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[其他翻译] 「ダンスダンスダンス」の翻訳(22)

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发表于 2016-3-21 21:05:19 | 显示全部楼层 |阅读模式
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特急列車の窓からは雪しか見えなかった。よく晴れた日で、しばらく外を見ていると目がちくちくと痛んだ。僕の他には外を見ている乗客なんてひとりもいなかった。みんな知っているのだ。外を見たって雪しか見えないということを。
僕は朝食を抜かしたので十二時前に食堂車に行って昼食を食べた。ビールを飲み、オムレツを食べた。僕の向かいにはきちんとネクタイを締め、スーツを着込んだ五十前後の男が座って、やはりビールを飲み、ハムのサンドイッチを食べていた。彼はどことなく機械技師みたいに見えたが、実際に機械技師だった。彼は僕に話しかけてきて、自分は機械技師で、衛隊の航空機の整備の仕事をしているのだと言った。そして、ソビエトの爆撃機や戦闘機の領空侵犯についていろいろと詳しく僕に教えてくれた。でも彼はソビエト機の領空侵犯の違法性については気にかけていないようだった。彼が気にしているのはファントムF4の経済性についてだった。それが一度のスクランブルでどれくらい燃料を食うかということを、彼は僕に教えてくれた。燃料のひどい無駄遣いだ、と彼は言った。「日本の航空機会社に作らせれば、もっとずっと安上がりにできますよ。F4に性能的に負けない、安上がりのジエット戦闘機なんて作ろうと思えば作れるんですよ、すぐにでも」
それで僕は無駄というものは、高度資本主義社会における最大の美徳なのだと彼に教えてやった。日本がアメリカからファントムジェットを買って、スクランブルをやって無駄に燃料を消費することによって、世界の経済がそのぶん余計に回転し、その回転によって資本主義はより高度になっていくのだ。もしみんなが無駄というものを一切生み出さなくなったら、大恐慌が起こって世界の経済は無茶苦茶になってしまうだろう。無駄というものは矛盾を引き起こす燃料であり、矛盾が経済を活性化し、活性化がまた無駄を作りだすのだ、と。
そうかもしれない、と彼は少し考えてから言った。でも自分は物資不足の極とも言うべき戦争中に子供時代を送ったせいか、そういう社会構造が実感としてよく掴めないのだ、と言った。
「私らは、どうもあなたがた若い人とは違って、そういう複雑なのにはどうも上手く馴染めんですな」と彼は苦笑しながら言った。
僕も決して馴染んでいるわけではなかったが、話がこれ以上長くなっても困るので、別に反論もしなかった。馴染んでいるのではない。把握、認識しているだけなのだ。そのふたつの間には決定的な差がある。でもとにかく僕はオムレツを食べ終え、彼に挨拶をして席を立った。
札幌までの列車の中で、僕は三十分ほど眠り、函館の駅近くの書店で買ったジャック?ロンドンの伝記を読んだ。ジャック?ロンドンの波瀾万丈の生涯に比べれば、僕の人生なんて樫の木のてっぺんのほらで胡桃を枕にうとうとと春をまっているリスみたいに平穏そのものに見えた。少なくとも一時的にはそういう気がした。伝記というのはそういうものなのだ。いったい何処の誰が平和にこともなく生きて死んでいった川崎市立図書館員の伝記を読むだろう?要するに我々は代償行為を求めているのだ。


透过特快列车的窗户所能看见的也只是雪。天很晴朗,朝外看一会儿眼睛被刺得痛。除我之外朝车外看的乘客一个都没有。大家都很熟悉的吧,朝外看也只能看见雪。
因为没有吃早饭在12点之前我就去餐车吃午饭。喝啤酒、吃菜肉蛋卷。坐在我对面的是一位系领带、穿西服的五十岁上下的男的,他也喝啤酒,还吃了三明治。看上去他可像是个机械技师,实际上他就是个技师。他开始和我聊天,说自己是机械技师,从事卫队航空飞机的配备工作。接着给我详细讲述了苏联的轰炸机和战斗机侵犯领空事件。可是他并不太关心苏联轰炸机和战斗机侵犯领空的违法性。而他所关心的是美国战斗机F4的经济性。他告诉我,那样的飞机紧急起飞一次大概要耗掉多少燃料。那燃料是非常浪费的。“若是让日本航空公司来制造的话,可以省很多钱。若是想做性能不亚于F4而且省钱的喷气式战斗机的话也能做,而且马上。”
  为此我告诉他,浪费这样的事是高度资本主义社会中最大的美德。日本从美国买回ファントムジェット,还做スクランブル,那是在白白地浪费燃料。为此世界经济在那么富余状态下运转,通过这样的运转,资本主义就越加发达。假如大家都生产不出所有的无用的东西的话,就会引起大恐慌,世界经济就毫无章法了。无用的东西是引起矛盾的燃料,矛盾使经济活性化,活性化还继续造浪费的东西。
  “也许是这样吧。”他稍思考之后说。“在那物质极其匮乏的战争中度过了少年时代,不能实感性地抓住那样的社会构造。”
  “我们和你们这些年轻人不一样,对那么复杂的事情能很好地适应。”他一边苦笑着说。
  我决不会那么适应的,话说多了也很困惑,当然也不能反驳。适应是不可能的。只是把握和认识罢了。在这两者之间肯定有决定性的差别。最后我吃完蛋卷,对他说完客气话后离座而去。
到札幌之前我在车中睡了约30分钟,也读了在函馆车站附近买的《ジャック?ロンドン传记》。和ジャック?ロンドン的波澜壮阔的生涯相比,我的所谓人生,就像在橡树高处树洞里枕着胡桃枕头迷迷糊糊等着春天来到的松鼠那样很稳妥。起码一时有那样的想法。传记也只是那样的东西而已。到底什么地方的谁会平和地无所事事地去死去读川崎市立图书馆员的传记?总之我们是在为寻求补偿行为。
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 楼主| 发表于 2016-3-21 21:05:56 | 显示全部楼层
主人公还讨论人生的追求。
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