|
5月18日付 編集手帳
作家のオスカー・ワイルドは語っている。〈ネクタイを上手に結ぶことは人生の重要な第一歩である〉と。現在のフォアインハンドと呼ばれる形のネクタイは、おしゃれな彼が流行の起源とも伝えられる
作家奥斯卡王尔德说过“打好领带是人生重要的第一步”。听说带动“假领带”流行的也是时尚的奥斯卡。
◆同じ流行でも新型インフルエンザのほうは困りもので、メキシコではネクタイの着用を自粛する動きがあるという。結び目は鼻と口のすぐ下、締めたり緩めたりして手垢(てあか)にまみれるとウイルスが喜ぶ環境になるらしい
同样是流行事物,新型流感则令人头疼。据闻在墨西哥,民众有了自发系领带的趋势。领结在口鼻下方,时而拉紧时而松开,一旦沾上污垢则可能成为细菌喜好的环境。
◆日本国内の感染者が90人を超えた。すでに数百人が感染したとみる専門家もいる。ネクタイの結び目に険しい目が向けられる日がいずれ来るのかも知れない
日本国内的感染者超过90人。有专家称已有数百人感染了H1N1病毒。也许不久的将来重视领带的领结的日子就到了。
◆弱毒性が感染を繰り返すうちに強毒性に変異する場合もあるから油断は禁物だが、従来の抗インフル薬は有効という。ここで浮足立つ必要はない。マスクの着用や手洗いなどで身辺に用心しつつ、正しい情報に耳をすます冷静さをお忘れなきように
弱性病毒反复感染之间也会产生变异变成强毒性病毒,大意不得。但据说一般的抗感冒药就有效,也不必惊慌失措。戴口罩,勤洗手,在注意身边小事的同时也别忘了冷静了解正确的信息。
◆心がけはネクタイの結び目に似ている。だらしなく緩めてはいけないし、息苦しくなるほどきつく締めすぎても体に良くない。用心の紐(ひも)を上手に結ぶことは、長期戦の重要な第一歩だろう。
警惕之心类似于领带的领结。不可系的松松垮垮亦不可系的过紧有伤身体/不可散漫松懈,但过于紧张亦无益。保持警戒之心是打长期战重要的第一步。
(2009年5月18日02時05分 読売新聞) |
|