100401值得骄傲的人
「あなたを誇りに思う」と人に言ったことはない。だが言いたいと思う人はいたと、哲学者の鶴見俊輔さんが近刊の『思い出袋』(岩波新書)に書いている。数少ない一人が松本サリン事件で容疑者扱いされた河野義行さんだった。
哲学家鹤见俊辅(译注:1922年6月25日 ,评论家、哲学家、大众文化研究者、政治运动家。)在其新近出版的《记忆之囊》(岩波新书)中写道:我没有对谁说过“我为你感到骄傲”这样的话,却有我想对他这样说的人。而在这极少数中的一个,就是在松本沙林事件中被当作嫌疑犯的河野义行先生。
河野さんは妻が事件で昏睡(こんすい)状態になった(一昨年に死去)。だが、オウム真理教に破壊活動防止法が適用されるのに異を唱えた。「オウム憎し」で突き進む社会の危うさを、私情を超えてとらえていた。「こういう人が日本人にいるのを誇りに思った」と87歳の鶴見さんは回想している。
河野先生的妻子因那次事件而陷入了昏迷状态(已在前年去世)。但是,他仍对将《破坏活动防止法》适用于奥姆真理教提出了异议。超越了个人感情,他看到了“仇恨奥姆”一边倒的社会所存在的危险。87岁的鹤见先生回忆道:“在日本有这样的人,我感到骄傲”。
そんな一文を、警視庁公安部長の記者会見に思い出した。時効を迎えた警察庁長官銃撃事件を「オウムの組織的テロ」と断定した。ならなぜ捕まえない、と誰でも思う。負け惜しみ、腹いせ、面子(メンツ)…。警察組織の私情を丸出しにした印象が強い。
我是在警视厅公安部长的记者招待会上,想起了那本回忆录的。公安部长断定,那个已经过了时效的枪击警察厅官员事件是“奥姆真理教有组织的恐怖行动”。那为什么不去抓他们呢?——谁听了都会这么想吧。干憋气?图个嘴上痛快?还是死要面子?……。警察组织的“个人感情”暴露无遗。
事件を裁判の土俵にのせるのが警察の仕事である。それが出来ずに「やったのは某」とネットで公表するのは、暗い顔の「仕置き人」さながらだ。公益性を盾にしても、ことの色合いが危うすぎる。
警察的工作就是将案子拿到法庭去接受判决。这点活儿干不了却在网络上发布什么“这事儿是某某人干的”之类的消息,简直就像个脸色阴沉的“侠义好汉”。尽管他们打着公益性的挡箭牌,但事情做得也太不光明正大了。
警察は真相に肉薄していたのかもしれない。だが100点が必要なときに90点しか取れなくては、プロの仕事として失敗なのだ。無念を禁じ手の域で晴らそうとする図は、奇異を通り越す。
或许警察们已经逼近了真相。但在一百分为满分的前提下只得了90分,从专业角度来说和失败就没什么两样。如果打算使黑手来泄私愤,那就太过离奇了。
たとえオウムに対しても、法や公正さを軽んじるべきではないと、かつて河野さんは小紙に寄せた。鶴見さんが「誇りに思う」ゆえんだろう。逆の粗雑さが当局になかったか。この人のような揺るがぬ背骨が、法治国家の警察にほしい。
以前,河野先生曾投稿到本报,道是:即便是针对奥姆真理教,也不该忽视了法律和公正。或许这就是令鹤见先生“感到骄傲”的理由吧。相反,政府当局在某些方面是否太马虎了呢?一个法治国家的警察就要有象他这样的毫不动摇的脊梁。
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松本沙林毒气事件
松本沙林事件(日本名:松本サリン事件),是指发生于日本长野县松本市的恐怖袭击事件。9名凶徒于1994年6月27日黄昏至翌日6月28日清晨在深志区住宅街内散布沙林毒气,导致7人死亡,660人受伤。
发动袭击的是一个名为奥姆真理教的新兴宗教组织。1994年到1995年,奥姆真理教教徒在原教主麻原彰晃的指使下,策划制造了多宗沙林毒气事件。
根据东京地方法院综合9名当日散布沙林的被告的证言,松本沙林事件发生前奥姆真理教于长野县松本市的教团被业主要求收回土地,双方提出诉讼。原教主麻原彰晃自知官司胜算不高,因而指使信徒对长野地方法院松本分院的法官和团部周围的居民下毒手,到松本市内散布毒气。麻原彰晃则一直否认与事件有关。
事件中第一名报案者河野义行一度被日本警方视为头号嫌疑犯。警方于其住所内搜出大量农药更使嫌疑加深(后来警察科学调查证实这些农药无法制造沙林)。大众传播及警方情报外泄令河野义行几乎被认定为犯人。直至翌年东京地铁沙林毒气事件,发现两次事件主谋均为奥姆真理教。河野义行脱罪。事后,当时日本国家公安委员长代表长野县警方公开道歉。 |