 ありがとう!あの、ここにトゲみたいのが刺さってるの!
: J7 P" s: [  `5 d( ^$ Fリン トゲーー? 3 X" p) v, `' ]; {, t- H
千 深くて取れないの!
. b8 q7 H" Q) T- i0 q/ R3 `2 }  
4 z7 g: i- `. c# c湯婆婆 トゲ?トゲだって?…ううーん…
" D; T/ Y+ M: @- W5 O( l: @下に人数を集めな!
3 j8 B8 G1 w0 d4 Q父役 えぇっ?
1 z: q% T% h  Q% L湯婆婆 急ぎな!
4 E+ C+ C+ E: b3 I9 n5 B千とリン、そのお方はオクサレ神ではないぞ! 2 @: D: t* ]3 \4 u
このロープをお使い! $ D  K% Z2 D; d7 l8 w; E
千 はいっ! - v1 A% ~/ Z6 G9 r
リン しっかり持ってな!   T* a2 N+ H2 W* E! G, E
千 はいっ! + m, E- O) k7 }+ q
湯婆婆 ぐずぐずするんじゃないよ!女も力を合わせるんだ! # R( K3 Q1 {* o8 c# |5 g) D* k
千 結びました!
! Q$ Z$ S  z6 F3 v+ `; c1 R* e湯婆婆 んーーー湯屋一同、心をこめて!エイヤーーーーソーーーーレーーーー
7 D' k: h5 X* i$ t一同 そーーーれ、そーーーーれ! + N; O* P' n- {6 b
そーーーれ、そーーーーれ!
/ Q" _2 A9 ?5 @8 L% @1 L; s千 自転車? 2 Q* A5 M% ^- o
湯婆婆 やはり!さぁ、きばるんだよ!
1 ~7 @2 l* x) ]+ v- I) Y, X   & ~$ @" p# h# q- i) I! q
オクサレさまからたくさんのゴミが出てくる。 6 j1 h+ h5 y. @, ~2 Z- u9 w
  
6 u  n8 L: O. B* B' i河の主 はァーーー…
& p; h: }2 W& U. x  U   , |5 Y  o, J# e3 B. b
千 うっわっ…わあっ!
0 I( Y( Z( |( w2 \8 S8 X   4 H% ]; Z. F# U: |6 u2 T( I
水の流れに包まれる千。 % a( W% P; P1 g- V
  
  }3 Y6 s2 U. o4 O; v9 T: v# Fリン セーーーン!だいじょぶかあ!?
* q( X9 ?* n# Q  U0 r- d+ z  I; v   ' S; y  |7 d6 k1 H: _. w
河の主 …佳き哉…
% g/ o. v( t/ I千 あっ… $ K* I+ ]* v4 B; E5 m
   5 G. l: I. Q' u9 A& P2 t0 n; t. q
千の手に残る団子。 6 w. r. d; A' z' U5 [3 |, }! Q
   $ l! v0 L# S2 `1 X
湯婆婆 んん…?
& c  b+ z1 U0 V# h1 ]3 @: x) [従業員 砂金だ!
$ [3 ?+ q' g5 d2 d1 P3 D$ H3 l砂金だ!わあーっ!
# w5 N" `1 L8 h# f% v0 V$ M. ]湯婆婆 静かにおし!お客さまがまだおいでなんだよ!
6 S, U: h0 Y* T, {8 t千!お客さまの邪魔だ、そこを下りな! " S1 L" D2 Q" N
大戸を開けな!お帰りだ!
- S1 T4 Y6 B0 `) T- \' \   8 w4 ^: F7 M- g1 n! G
河の主 あははははははははは…
) f/ h: w# t  t  r6 a  z1 |   ! O$ h! a* ^4 Q' X( t6 u4 [. H
神様達 やんやーーやんやーー! 0 J* x% [4 A) e( L' T
湯婆婆 セーン!よくやったね、大もうけだよ! * i4 R# t8 q6 g! D" y! O2 a
ありゃあ名のある河の主だよ~。みんなも千を見習いな!今日は一本付けるからね。
/ K8 R1 z1 w, ~+ Mみんな おぉーー!
/ z7 j) S- k. W* V7 L6 A+ [  Z; o湯婆婆 さ、とった砂金を全部だしな!
; M2 U3 t0 \5 }  ?みんな えぇーーっ!そりゃねえやな…( `4 |5 Y6 S- d& U. b5 }
0 `$ X! A" B0 x, J
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发表于 2007-1-25 21:25:21 | 显示全部楼层
すごい!勉強になりました
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发表于 2007-2-4 05:08:42 | 显示全部楼层
谢谢楼主啊!!~~~8过~~没全吧~~~
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发表于 2007-2-5 06:00:06 | 显示全部楼层
顶一下!可以用来练习听力!
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发表于 2007-2-6 06:35:36 | 显示全部楼层
great !
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发表于 2007-2-7 22:31:41 | 显示全部楼层
谢谢了!
3 D/ f, u7 L' x: u4 r* ]5 ~8 o5 I' G2 \1 Y, L8 O! ?: Y
————看贴必顶
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发表于 2007-2-10 01:18:19 | 显示全部楼层
ありがとうございます。
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发表于 2007-2-12 06:47:34 | 显示全部楼层
好帖!!!如果能够更全一点会更好
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发表于 2007-2-12 07:40:11 | 显示全部楼层
好贴~~~~~~~~~~~~
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发表于 2007-2-13 21:10:07 | 显示全部楼层
やっぱすごいねえ~
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发表于 2007-2-13 23:23:26 | 显示全部楼层
顶啦~~~~~~
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发表于 2007-2-24 21:43:12 | 显示全部楼层
谢谢楼主捏~~
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