[上遠野浩平] ぼくらは虚空に夜を視る
『ナイトウォッチ三部作』(ナイトウォッチさんぶさく)は上遠野浩平著、挿絵・中澤一登のライトノベルシリーズ。『ぼくらは虚空に夜を視る』『わたしは虚夢を月に聴く』『あなたは虚人と星に舞う』からなる三部作である。徳間デュアル文庫刊。
上遠野浩平(かどの こうへい、1968年12月12日 - )は、日本の小説家、SF作家、推理作家。
来歴
1968年千葉県生まれ、神奈川県育ち。法政大学第二経済学部商業学科卒。大学卒業後にビル整備会社へ勤めたものの、すぐに退社[1]。作家としてデビューする以前には、日本ファンタジーノベル大賞、コバルト・ノベル大賞などの公募新人賞へ投稿を続けると同時にモデラーとしての活動も行っていた。
1997年に『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、1998年に同作でデビューを果たす。同作は当時、電撃文庫で最高の発行部数を誇る作品となり、アニメ化・実写映画化などもされ、ライトノベル界に影響を与えた。ライトノベル作家である西尾維新や奈須きのこが「上遠野浩平の作品に影響された」と語っている。
デビュー後しばらくは電撃文庫でライトノベルを主に執筆していたが、講談社や徳間書店など多くの出版社やレーベルでも作品を発表するようになり、ライトノベルに限定されない活躍を見せている。
作風としては『ブギーポップシリーズ』を中心に、SF作品としての傾向が強く、『事件シリーズ』や『ソウルドロップシリーズ』のように、SFとミステリの融合を試みたものも多く見られる。本格ミステリに近い推理小説としては『しずるさんシリーズ』等が上げられる。また人物の描写として、青春を感じさせる若者の心理的要因や、社会や組織に有って生きる人間など、場所も時系列も違う複数の登場人物を、それぞれの視点で進行する独特の描き方をする。
ぼくらは虚空に夜を視る ストーリー
工藤兵吾は、所属していた野球部や幼馴染の槇村聡美の人間に悩みながら学校生活を送っている只の高校生。ある日、校舎の下駄箱に入っていた一通の手紙に呼び出され、一人の女子のもとに向かう。そこで待っていた少女との出会いから工藤兵吾の日常は少しずつ、しかし唐突に変化する事となる。只の高校生であるはずの彼が世界の真実を知った時から、全人類を守る戦いに巻き込まれて絶対真空へと身を投じていく。
「途中」に置いていかれながら決して諦めない彼の物語――。
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