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☆金賞=「オシンドローム」, p# n! C7 ]( j* B5 c
受賞者:ジェーンコンドン(雑誌『タイム』フリー記者)
( p& | e: _$ k( h- M1 n超人気番組だったNHKの連続テレビ小説『おしん』に因んだ新語。凄まじい苦労の連続を必死に耐え、それでも明るさを失わず他人に優しい主人公「おしん」の姿は、戦後を働き抜き、豊かさを手に入れた日本人の心情に“良質の日本人”像として共感の嵐を巻き起こした。その状況を、全国民の感情が同一にシンドローム化しているとして、『タイム』誌上で「おしんドローム」と表現。
# C/ z6 Z; Z" B8 G☆銀賞=「鈴虫発言」+ {3 P7 r; y8 j
受賞者:中曽根康弘(内閣総理大臣)
2 C9 p$ y. V, Z7 i* q1983(昭和58)年、ロッキード事件の田中角栄元首相に実刑判決が下され、同年暮れの総選挙は、政治倫理問題が最大の争点となっていく。この状況を揶揄したのが中曽根首相。「倫理、リンリ」とまるで鈴虫が鳴いているようだと切り返した。
/ l0 K0 y7 \* e% m* w☆銅賞=「スキゾパラノ」
' L' }% c8 P) {受賞者:浅田 彰(京都大学助手)' L3 ^% T3 D: U: |2 B& _4 U& F
ニューアカデミズムの旗手といわれた浅田が、人間の特質を、スキゾ人間とパラノ人間とに分類した。スキゾ人間とはいろいろなことに興味をもち、ひとつのことにこだわらない人。パラノ人間はひとつのことに熱中して、ほかのことは全く考えない人。
+ Y+ C" P3 r; j1 A: |0 e$ s☆特別賞=「特殊浴場」5 G7 D: Q. m g
受賞者:イルハンオウス(トルコ大使館参事官)! w) z0 g; T) n* K5 W. V9 S G
今でいう「ソープランド」には長いこと「トルコ風呂」という俗称があった。トルコからの留学生がこれに異議を唱え、トルコの名前を消すことに努力。「特殊浴場」などの名前が提案された。
# o! \8 y" l. m$ b' y【流行語部門】
1 U( X* R: ^- M2 D) h4 Q: O4 n☆金賞=「まるきん まるび」+ u) w( W: A. j6 R: B( {
受賞者:渡辺和博(イラストレーター)& d' G# b1 {" z) k4 M
渡辺和博は著書『金魂巻』で、現代の代表的職業31種に属する人々のライフスタイル、服装、行動などを、金持ちと貧乏人の両極端に分けて解説した。それを、○金(まるきん)、○貧(まるび)とネーミングしたところが秀逸。著書はベストセラーになり、この言葉もマスメディアだけでなく、日常会話の中にも頻繁に出てくる大流行語となった。
" o0 P+ _5 b+ ^3 ?! ^☆銀賞=「くれない族」
8 s& r. I# ?7 ~, ]2 y1 v6 b受賞者:TBSテレビ金曜ドラマスタッフ
4 I- b; Y0 C( p. P- g2 v3 b1984年に放送されたTBSテレビの金曜ドラマ「くれない族の反乱」から生まれた言葉。以前から「誰かが何かをしてくれない」と甘える子供は多くいたが、ドラマは、この「くれない」現象が主婦層まで広がっている実態を描き、その人たちを「くれない族」と呼んだ。社会現象までを含み込んだ風俗語として評価された。$ s. @1 r, G) W+ c# e' y
☆銅賞=「疑惑」 v9 ^0 p# c' g
受賞者:『週刊文春』編集部6 v8 Y0 g: l j1 I
「ロサンゼルスを舞台にM氏が妻を保険金殺人」という大胆な仮説を展開した『週刊文春』のキャンペーン企画『疑惑の銃弾』。この後、メディアは、事件を洪水のように報道し続けた。「疑惑」の文字は氾濫し、一大流行語となった。' m0 e8 n X# n- n5 z$ D Y
☆特別賞=「千円パック」; G$ q$ p8 F9 }- N3 S
受賞者:森永製菓(株)6 L1 |- _6 [( S. E$ g" u
この年、怪人21面相が菓子に青酸ソーダを混入し、グリコ森永など菓子メーカーを脅迫する事件が起きた。この脅迫に対抗するために森永製菓が考え出した、安全のための菓子パック。1200円程度の内容の菓子を完全に包装し、1000円で売った。 v! U+ ~8 }# [
☆大匈p=「すごいですネッ」5 M, r/ D8 o8 E' U- z; H
受賞者:所ジョージ(エンターティナー)
/ _' t S1 @ G! M" g$ |- E6 M人気番組のフジテレビ「笑っていいとも」で、所が流行らしたギャグ。大したことでもないことで大袈裟に人を誉めるときに用いるが、若者が“場”を盛り上げるために好んで使うようになり流行した。“す”の語にアクセントを置いて話すことがポイントだとか。
# M% L; ?, K( x7 o0 j☆大匈p=「教官!」
1 v- X# [3 J8 [2 W受賞者:堀ちえみ(歌手)) s* x9 k/ ^9 G' g
TBSテレビ「スチュワーデス物語」で、主人公松本千秋(堀)が連発するセリフ。ドジでノロマなスチュワーデス訓練生が教官との師弟愛により奮闘する根性ドラマだが、パロディ風な味つけが人気を得た理由という。若者の間で、人に呼びかける時などに「教官!」とやると大受けした。7 X2 E9 m7 I5 z3 x( m+ K) E2 \5 K
' ^: U& o0 p$ `+ C3 j; h
第2回〔1985(昭和60)年〕6 e* O; G$ L& R# j$ s0 ^
【新語部門】
9 C. o: h0 F8 g☆金賞=「分小筡
d$ R1 ]- G! I) t- j' l. f受賞者:近藤道生((株)博報堂生活総合研究所社長). R& w: Y5 j; i7 D
経済的絶頂期目前の日本社会の自信を表した新語。日本人の価値感は多様化、個性化、分散化してきたとし、従来の均質的な“大小堡扦悉胜胺中”が生まれたとした。
2 M$ O, @7 e% @; K" r, ~☆銀賞=「パフォーマンス」/ e, ]4 p: j3 K' W n% v/ W1 Z
受賞者:石橋政嗣(日本社会党委員長)
$ a6 ]" T+ \! @4 `- e5 R# V若者の間では、舞踏、演劇、音楽など、芸術の表現活動全般を指す「パフォーマンス」という表現を知らない者はいない。しかし、この年、“お堅い”日本社会党が新宣言草案の中に「愛と知の力のパフォーマンス」という表現を用い、一挙に国民の間にこの言葉が広がった。/ x2 t% A% `7 U" Y5 r8 M
☆銅賞=「NTT」7 a- ^! } M* [+ \$ J; L
受賞者:真藤 恒(日本電信電話(株)社長)/ i, n3 m& j( c: x% X" f
1984(昭和59)年12月20日に電電改革三法が成立し、日本電信電話公社は民営化され、NTT(日本電信電話株式会社)として再スタートした。NTTという名は新社名発表からわずか数カ月、驚異的な早さで認知された。
5 y& E5 s, d g1 j. I☆表現賞=「キャバクラ」' F" v4 m, w) N
受賞者:新富 宏((株)レジャラース社長)8 d3 u: p* r* o W+ A; h
「キャバレー」と「クラブ」の合成語。風俗産業の生き残り策として考え出された新しい業種。「若い」「素人」を売り物にした女性がマンツーマンで接客、“上品で明朗会計”がうたい文句。9 X9 P4 S B; S+ J4 W; N
☆表現賞=「言語戦略」$ ^# j3 K5 h: y% N# U
受賞者:鈴木孝夫(慶応義塾大学教授): l2 C# z' ` Q( v
『武器としてのことば-茶の間の国際情報学』(新潮選書)で提唱された。国際紛争を解決する手段として、軍備に替わって「言葉」を武器にすべきだという発想で、そのための戦略が絶対に必要であるとした。☆表現賞=「ネバカ」- t8 E& `( t. _
受賞者:諸井 薫(エッセイスト)
) `7 {6 l- l/ e5 C「オールナイターズ」「おニャン子クラブ」など女子大生、女子高校生ブームが真っ盛りの世相を痛烈に批判した新語。大人におだてられ、舞い上がっている女子高生たちを“根っからのバカ”と指摘。; F! H. z& t4 x0 b, N. e$ `
【流行語部門】- f# R( X7 K' y7 E0 ]
☆金賞=「イッキ!イッキ!」
2 C8 L9 C0 t- D# \受賞者:慶応義塾大学体育会代表
" {. D6 Z4 _' x( R; Y" [今でもよくやる、若者たちが酒を飲むときに周囲の者がはやしたてるかけ声。以前から学生サークルのコンパなどで行われていたが、その年代の若者たちが実社会に出てきて、背広姿で“いっき飲み”をする様子は“若者の幼児化”の象徴との見方もある。受賞は慶応義塾大学体育会が最初に始めたという説をもとにした。' C3 L) ]$ M+ Q, w
☆銀賞=「トラキチ」
0 W1 u5 w" h, g受賞者:松林 豊(阪神タイガース私設応援団長)" q1 t0 X- q. Y8 t1 c- |
21年ぶりの優勝を遂げた阪神をサポートした熱狂的な応援団のこと。ハッピ、メガホン、帽子の三種の神器で身を包み、“阪神命”と大フィーバーする老若男女は社会現象ともなった。“にわかトラキチ”も多数出現した。0 J! q$ o0 p0 I3 h9 i+ C# w6 U' O
☆銅賞=「角抜き」
& b- P/ L8 C. K9 B6 J: \受賞者:山岸一平(日本経済新聞政治部部長)! b0 n( X: ^" o4 {, @7 m
この年、目白の闇将軍と言われ、キングメーカーとして政界支配を続けた田中角栄が倒れた。部下である竹下登の造反、そして脳梗塞の発症という事態に陥り、急速に政治的影響力は失われた。この状況を的確に伝える言葉として、社会的に広く認知された。6 U. H! g( p: [; \
☆大匈p=「私はコレで会社をやめました」
3 E: z6 X* L- f7 A2 }7 n受賞者:三好重恭(アルマン(株) 代表取締役)
, ?; J2 [* G3 o1 @* ?禁煙「パイポ」のCMから生まれた流行語。パイポを持ちながら「私はこれでタバコを止めました」と言うモデルが何人か続いた後、小指を立てた男性が「私はこれで会社を辞めました」とオチをつけた。サラリーマン層にバカ受けした流行語。
7 _* \. j( E) ]. `☆大匈p=「投げたらアカン」
0 E9 y6 t& V9 p0 `+ d- q受賞者:鈴木啓示(NHK野球解説者元近鉄球団投手)
2 [; [' Q( |1 n: f: {' Y青少年の非行防止キャンペーンとして、公共広告機構が流したテレビCMから生まれた流行語で、子供に人気があった。300勝投手鈴木の、独特の関西弁アクセントが奇妙なリアリティーを持っていた。
" ?, n# g5 Y( F, }4 b# U☆特別賞=「100ドルショッピング」
% }8 p8 R: ~0 y8 ]2 K受賞者:中曽根康弘(内閣総理大臣)( Y0 ?' O& E& ?9 d4 v
凄まじい経済発展、大幅な輸出超過、世界経済一人勝ちの日本は、多くの国との間に深刻な経済摩擦が生じるようになった。アメリカやECからの輸入圧力に悩まされた中曽根首相は、国民に舶来品を1人100ドル買って欲しいと訴えかけた。その姿に国民は半ばあきれ、皮肉を込めて流行語とした。! e6 i9 e- `* T3 Z# V6 G) X$ t
☆特別語録賞=「愛しているからチラいのよ」
/ E) ~: C6 g9 X `% j' S" L受賞者:生島治郎夫妻(作家)
g H% I! R) ^# `! H人妻であり韓国人であるソープランド嬢との愛を描いた『片翼だけの天使』はベストセラーになった。出会いから結婚まで、その経過を丹念に、心のひだまで分け入るような描写は、愛の純情と悲しさが痛切に染み入る。この言葉は、韓国人女性が放ったもので、その真情に多くの人が泣いた。
5 C" _7 m) O' f5 A6 g( g% L% ?☆特別功労賞=テレビ番組「ひょうきん族」から発する各種流行語% d. g. a9 }- Z" \- q
受賞者:横沢 彪(フジテレビジョン編成局第二制作部)
4 i! V0 l+ T0 u K+ A9 K ~. |「ひょうきん族」に代表されるフジテレビのバラエティー番組は、テレビの在り方を変えたと言われる。新珍奇な表現と強烈な生命力こそがテレビだという確信で、そこからは、多くの流行語が生み出された。流行語プロデューサー賞とも言える。
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