七歩詩
魏 曹植
煮豆燃豆,
豆在釜中泣;
本是同根生,
相煎何太急?
七歩詩(應聲而作詞)
豆を煮るに 豆を 燃やせば,
豆は 釜中に 在りて 泣く;
本 是れ 同根に 生ぜしに,
相ひ煎(に)ること 何ぞ 太(はなは)だ 急なる?
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私感訳注:
◎この詩は「三國演義」第七十九回「兄逼弟曹植賦詩。姪陥叔劉封伏法」に出てくる。これの詩は七歩詩といわれているが、三国志原文では七歩詩は別の詩(下記)であり、これは、應聲而作詩である。これはまた六句の
「 煮豆持作羹,
漉鼓以爲汁。
向釜下然,
豆在釜中泣。
本是同根生,
相煎何太急?」
ともする。
※曹植:(そうち、そうしょく;cao2zhi2)。日本での彼の読み方は前記二種あるが、前者「そうち」が相応しい。その理由は以下の通りである。『三国志』・『魏書・巻一、二』によると、まず、彼・曹植は、名(諱)が「植」、字(あざな)は「子建」であること。兄の名(諱)は「丕」、字(あざな)は「子桓」。父の名(諱)は「操」、字(あざな)は「孟德」で、表にすると次ぎのようになる。
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