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下面是寺田寅彥全集第三卷,節錄《案內者》的第一段,請幫忙翻譯,感激不盡:
どこかへ旅行がしてみたくなる。然し、別にどこという決まった当てがない。そう
いう時に旅行案内記の類をあけて見ると、或いは海浜、或いは山間の湖水、或いは温泉といったように、行くべきところが様々あり過ぎるほどある。そこで先ず
かりに温泉なら温泉と決めて、温泉の部を少し詳しく見ていくと、各温泉の水質や効能、周囲の景勝名所旧跡などの大体がざっと分かる。然し、もう少し詳しく具体的の事が知りたくなって、今度は温泉専門の案内書を探し出して読んでみる。そうすると、先ずぼんやりと大凡の見当がついてくるが、いくら詳細な案内記を丁寧に読んでみたところで、結局本当のところは自分でいってみなければ分かるはずはない。もしもそれが分かるようならば、家で書物だけ読んでいれば態々出かける必要はないと言ってもいい。次には念のために色々の人の話を聞いてみても人によってかなり言うことが違っていて、だれのオーソリティを信じていいかわからなくなってしまう。それで散々に調べた最後には、つまりいいかげんに、賽でも投げると同じような偶然な機縁によって目的の地をどうにか決めるほかはない。
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