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楼主 |
发表于 2009-2-26 18:40:29
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他没有注意到我的窘相,扬着眉毛,一半正经一半好像故意逗人笑似的,用他那肥厚的手拿在书上拍一拍,又用粗短的手指嗤啦嗤啦地捻那张发绿色厚布纹纸的封面:
“哪里贵?你看这纸……”
厚实的纸张,清晰的字迹,相当厚的一大本书,拿在手里,有一种怪舒服的感觉。
“你买一本吧,这书是很好的。”
我真踌躇起来了;饭是不能不吃的,然而书也太好了,买一本放在床头,交班回来,带着那种软绵绵的疲倦躺着看这么几十页,该多好!我摩挲着那本书,舍不得丢开,不说买,也不说不买。
内山老板大概看出点什么苗头,就笑着回头对里面说了一句日本话,原先和内山说话的那个老人咬着烟嘴走了出来。
他的面孔黄里带白,瘦得教人担心,好像大病新愈的人,但是精神很好,没有一点颓唐的样子。头发约莫一寸长,显然好久没剪了,却一根一根精神抖擞地直竖着。胡须很打眼,好像浓墨写的隶体“一”字。
私の気詰まりに少しも察さずに、彼は眉を上に上げ、半分笑わせ半分真顔で、厚ぼったい手で本を一はたきして、いかつい指で鶸色の布目表紙をぱらぱらとひねっていた。
「高いものですか?これをよく見てくださいね。」
分厚い紙、くっきりとした文字、随分厚みのある本。それを手にしたらなんだか触り心地がいい気がした。
「いい本ですから、一冊買いましょうよ。」
私は本気で迷い始めた。飯は食べないわけにはいかないし、本はあまりにも素晴らしすぎるし。一冊枕元においといて、勤務明けのけだるい体で寝そべって数10ページでも読めたらどれだけいいか!買うとも買わないとも言わず、手放すのが惜しくて、私はその本の表紙をただ撫で回していた。
内山さんは何かを気づいたように、笑いながら振り向いて日本語で奥のほうへ声をかけた。すると、彼と話していたあの老人が葉巻をくわえてこちらへ歩いてきた。
彼は黄色がかった白い顔をしていた、心配させるほど痩せた、大病から治ったばかりみたいな人間の割りに、元気そうでがっくりした様子は全然見えなかった。1寸したぐらいの髪は明らかに長い間切っていない割りに、1本1本はつらつと立っていた。ひげはすごく目だって濃墨で書いた隷書の「一」字に見えた。
“你要买这本书?”他看了我一眼。那种正直而慈祥的眼光,使我立刻感到身上受了父亲的抚摩——严肃和慈
爱交织着的抚摩似的。
“是的。”我低低地说。
他从架上板下一本书来,版式纸张和《毁灭》一楼一样,只是厚一点点,封面上印着两个八分体的字:《铁流》。
他用竹枝似的手指递给我,小袖管紧包在腕子上:
“你买这本书吧——这本比那一本好。”
他是谁?对我这样一个平日被人轻视的工人下那样诚恳的劝告?我一进门的时候本来就有点疑惑,现在更加疑惑了;虽然猜不出是谁,但自己断定;一定是一个不平常的人。
「この本、ほしいですか?」
彼は私に目を向けた。正直で親切な目つきは、あたかも体を撫でられたかのように即刻威厳と愛情にあふれた父親のような感じをさせた。
「はい。」
私はぽつりと低い声を立てていた。
彼は棚から本を一冊取り出した。判型といい印刷用紙といい、「毁滅」とそっくりで、やや厚くそれなりに装丁もしっかりした本だ。表紙の上のほうに「鉄流」との2文字があった。
「これを買いましょう、あれよりいいものです。」
彼は竹枝みたいな指でその本を渡してくれた。
いったい誰だ?平日に人になめられた労働者の私に心から薦めてくれるのはなぜだろう?店に入ってからずっと気になっていたけれど、今その好奇心は一層掻き立てられている。本人が誰か推測できないが、相当な身分の者に違いないと思い込んだ。
我一翻那定价:一元八角!
“先生,我买不起,我的钱不够……”我的话低得连自己都听不见了,我不知道怎样才好。
我低了头,头脑里轰隆轰隆的。我不敢看他的脸。我只听见一个声音在问我:
“一块钱你有没有?一块钱!”
“有!”我抬起头,顿时恢复了勇气。
“我卖给你,两本,一块钱。”
什么?我很惊异地望着他:黄里带白的脸,瘦得教人担心;头上直竖着寸把长的头发;牙黄羽纱的长衫;隶体“一”字似的胡须;左手里捏着一枝黄色烟嘴,安烟的一头已经熏黑了。这时,我忽然记起哪本杂志上的一段访问记——
“哦!您,您就是——” 我结结巴巴的,欢喜得快要跳起来了。一定是他!不会错,一定是他!那个名字在我的心里乱蹦,我向四周望了一望,可没有蹦出来。
1.8元!
「先生、私には買えません。お金が足りなくて。。。」
定価を見たら、自分の声でさえ聞こえなくなるほどに私は言いしぶった。
ぼくは項垂れた。真っ白になった頭の中で轟音が響いた。その顔へ向かう勇気がない中を、一つの尋ね声だけが聞こえてくる。
「一元はありますか、一元」
「あります!」
私は急に勇気付けられたように顔を上げた。
「売ってあげますよ、2冊で1元。」
何ですと?私は不思議に驚くように彼を見つめていた。黄色がかった白い顔、心配させるほど痩せこけた体、はつらつと立った1寸したぐらいの髪、薄黄色の中国服、隷書「一」に見えたひげ、左手の指ではさんだ黄色いパイプ、葉巻を置いたほうはもう真っ黒にいぶしていた。この時、ある雑誌に載った訪問記事をふと思い出した。
「あっ、あなたは!」
私はとつとつとして嬉しさのあまりに飛びあがらんばかりだった。間違いなく、彼に違いない!その名前は心の奥で躍りあがっていた。ぼくがきょろっと周りを見たゆえか、とうとう口までに出られなかった。
他微笑,默认地点了点头,好像我心里想着要说的,他已经统统知道了一样。
这一来不会错了,正是他!站在前进行列最前面的我们的同志,朋友,父亲和师傅!憎恶黑暗有如憎恶魔鬼,把一生的时光完全交给了我们,越老越顽强的战士!我又仔细地看他的脸——瘦!我们这位战士的健康,差不多已完全给没有休息的艰苦工作毁坏了。他带着奖励似的微笑,指着《铁流》对我说明:
“这书本来可以不要钱的,但是是曹先生的书,现在只收你一块钱本钱;我那一本,是送你的。”
我费力地从里衫的袋里(公司为防止我们“揩油”,衣衫上一只袋都没有缝)掏出那块带着体温的银元,放到他的手里——他的手多瘦啊!我鼻子里陡然一阵酸,像要哭出来。我恭敬地鞠了一躬,把书塞进帆布袋,背起便走出书店的门。
彼は私の心を読めるかのように、微笑んで黙許するようにうなずいた。
これで間違いない、彼のはずだ。行進隊列の最前に進めた我々の同志、親友、父親、それと師匠!悪魔と同じほどに暗闇を憎み、一生の光陰を我々に与え、老けるほど頑強な戦士!私はしげしげと彼の顔を見つめた。なんと痩せていただろう!少しも休まずに苦しい仕事に追われていて、この戦士の健康は既に壊された。彼はほうびを与えるように微笑んで「鉄流」を指差して説明してくれた。
「この本はただで送ってあげてもよかったけど、曹さんの作品なので1元の元手しかもらわないのです。私のは贈り物にしよう。」
苦労してシャツのポケットを手探りして、私はあの体温の残った暖かい銀貨を取り出して彼に手渡してた。どんなに痩せた手だろう!泣き出さんばかりに私は鼻をすすっていた。畏まった礼を一つして本をリュックに詰め込んでそれを背負って本屋を歩き出した。
这事到现在已经隔了四年。在这四年里,我历尽艰苦,受尽非人的虐待,我咬紧了牙,哼都不哼一声。就是在我被人随意辱骂、踢打……的时候,我总是昂着头。我对自己说:
“鲁迅先生是同我们一起的!”
这样我就更加坚强起来。
现在,先生是死了!我们不愿恣情地悲痛,这还不是我们恣情悲痛的时候;我们也不愿计算我们的损失,这是难于计算的。前面是一条路,先生没有走完就倒下了,我们只有踏着他的血的足印,继续前进。
在前进中,我不能自已,写下了上面的话。
1936年10月
あれからはもう4年たった。ここ4年間、私は苦難を嘗め尽くし、非人道的な取り扱いを受けきっており、歯を食いしばってじっと我慢してきた。つつかれたり蹴られたりされるがままの時、私はいつも頭をもたげていた。
「魯迅先生はいつも我々とともに」
私は自分に教えていた。
そうするとより一層強くなる気がした。
今、先生はなくなった。我々は悲しみに身を任せようとしない、まだ勝手に悲しんでいる場合ではない。我々の損失を計算しようともしない、それは計算しきれないのだ。前に続いたのは、ある果てしない道だ。先生は途中で倒れた。彼の血の足跡を踏まえ、我々は前へ進み続けるしかない。
行進途中、気持ちを抑えきれなく、私はペンを取ってこのものを書いたのだ。
1936年10月 |
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