日本語表現文型(161~170)

jinjin

161 ＊～だろうか

% `1 Q9 S, T% k/ e9 `' ]2 D名詞　　　　：　×　 　　　 　　＋ 　だろうか
6 B5 h6 C- Y6 u1 w' Y動詞・形容詞：普通形＜ナ形ー×＞ 　　でしょうか
: f( K, Q) ~- @; s* H
( O3 B9 I. x+ s9 b

♪　会話　♪

李　：最善を尽くしたけど、客先は喜んでくれてるのだろうか？顧客満足度が、当社の評価基準だからね。
山田： 要求仕様はかろうじてクリアしたけど、心配だよ。
' D$ t  G& ~1 ~* C* K% X8 O3 I, W, H佐藤：ぎりぎりの予算の中で、できることは全てしたよ。それで認めてもらえないなんてことがあるだろうか。
5 k8 E: l7 z5 ~$ u山田：そうあってほしいけどね。でもねえ・・・。

♯　解説　♭

　「～だろうか」は、例文１のように普通に質問を表すことも、例２のように「～だろ（う）？」の形で確認・念押しする用法もあります。しかし、「～だろうか」にはそれ以外にも、例３～５のように、「～だろうか？いや、たぶん～ないだろう」という意味の反語表現の用法があります。その場合、「果たして～だろうか？」のように副詞と呼応した形で現れることが多でしょう。
2 ^9 u, n& b" r　これよりも強い反語表現に「～ものか」（→文型417）がありますが、推量の気持ちをいっさい含まない「いや、絶対～ない」と断定する表現になります。
' V8 o4 W& n* z" Q6 O) y　　彼にできるだろうか？　≒たぶんできないだろう
　　彼にできるものか。　　≒絶対できない

§　例文　§

１．彼は一体どうして、あんなに怒ったんだろうか？（疑問）
２．ね、やはり僕が言った通りになっただろ（う）。（確認）
. R+ V2 l1 N4 B7 |３．ひとつも欠点のない人間なんて、果たして存在するだろうか。（反語）
7 G* o# c; N6 ~9 E6 h- O4 T４．彼の話をそのまま信じていいだろうか。（反語）
4 T0 Y: ^4 p: b, D５．自分の子どもがかわいくないなんて親が、どこの世界にいるだろうか。（反語）
' c( b, N  R) Y2 K; ~# j7 P- q! v

★　例題　★

1)　国家の浮沈（に関わる／に関する）ような大事を、（果たして／やはり）首相ひとりの判断に任せていい（こと／もの）（だろう／だろうか）？
$ S& N  r  U5 ^! E* T4 h  _: U& M6 S2)　「地球連邦だって？そんなの、絵に描いた餅（　）過ぎないよ」「そうとばかり（言う→　　　　）だろう（　）」

2 {9 u  e/ T8 l* x" f' \& Z
0 X3 l3 N8 S- z, e- E

(^^)前課の解答(^^)

1)　としたことが／とは（→文型242）／だに（→文型149）
& N3 s% t2 O5 J7 [* m2)　とも／が／隠し（Ｖ〔ます〕形＋続ける）

0 {  g9 ^  u1 V* n! M5 N* {- q
$ w3 w, u3 Y# n, q

162 ＊～中に／＊～中は／＊～中だ

) T/ v: [, M: |; X, ]# K動作名詞　　　：　×　　＋　　中だ
期間を表す名詞：　×　　　　　中に
6 A4 G* p2 @  r8 ]状態を表す名詞：　×　　　　　中は
　　　　　　　　　　　　　　　中を
6 w  N2 |+ d% N7 i
! x2 w: ?% K9 r) z

♪　会話　♪

李　：お話中を申し訳ございませんが、部長にお電話がかかっております。
部長： ありがとう。「はい、もしもし、部長の白石ですが。あっ、○○様でございましたか。・・・」
課長：今、新しい企画を検討中だ。すまんが、今日中にこの書類を仕上げておいてくれ。

! Y8 g$ k( ]  j+ Z) l

♯　解説　♭

　「～中」にはいくつかの用法があります。一番よく使われる「～中」は動作名詞（「営業・会議・工事・試験・修理・調査・食事・仕事・話し・お取り込み・アルバイト…」）につくときで、「～ちゅう」と読み、「～の最中／～ているところだ」と同義表現になります。
　次によく使われるのは、特定の期間を表す名詞（「午前・＊今日・今週・今月・＊今年・＊明日・来週・来月・来年…」）や、状態を表す名詞（「在米・不在・失業・在学・在職…」）につくときで、「～の間（は／に）」（→文型001）に置き換えられる表現になります。人によって多少異なりますが、＊印を除いて「ちゅう」と読みます。
　その他、「一晩・一日・一年・夜・夜中…」につくときは「じゅう」と読み、「～の間ずっと～」の意味になります。

§　例文　§

１．試験中は、隣の人と話しをしてはいけません。
２．工事中につき、足下にご注意ください。
# P% X+ |6 W/ \+ x# ^, z３．この原稿を午前中に書き上げないと、締め切りに間に合わなくなる。
４．私の不在中に会社からの書類が届いたら、電子メールで送ってくれ。
3 `9 ]5 ]; F4 Y; B: X+ G1 g５．一年中あれこれと仕事に追われ、「貧乏暇なし」ですよ。
5 S* W& ^" |: ^) G" ~

★　例題　★

1)　在日（中／間）は、色々お世話（になりまして／をしまして）、お礼の（申す／申し）ようもございません。
2)　誠に申し訳ございませんが、ただ今課長は会議中（　）ございますので、少々お（待つ→　　　）（いただく→　　　　　）ませんか。
) ^% z+ C7 D* u& H  L
7 \- s( a& D8 l: W% x4 v, d

(^^)前課の解答(^^)

1)　に関わる（→文型293）／果たして／もの（→文型420）／だろうか
2)　に（～に過ぎない→文型320）／言える（可能形）／か
  q, |' R- d' p; c$ F
0 W6 i' @0 Q% m& z
  X, Z! o3 l+ U3 h5 `

163 ＊～ついでに

名詞：　　の 　　　　＋　　 ついでに
動詞：原形／た形

5 L4 B% `8 z! W( A# V
/ N  u3 B0 p' V* Q, U) m# S
, x& ]" r/ p7 `8 p' Q' I4 y' p- g

♪　会話　♪

課長：出張のついでに、時間を作って中国の御両親に会ってこいよ。これでお土産でも買ってってくれ。
李　：お心遣いありがとうございます。今回は御好意に甘えさせていただきます。
- s/ {% S  K0 K課長：仕事の方もしっかり頼むよ。
% f. r- m, g# V; Y/ k* d( f4 |  h& e李　：はい、アフターサービスのよさを印象づけてきます。
$ w- O  n: U% j; [% b

( q6 f) d. B+ b- w. w

♯　解説　♭

, Y% {# K3 v( i. l' D; I8 o$ v% t* k　「ついで」は「機会」を意味する名詞で、この「ＡついでにＢ」文型は主たる 行為Ａをする機会を利用して、付帯行為（＋α）Ｂをするという意味を表します。「ＡするついでにＢする」「ＡしたついでにＢした」と作文するといいでしょう。
$ H1 B( h- N. C5 H2 x　この「～ついでに」は「～がてら」（→文型000）と類義文型ですが、「～がてら」は同時進行なので、下図のような用法上の違いがあります。
　　　　図あり

5 _5 t# m7 y( p) `6 ?9 i　また、例文４のように副詞として使われることも、例文５のように名詞として単独で使われることもあります。

* h& ^5 J3 F; [; ]
9 c1 T9 V( E' f

§　例文　§

１．買い物に出かけたついでに、李君の家に寄ってきた。
２．出張で京都支社に行くついでに、大阪まで足を延ばして、友人に会ってくるつもりだ。
7 E! n, g8 d4 u３．部長のところに行くの？だったら、そのついでにこの書類も持って行ってくれない？
４．ついでに社長のお耳に入れたいことがございます。
* f2 }) o2 y& H* I  ~4 R, |５．東京に来るついでがおありでしたら、是非、私のうちにお立ち寄りください。
  U1 R. U( D. U, S* P4 }
5 H  I. X" j3 I  T; ^4 e
8 ?7 I+ \% }& ~, E, h$ r" F

★　例題　★

1)　あなた、洗濯の（ついでに／がてら）、お風呂の掃除も（ていて／ておいて）ね。（その／この）ついでに○○も頼むわ。
2)　伊豆まで来たんだし、ついでに伊東あたり（　）温泉（　）一泊して、骨休めをして（行く→　　　　）よ。



) a& c5 e/ |) s& y& `; q! {9 g9 o9 L5 g

(^^)前課の解答(^^)

4 E6 x2 A" z5 W- b1)　中／になりまして／申し（～ようがない→文型435）
) u4 L- T+ R- ~  Z5 S2)　で／待ち（→文型019）／いただけ（可能形を使うと依頼）


  P9 n! M3 `" k: S" ^) M9 Z

164 ～つく／～づく

擬音語・擬態語の語幹：　×　　＋　　つく
0 T5 `4 y) h! h5 F% X# |4 E, g名詞　　　　　　　　：　×　　＋　　づく（一部例外あり）

, E, [1 \# V1 d9 F$ Y' s6 t

♪　会話　♪

良子：高い山が紅葉してきたわねえ。一ヶ月もしないうちに東京の紅葉も色づくわね。
李　：「秋来たりなば冬遠からじ」だね。
良子：あれ？それって「冬来たりなば春遠からじ」だったんじゃないかしら。
; C/ t0 u; D2 D: s) f) [. \9 @李　：いちいち揚げ足を取るなよ。むかつくなあ。

' R+ }8 T: a$ X4 q

♯　解説　♭

　補助動詞「～つく」は多くの畳語形式の擬音語・擬態語の語幹について、「ぎらぎら→ぎらつく／がたがた→がたつく」のように自動詞を作ります。これらは「ぎらつく＝ぎらぎらする／がたつく＝がたがたする」のように「～する」を使っても表せます。多くの擬音語・擬態語につくので、応用度の高い接尾語です。→例題1)
( x7 ^0 t0 {( y5 `% l4 X0 [# o; S, K　また「～づく」は名詞について、「片づく・気づく・勢いづく・色気づく・怖じ気付く・傷つく・調子づく・たてつく…」のように「そのような事態や傾向になる」という意味の自動詞を作ったり、「ゴルフづく・小説づく・客づく…」のように「頻繁に～する／盛んに～する」という意味の自動詞を作りますが、語彙として覚えた方がいいでしょう。
& p2 P6 _+ {9 }! D& s' z. N

§　例文　§

１．変な男が家の回りをうろついていて、気味が悪いわ。
" W( ?9 x- }) _4 ]( B4 \２．新婚早々だし、言いたくはないんだけど、そんなに人前でいちゃつかないでくれよ。
３．彼女のことが頭の中でちらついて、勉強どころではない。
; ~9 \' p4 `2 @' h４．海外に進出した企業がその土地に根づくには、色々苦労がある。
7 C) e, q9 ~# A& k9 `% z' J５．さあ、勝負しようじゃないか。それとも、今になって怖じ気づいたのか。

★　例題　★

1)　あいつ（ときたら／と言うと）、（おだてると／おだてれば）すぐ調子（つく／づく）。
' s, h( s  z; H; s6 C- e) y& |8 Z2)　ネオンも（きらきら→　　　）つき出した（　）、夜の歌舞伎町でも（ぶらぶら→　　　）ついて帰らないか。
" f! B' `2 G8 f- C" L
4 h8 z/ w, i1 E: S
# R9 j9 \0 _3 g2 B9 B6 d1 e! V

(^^)前課の解答(^^)

1)　ついでに／ておいて（事前動作の「ておく」）／その
8 d9 o0 g7 N/ d. ?+ y2)　で（「の」も可）／に／行こう（→文型4 40）

  n+ }) n6 V* Z9 w' ?' |' h; G2 J9 C
% Y8 w, @3 B  J- R* @

165 ～つく

6 K: b  N4 I5 D2 e. s5 m% k3 ~% X4 S% ~動詞：［ます］形　　＋　つく

♪　会話　♪

李　：競馬でとった五万円を飲んじゃった。すっかり酔っちゃってさ、家まで帰りつくのがやっとだったよ。
: ?! b6 t& [1 y, n5 w1 Z良子：悪銭身につかずとはよく言ったものね。
0 }1 ?+ Q; S1 e6 G% M0 L李　：やはり一番落ちつけるところは、わが家だなあ。悪いが、ふとんを引いてくれ。すぐ寝るよ。
' J( \6 }$ _" G; H/ y5 ^( Z良子：その前に、お風呂に入って酔いを覚ましたら？
2 P& `& x& F9 M! {- _. Q$ ?
" I) o( h0 x0 L2 H

♯　解説　♭

　補助動詞「つく」は動詞の［ます］形について、到着・密着・定着などの意味を表します。漢字を使うと「着く・就く・付く」と書くように多義になります。＜到着＞行き着く・追いつく・帰り着く・泳ぎ着く・たどり着く…＜密着＞噛みつく・しがみつく・抱きつく・吸いつく・すがりつく・食いつく…＜定着＞落ちつく・染みつく・住みつく・考えつく・錆びつく…＜完全に～した事態＞凍てつく・焦げつく・焼けつく・凍りつく…
: e$ H8 A& i( y# [' ]
) ^0 R. K8 x: }3 [: \

§　例文　§

１．足が棒のようになって、やっとふもとにたどり着いた。
9 Y8 n6 j) r8 O7 o, e& _２．単なる思いつきのプランじゃ駄目だよ。
# I: R1 S$ Z0 L2 B1 U, ?( x３．インクが服に染みついて、いくら洗っても落ちないわ。
% z0 u5 }8 v' O４．余りに悲惨な光景に、私の心は氷のように冷たく凍りついた。
５．焼けつくような太陽が、さんさんと頭上に輝いていた。
( P3 L, l/ F3 v: ^9 v+ E

★　例題　★

1)　旅は帰るところがある（から／ので）楽しいんだ。落ちつく場所もない流浪の旅の（どこ／だれ）が楽しいと言える（だろうか／だろう）。
2)　足下（　）（すがる→　　　　）ついて泣いた娘の姿が、今も目に（焼く→　　）ついて離れない。

- [! h2 n# r0 X- B; m
; s: K  {+ x( I" @

(^^)前課の解答(^^)

1)　ときたら（→文型229）／おだてると（→文型203）／づく
3 a5 ]4 v1 E% A/ L9 G) W2)　きら／し（理由の「し」→文型107）／ぶら

' o% a- P( a7 R* @) P' ]
$ z% E9 c$ _; t& |6 `2 l: M

166 ～尽くす

- ^# Q1 D6 M( W3 s動詞：［ます］形　＋　　尽くす

♪　会話　♪

社長：若いときには飲む・打つ・買うの三道楽をし尽くしたが、その報いで親の死に目にも会えず、後悔したよ。家の財産も食いつぶし、残ったのは借金だけ。
( y; V! x9 m) s- h& E$ V( e& U. Z専務：戦時中は、明日がどうなるかもわからない日々でしたから、私も投げやりなところがありました。
" G1 Z5 ^" ~) t$ T$ \' t) H社長：当時のことを思い出すと、今でも胸が痛むよ。
; G. C9 ]$ T: K8 T0 X

♯　解説　♭

　「尽くす」は「ある限りのものや力を全て出す」という意味の動詞で、例文１、２や「全力を尽くす／手段を尽くす／国に尽くす」のように単独でも使われます。そこから補助動詞として「残らず全部～してしまう」という意味を表すようになります。
$ @1 b" D, z- F7 i9 q+ j6 H8 W　類義文型に動作の完了を表す「～終わる」「～切る」がありますが、そこには以下のような違いがあります。
3 m7 j0 e8 F( i6 ~" a1 g2 A　料理を
　　食べ終えた。　＜～が終わった＞
6 ~5 d9 M- [; c3 L4 I! r　　食べ切った。　＜完全に～した＞
　　食べ尽くした。＜残らず全部～した＞
& u# V0 C1 k) G! T　目標の完遂を強調したいときは「～切る」、残らず全部（数量）を強調したければ「～尽くす」が基本的使い分けとなります。そのため例文３～５のような例には「～切る」が使えません。→例題1)

5 b% C; u0 I8 Q  u. i; x+ m$ H

§　例文　§

１．八方手を尽くして探しましたが、ついに彼を見つけだすことはできませんでした。
  p5 f/ V5 W+ n* B: x6 X２．それは筆舌に尽くし難い美しさだった。
３．もう意見は出尽くしたようだ。そろそろ結論を出そうじゃないか。
" O& d, N- m! k  N: _5 N４．あり金全部を使い尽くして、今夜の飯代もない始末だ。
５．当時の苦労は、ちょっと一言では語り尽くせません。
1 Q& }4 l* X: c) T  t& T$ y" Z- I

★　例題　★

1)　優勝は逃した（ものの／ものを）、自分（について／として）は持てる力を出し（切った／尽くした）ので、後悔はありません。
; B" N1 @, B! C, y* A2)　彼は元政治記者だけに、政界の裏（　）裏　（　）（　）（知る→　　　　）尽くしている。
) h7 [" C2 N- o2 L* [. p& ]

(^^)前課の解答(^^)

1)　から（強調「～から～んだ」）／どこ／だろうか（反語→文型161）
$ @8 B8 b* _, D0 t3 n& F9 V2)　に／すがり／焼き


; @. C% A1 w0 F* a1 n) v

167 ～つける／～慣れる／～こなす

$ t4 {7 k+ |. J動詞：［ます］形　＋　　つける
) r7 ~. P1 {0 @3 A1 G& ~1 t' c! e　　　　　　　　　 　慣れる
0 }& t4 P8 ?3 i0 B, u　　　　　　　　　 　こなす
$ A& z3 n9 M; D: F
) d1 c4 J+ K" N9 r: `$ l

♪　会話　♪

部長：やりつけた仕事でも、慣れによる油断は禁物だよ。「慣れても狎れるな」だよ。
李　：「猿も木から落ちる」ということですか。
部長：自分が何でもやりこなせるようになったと過信したとき、とんでもない失敗をしでかすものなのさ。
李　：心しておきます。

8 s1 y$ d2 \4 T0 N$ ^( |9 b

♯　解説　♭

　他動詞「つける」は「張り付ける・植えつける…」＜接着＞から、「叱りつける・決めつける…」＜強意＞、「聞きつける・かぎつける…」＜感覚＞まで広く複合動詞を作ります。ここでは「～つける」が「～することに慣れている」という意味を表す用例を取り上げますが、この「～つける」は「日頃からたびたび～している」＜習慣性の反復行為＞ を表します。
* r/ c8 q, h& n: ~; r: \/ w: u　「～慣れる」は「日本の生活に慣れる」の表現でわかるように、対象に自分の方から順応することです。自然や生活・社会・風土などの環境は、人の方が対象に順応しなければならないことですから、「住み慣れた町」のように「～慣れる」しか使えません。「やりつけた仕事・やり慣れた仕事」のようにどちらも使える場合、動作に注目したのが「～つける」で、対象に注目したのが「～慣れる」です。
　一方「～こなす」は、「（難しいことに習熟した結果）上手に～する」という人間の習得能力・技術面に注目した表現です。意味から使い分けしましょう。→例題1)

& p# S/ ]; W1 F3 d$ D' e6 j

§　例文　§

１．ここらではあまり見慣れない（×つけない）人ですね。
２．ここは通いつけ（×慣れ）の店なので、つけがきく。
1 v+ L8 }; H5 N0 \; N8 l３．やりつけない（⇔慣れない）ことをしたもんで、今日は体の節々が痛くなりました。
; C4 T6 S: N' u４．凄いもんだねえ。モンゴルの子ども達は、裸馬を自由自在に乗りこなして（×慣れて／×つけて）いる。
! z* `  `8 z$ ^8 {) x５．彼は数カ国語を使いこなせる（×慣れる／×つける）、まあ一種の天才だ。
7 B- L( k/ J% x

★　例題　★

1)　彼女は上手に和服を着（つけて／こなして）いるが、普段から着（つけて／こなして）いるに（違いない／過ぎない）。
2)　作業（　）は、やはり（使う→　　　）慣れたパソコン（　）限るよ。
. d; [4 O$ A/ b* l% W: j6 {. }
' ]& e, {4 T9 T& ~

(^^)前課の解答(^^)

1)　ものの／として／切った（出し尽くした＝「もう余力はない」）
2)　の／まで（「裏の裏まで」は慣用的言い方）／知り

168 ＊～っこない／～っこ

動詞：［ます］形　＋　っこない
　　　　　　　　　　　 っこ

: q  K3 Y" {2 c$ k! I3 @

♪　会話　♪

良子：人間の科学技術って凄いわね。火星を人間が住める星に変えるって計画も、夢じゃないわ。
, F0 c3 |: v6 D5 `. j7 V0 x李　：できっこないと思っていたことが、知らない間にできるようになっているんだからね。
良子：でも、クローン人間を作るようになったら、恐いものがあるわ。
- {% l! g: u! i2 b+ E! u5 x* W

♯　解説　♭

　「～っこ 」は動詞の［ます］形と結びついて、例文１～３のように「～っこない」の形で「絶対に～ない」を表す口語の用法があり、男女を問わず日常会話ではよく使われます。「～はずがない」（→文型366）や「～わけがない」（→文型453）とほぼ同義表現です。
　　彼にできっこない＝彼にできるはずがない＝彼のできるわけがない。
　このほかにも「～っこ」には例文４のように「お互いに～する」という用法があり、例として「教えっこ・取りっこ・恨みっこ…」などの語を作ります。また、例文５のように「～比べ／～競争」を意味する「かけっこ・にらめっこ・鬼ごっこ…」などの慣用語を作りますが、これらは語彙として覚えた方がいいでしょう。

$ I  w# e' _8 ^$ L4 K$ T3 |2 @

§　例文　§

１．守れっこない約束は、最初からしないことだ。
6 G0 U# L2 f! `  k( a9 x２．「ばれたらまずいぞ」「大丈夫。誰がしたかなんて、わかりっこないから」
* R0 g/ U; s! A6 ^) @３．たくさん作っても食べられっこないし、無駄になるよ。
５．腹のさぐり合いはやめて、お互い隠しっこなしで、本音の話をしないか。
; q* t( M' L" S# A( s1 [$ Y４．にらっめっこしましょ、あっぷっぷ。
2 S- ~) s! O, K4 b1 H2 V
/ f5 h1 a& O" l' `7 h: P

★　例題　★

1)　君が逆立ちし（たって／たっけ）、彼には（勝ち／勝て）っこない。やる（だけ／のみ）損だから、やめときな。
2)　「（恨む→　　　　）っこなしで、別れましょうね」なんて女性から（言った→　　　　）ら、男はどんな気持ち（　）なるかなあ？
- ~+ d0 N8 t, d
! [& _1 x( a/ J9 P8 l! j3 w
% \# w+ ]  C) E

(^^)前課の解答(^^)

1)　こなして／つけて／違いない（→文型305／→文型320）
* F: H* l( X% q' s! s2)　に（～には→文型336）／使い／に（～に限る→文型297）

  u, v- C! i: R+ B
7 J7 J" x% {5 ^' e2 _

169 ＊～つつ／＊～つつも

動詞　：［ます］形　　＋　 つつ
　　　　　　　　　　　　 つつも
9 k# ~- s& L& E: k" j
$ \& }. C  e. X  O0 U/ y

♪　会話　♪

李　：社長は業務改革を推進しつつ、財務体質の強化にも手を打ったよ。守りに関しては完璧だ。
8 J1 _9 E7 K* U3 G6 r, S山田：リストラの手腕もさることながら、若手を起用しての攻めの体質作りも、銀行筋から評価されているね。
李　：必要だとは知りつつも、なかなか抜本的な対策を講じられない会社も多いねえ。

( k4 T7 L0 h0 Y0 t* l

♯　解説　♭

　「～つつ」には動詞の［ます］形と結びついて、例文１、２のように「～けれども、同時に～／～のに、同時に～」に相当する逆説をあらわすときと、例文３～５のように同時進行動作を表すことがあります。「～つつ」がどちらを表しているかは、文脈から理解するしかありませんが、「～つつも」の形は常に逆説です。これらの「～つつ」は「～ながら」を使って表せる表現で、口語ではほとんど「～ながら」が使われます。
  f% `: p8 ~3 ?* [7 ?$ \　注意してほしいのは、「～ながら」と違って「～つつ」は、動詞の「ます形」としか結びつかず、名詞や形容詞と結びつく用法がないことです。→例題1)
　　悪いと知りながら（・つつ）、つい・・・
　　若いながら（×つつ）しっかりしている。
* \" h8 M* c+ I' {# O2 o　　女ながら（×つつ）男より力がある。
' W# Q8 a& C2 L8 U
& I, x) l' ?! X7 c

§　例文　§

１．悪いと知りつつ、つい落とし物の財布を自分のポケットにしまい込んだ。
  ]5 R. {4 [; k; r/ k3 Q２．親というものは、厳しく子どもをしかりつつも、心の中では愛しくてたまらないものなのです。
３．今は将来の再起を期しつつ、この逆境に耐えるしかない。
) L6 E4 ?1 h, F( k４．妻は航海の無事を祈りつつ、夫の船出を見送った。
4 J; g3 q) T9 R( B* [, y+ R５．お二人の末永いお幸せを念じつつ、これで筆を置きます。
4 @( B5 f6 [6 |

★　例題　★

1)　昨年の最下位（という／とする）屈辱から立ち上がり、優勝の栄冠を勝ち取ったのは、敵（つつ／ながら）立派であり、敬服（に値する／に堪える）。
2)　タバコが体（　）悪いことは百も（承知する→　　　　）つつ、どうしても（やめる→　　　　　）ない。
6 S  W; s2 P+ V0 P  Q
5 N. t; [: n+ }( R: a

(^^)前課の解答(^^)

1)　たって（＝ても／～たっけ→文型140）／勝て／だけ（→文型131）
+ ^. c6 ~: Q% @* M. G2)　恨み／言われ（受身文「～から～られる」）／に（Ｎ＋になる）
' v1 ~! t7 I; ~( w
( |3 X8 x' ]$ _$ |7 J7 n. r

170 ～つ～つ

動詞Ａ：［ます］形　＋　つ　　動詞Ｂ：［ます］形　＋　つ

) E& Q: U: r! ?! y

♪　会話　♪

李　：どうしたの？目が兎みたいに赤いよ。
* k9 E7 n# E% `7 g' v+ b1 v0 I佐藤：謝ろうかどうしようかと、彼女の家の前を行きつ戻りつしているうちに、東の空が白んできちゃってね。
2 J) a2 t3 s. }1 A- \0 ^# r李　：君たち二人はどうなってるの。いつも二人で順番に振りつ振られつじゃないの。
佐藤：そろそろ年貢を納めて、プロポーズしようかなあ。

% |3 D" Q$ k0 [4 m* J% ^3 T; M

♯　解説　♭

　「～つ～つ」は「～たり～たり」（→文型158）とほぼ同じ意味を表しますが、同一場面・同じ時間帯の中で起こっていることを表すのが特徴で、下のような例には使えません。
; [. |" G2 w" E4 \. k- X　　昨日の日曜日は漫画を読んだり、洗濯をしたりしてのんびり過ごした。
1 w& O, E) W7 F  N- [　　人生、泣いたり笑ったり、いろいろあるものだ。
! d& r! G1 f6 m+ T* y# Q　これらは異なる場面を例示しているからです。逆に「～つ～つ」文型は、どれも「～たり～たり」を使って表せます。
　　抜きつ抜かれつの接戦　→抜いたり抜かれたりの接戦

§　例文　§

１．昨日のマラソンは、実に手に汗を握る抜きつ抜かれつの大接戦でしたねえ。
* j3 D$ P- _6 ~/ A２．人間は持ちつ持たれつの関係ですよ。
: u0 P6 `6 Y0 n４．雲間から富士山が見えつ隠れつしていた。
５．追いつ追われつ、彼ら二人はすばらしい勉強面のライバルです。
７．気のおけない仲間達と、差しつ差されつ飲む酒の味は格別だ。

★　例題　★

1)　地図を片手（に／で）、行きつ（来／戻り）つして探したが、（やっと／とうとう）彼の家は見つからなかった。
9 f, ], T/ n+ J2)　まるで木の葉の（　）（　）に、小舟が波間で（浮く→　　　）つ（沈む→　　　　）つしている。

5 k$ {2 R6 t+ F" ?

(^^)前課の解答(^^)

1)　という（→文型207）／ながら／に値する（→文型324）
2)　に（→文型336）／承知し／やめられ（可能形）

阿门

LZ辛苦了。我们看起来也很辛苦。

muumuu

本当に、どうもありがとうございました。

huai0da

辛苦······大家都辛苦了哈·····

rikokushin

这个，貌似是一个网站上的

Tom.Cage

原帖由 rikokushin 于 2008-2-20 13:54 发表
这个，貌似是一个网站上的

是《日本語表現文型辞典》
lz的东西很不错，
不过发的分散，lz比较辛苦，
- x/ i! N3 i0 [6 i( [, ]大家看着也不方便，
不如直接给其他朋友网址吧，呵呵。

jinjin

网址
http://www.japanese2.com/dictionary/dictionary.html

zhangliwei

有个例子就更好了

Tom.Cage

原帖由 jinjin 于 2008-2-20 15:12 发表
# b4 o. A" s9 o网址
http://www.japanese2.com/dictionary/dictionary.html
$ T1 {# h% @, k, p

- z! g; Z0 S0 Q4 d- ~% j
- o1 J+ ]' P) B你的博客很不错哦！
: O. c+ S" N; \5 A

zhaoshi2007

能压缩一下全部发上面么