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大地的馈赠
2012-1-30
先週の朝日俳壇に、清冷かつ揺るぎない句があった。〈大根(だいこ)引く大地偽りなかりけり〉。作者の枝澤聖文(えだざわ・きよふみ)さんが詠んだのは土の力だという。丹精した畑は裏切らない。手にする恵みの、何という白さ。
上周的朝日俳坛栏目刊登了这样一首清冷而坚定的俳句:“萝卜拔呀拔,大地真给力。”据说该俳句的作者枝泽圣文吟诵的是土地的力量。肥沃的田地不会辜负人们的期待。手上拿着这大自然的馈赠,白得耀眼。
根菜の季節である。通年で出回るダイコンやニンジンも滋味を増す。サトイモ、カブ、レンコンあたりを乱切りにして炊けば、和洋中どんな味つけでもうまい。地中で肥える野菜たちのほっこりした土の匂いこそ、偽りなき大地の刻印だ。
这是根系蔬菜的季节。即使是全年都有上市的白萝卜和红萝卜也变得更有味道。将芋头、圆萝卜、莲藕等随意切块后炖的话,无论是日式、中式还是西式的味道都极好。在土地里成长的蔬菜中饱含的泥土气息,才是给力的大地的印记。
作家水上勉さんが随筆の中で、料理番組の板前さんに注文をつけている。小芋の皮のむき方が厚すぎると。「これでは芋が泣く。というよりは……冬じゅう芋をあたためて、香りを育てていた土が泣くだろう」。
作家水上勉在随笔中向电视美食节目的主持人板前提意见,说他削芋头时皮削得太厚了。“这样芋头会哭的。不……,应该是一整个冬天温暖着芋头,孕育出它芳香的泥土会哭的”。文章这样写道。
ゴボウの芳香にしても、皮に近いほど深いという。大地と「交感」してきた証しである。そうした履歴もろとも食すのが、けんちん汁でも筑前煮でも、旬に対する礼儀のように思う。
据说牛蒡的香气也是越靠近皮的部分越浓。这是跟大地“身心互通”的证据。无论是吃卷织汁还是筑前煮,把这个经历一同吃进去,我觉得就是对时鲜食物的一种礼貌。
何にせよ、寒さに耐えたものには凜(りん)とした強さが宿る。ふきのとうの苦みや、雪割草(ゆきわりそう)の若紫が五感に染みるのは、越冬の喜びと響き合うからだろう。酷寒の先の安息を願い、心は凍(い)てつく被災地に飛ぶ。仮の宿でも、鍋いっぱいの根菜が湯気を立てていようか。
不管怎么说,能耐得住寒冷的东西其内在有一种高贵的强悍。蜂斗菜茎部的苦和獐耳细辛的浅紫色之所以能渗透到我们的五个感官当中,应该也是因为它们跟越冬的喜悦十分相配的缘故。怀着对酷寒远方遇难者安息的祝愿,我的心早已飞向冰封的受灾地。即使是在临时住宅,也来打个放满根菜的火锅如何?
寒あれば暖があるように、天地がもたらすのは災いだけではない。一周忌が営まれる頃には、南から柔らかな陽光が戻り、地の恵みを重ね着したタケノコが出る。悲しみにひと区切りはないけれど、手を携えて前に進みたい。まっさらの春が待つ。
正如天气有寒冷也会有温暖,天地给我们带来的不是只有灾害。在东日本大地震一周年忌日即将到来之时,温柔的阳光将从南方回归,饱含大地精华的蘑菇就会上市。虽然悲痛不可能一下子烟消云散,但希望大家能携手前进。让我们期待一个全新的春天。 |
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