カフェ!-ここだ!
中へ入った森田は、ドイツ語が分からないことなど、まるで気にならなかった。
「コーヒーとサンドイッチ!」
と、堂々と日本語で注文したのである。
日本人観光客も多いので、店の女性の方も慣れているのか、
「ヤア」
と、コーヒーとサンドイッチをよこした。
「やった!」
と、森田は感動に身を震わせた。「人間の真心は、通じるもんだ!」
すると、その女性が言った。
「あんた、ちゃんとお金払ってよ」
森田は、危うく引っくり返るところであった…。
―何とか支払いも無事にすまし、森田は空いた椅子に座って、食べ始めた。
「ちょっと」
と、日本語をしゃべる女性が、言った。「ミルクとお砂糖は―」
その先は、言う必要もなかった。その時には、森田の眼の前から、サンドイッチとコーヒーは消え去って、既にお腹の中へ移動していたのである。
「ダンケ」
と、森田は、大分ご機嫌も良くなり、唯一の知っているドイツ語を使ったりした。「日本語、うまいな」
「亭主が日本人だったのよ」
と、その女性が言った。「あんた、三日前から食べてなかったの?」
「いや、昨日からだ」
と、馬鹿正直に言った。「コーヒー、もう一杯くれ」
「タダよ。サービスしてあげる」
「悪いな」
「あんた、どことなく、死んだ亭主と似てるからね」
と、その女性は、ニヤッと笑って、「今夜、暇なの?」
森田は肩をすくめて、二杯目のコーヒーをガブ飲みすると、
「仕事があるんだ。-じゃあな」
「頑張って」
森田は、あわててカフェから飛び出した。-何しろ、その女性、どう見ても百キロ以上の体重があったからである。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
这有间——咖啡厅!
进入咖啡厅的森田,完全没有在意不懂日语这码事。
“咖啡和三明治。”
用纯正的日语点了起来。
日本的客人也很多,老板娘也可能习惯了,
答应一声,就把咖啡和三明治送来了。
“哟哦!”
森田感动的浑身颤抖,“人间的真心是相通的啊!”
老板娘问到:“你要付钱哦.”
森田差点摔倒。
——勉强付钱了事后,森田在一张空椅子上坐下,开始吃东西。
“等等。”
那女人说着日语,“牛奶和糖——”
已经没有说的必要了,这个时候,森田已经把眼前的三明治和咖啡全部转移到肚子里了。
“多谢!”
森田大概是心情良好,把唯一会的一句德语使了出来。“你的日语很流利。”
“我丈夫是日本人。”
女人回答到。“你三天没吃东西了吗?”
“不、只是一天。”
森田直言说到。“再来杯咖啡。”
“免费给您的。”
“这多不好。”
“因为你哪地方长得像我死去的老公。”
那女人笑到:“今晚有空吗?”
森田耸了耸肩,咕嘟一下喝完了咖啡。“我还有工作,再见。”
“加油啊。”
森田仓皇出了咖啡厅。——毕竟,那女人怎么看也有1百公斤的体重啊! |