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[其他翻译] 「ダンスダンスダンス」の翻訳(283)

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发表于 2017-7-23 11:08:29 | 显示全部楼层 |阅读模式
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「ねえ、私はとても平凡でありきたりの人間なのよ」とある日ユミヨシさんは言った。その夜彼女はひどく元気がなかった。「人と変わってるのは名前だけ。あとは何もないの。ただこうやってホテルのカウンターで毎日毎日働いて人生を無駄に磨り減らしていくだけ。私になんか電話しないで。私、長距離電話料金に値するような人間じゃないのよ」
「でも君はホテルで働くのが好きなんだろう?」
「ええ、それは好きよ。働くこと自体は苦痛でもなんでもない。でもね、時々ホテルに呑み込まれちゃうような気がすることがあるの。時々。そういう時、私っていったい何だろうと思うの。私なんてないも同じだわ。ホテルはちゃんとそこにあるの。でも私はそこにないの。私には私が見えないの。私は見失われているの」
「君は少しホテルのことを真剣に考えすぎるんじゃないかな」と僕は言った。 「ホテルはホテルであって、君は君だよ。僕はよく君のことを考えるし、時々ホテルのことを考える。でも一緒には考えない。君は君で、ホテルはポテルだ」
「知ってるわよ、それくらい。でも時々混乱しちゃうのよ。境界線が見えなくなっちゃうの。私という存在やら感覚やら私生活やらがホテルという宇宙の中にひきずりこまれて消えちゃうの」
「誰だってそうなんだよ。みんな何かにひきずりこまれて、境界線が見えなくなっちゃうんだ。君だけじゃない。僕だって同じだよ」と僕は言った。
「同じじゃないわよ、全然」とユミヨシさんは言った。
「そうだ。全然同じじゃない」と僕は言った。「でも君の気持ちはよくわかるし、君のことが好きだ。君の中にある何かが僕を引きつける」
ユミヨシさんはしばらく黙りこんでいた。電話的沈黙の中に彼女はいた。
「ねえ、私、あの暗闇がとても怖いの」と彼女は言った。「もう一度あれがやってきそうな気がするの」
電話口でユミヨシさんがしくしく泣きだす声が聞こえた。最初のうち僕はそれが何だかよくわからなかった。でもそれはどう考えてもすすり泣きだった。
「ねえ、ユミヨシさん」と僕は言った。「どうしたの?大丈夫?」
「大丈夫に決まってるでしょう?ただ泣いてるだけよ。泣いちゃいけないの?」
「いや、別にいけなくないよ。心配しただけだよ」
「ねえ、少し黙っていて」
僕は言われたとおり黙っていた。僕がじっと黙っていると、ユミヨシさんはひとしきり泣くいてから電話を切った。


“那个,我是一个非常平凡的人。”有一天ユミヨシ说。那天晚上一点精神气都没有。“与人不同的只有名字。除此之外什么也没有。就这样每天工作在宾馆服务台把人生消磨光。对我不要再打什么电话。我是不值得花长途电话费的人。”
“可是你不是喜欢在宾馆工作吗?”
“是的,喜欢那个工作。工作这件事也并没有什么痛苦。可是经常有这种感觉要被宾馆吞没了。经常的。在那个时候,我到底是什么呢?就跟我不存在一样。宾馆却的确在那里。而我却不在那里。我自己看不到自己。把自己看丢了。”
“你是不是把宾馆严肃思考过度了?”我说。“宾馆是宾馆,你是你。我也经常考虑你的事,也经常考虑宾馆的事。但是不能一起考虑。你是你,宾馆是宾馆。”
“这一点我知道。就是那样。可是时不时地就混乱了。那个境界线看不到了。我的存在、感觉、私生活等被拖进了宾馆这个宇宙之中消失了。”
“谁都是那样。大家都被什么拖进去,看不清境界线。不仅是你这样。我也是这样。”我说。
“并不一样。全然。” ユミヨシ说。
“是的。完全不一样。”我说。“可是你的心情很能理解,也喜欢你。在你身上有一个什么东西在吸引我。”
ユミヨシ沉默了一会。她存在于电话的沉默之中。
“那个,我非常害怕那个黑暗。”她说。“总觉得它还要再来一次。”
听到电话的另一端ユミヨシ在抽抽搭搭的苦泣声。最初之时我并不明白那是什么。无论怎么想那也是抽泣。
“那个,ユミヨシ,”我说。“怎么回事呢?没关系吗?”
“能什么要紧吗?只是在抽泣吧。不能这样哭吗?”
“可是,别的也没有办法。只是担心呀。”
“那个,稍安静一会儿。”
就说的那样我沉默下来。我沉默一会儿之后,ユミヨシ哭之后掛了电话。
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