100601 绳纹陶俑

华南虎

据说米罗的维纳斯的美丽秘密，全在于“黄金比例”。即将线一分为二之后，短线与长线之比等于长线与整条线的长度之比。该比例约等于1：1.6，历来被认为对于人类来说也是最美的比例。

   量一下维纳斯雕像的诸多尺寸，会发现她上半身与下半身的比例、臀围与胸围的比例、还有脸部的长宽比等等，无不符合黄金比例。打开星期天的报纸，我的眼球被“绳纹时代的维纳斯”的优美照片吸引住了——尽管她与黄金比例没什么缘分。

   那是一件在滋贺县的相谷熊原遗迹出土的国内最为古老的陶俑。据说是远在一万三千年前的绳纹时代初期的物品。肩部圆润、胸部丰满，表现的是女性的上半身。虽说它只是三公分左右的小玩意，但它的价值是不容小觑的。

   远古时代的人们是采用什么方法制成这么个人偶的呢？我们不得而知。那丰满的曲线被理解为对母性的赞颂。绳纹时代的陶俑所表现的几乎都是女性形象。据说这些陶俑寄托着古人对于多产和富饶的期盼，也将其用于祈祷重生的巫术之中。

   眼望着肉感丰满的陶俑，我忽然担心起现代女性的“黄金比例”来了。听说如今是“瘦身愿望”高涨，并且在不断地趋于苗条化。许多人在怀孕时也不希望身体“变粗”。这一点对于胎儿似乎是十分不利的。

   在农耕时代之前的远古时代，人们在陶俑那丰满的曲线上恐怕还寄托着“吃个肚子圆溜”的愿望吧。时光匆匆，如今已到了吃得太饱的时代了。我真想悄悄地问问“她”：“一觉长眠醒来后，有何感想啊？”


                   滋贺县的相谷熊原遗迹出土的陶俑

原文：
「ミロのビーナス」の美しさの秘密は「黄金比」にあるそうだ。線を２分するとき、短い部分と長い部分の比が、長い部分と線全体の比に等しくなる割合をいう。おおむね１対１．６となり、古来、人間にとって最も美しい比率とされてきた

ビーナス像の寸法を測ると、上半身と下半身の比、お尻と胸の幅、顔の縦横など、いたる所に黄金比が潜んでいるそうだ。万人に愛（め）でられるゆえんだろう。そんな黄金比に縁はなさそうだが、日曜の新聞を手にして、「縄文のビーナス」の優美な写真に引きつけられた

滋賀県の相谷熊原（あいだにくまはら）遺跡から出た国内最古級の土偶である。縄文時代草創期の約１万３千年前のものという。肩はなだらか、胸は豊かに膨らみ、女性の上半身を表している。３センチの小粒ながら存在感はなかなかのものだ

古代人のどんな手が、この人形（ひとがた）を作ったのだろう。豊かな曲線は母性への賛歌をうたっているように思われる。縄文時代の土偶はほとんど女性をかたどっている。多産と豊饒（ほうじょう）への願いを託し、再生の呪術にも使われたのだという

肉づきのいい土偶を眺めながら、ふと現代女性の「黄金比」が気になった。「やせ願望」が高じて、どんどんスリムに向かっていると聞く。妊娠中も「太りたくない」と考える人が多いようだ。これは胎児に良くないらしい

農耕以前の太古、人々は土偶の豊かな曲線に「腹いっぱい」の願望を込めたのだろう。はるか時は流れ、いま飽食の時代である。永い眠りから覚めての感想はいかがか。そっと「彼女」に聞いてみたい。