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 楼主|
发表于 2007-1-22 05:28:33
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| 千尋 ひゃっ!…水だ! , m4 |! b. b+ k8 t5 Y うそ…夢だ、夢だ!さめろさめろ、さめろ! : W! m5 v) j: W( j$ \
 さめてぇ…っ…
 4 Z: ?, c, c% G9 C+ s! M- _これはゆめだ、ゆめだ。みんな消えろ、消えろ。きえろ。
 0 U; |3 n8 J4 a4 v1 zあっ…ぁあっ、透けてる!ぁ…夢だ、絶対夢だ!
 & {$ b- ?( `! R/ o7 K7 g, f: P3 p2 M' e9 R" B
 ' X; y6 c1 @/ Z7 S. ~( T船が接岸し、春日さまが出てくる。
 # A  r9 |3 B- ^. j) x5 G* H! `   & n  p' l, |6 x: D* V
 千尋 ひっ…ひっ、ぎゃあああーーっ!
 % s# z' k0 Z" v& l; l   % ^- c/ M: g. ?9 e
 千尋を捜すハク。暗闇にいる千尋を見つけて肩を抱く。 7 J' ^1 v7 h$ z
 u$ G, V4 l# O7 p9 x& O$ f: J
 千尋 っっっ! % b9 @8 U/ X$ ]+ o
 ハク様 怖がるな。私はそなたの味方だ。 2 ^& C' ^- W9 v4 W$ n
 千尋 いやっ、やっ!やっっ!
 2 a# v  t  q$ Vハク様 口を開けて、これを早く。この世界のものを食べないとそなたは消えてしまう。
 9 U; l0 a: ?1 ^; w5 H0 v" d千尋 いやっ!…っ!? 4 P9 w. o. B3 w& i1 E& x/ p
 ハク様 大丈夫、食べても豚にはならない。噛んで飲みなさい。 - A2 a( G3 N) b* z9 o
 千尋 …ん…んぅ…んー…っ $ _; {* V7 L2 `! F2 u$ H( c
 ハク様 もう大丈夫。触ってごらん。 8 B# \: |  t1 W7 S& `
 千尋 さわれる…
 3 a% Z% z9 W7 vハク様 ね?さ、おいで。 0 g% b% I, J- B8 c/ T: F
 千尋 おとうさんとおかあさんは?どこ?豚なんかになってないよね!?
 $ Q7 |: p1 \+ A3 ]2 L. O  _ハク様 今は無理だけど必ず会えるよ。…!
 3 \) D2 s( n7 m$ O0 C静かに!
 & o. F6 V' M- i' A( ?   0 f, n0 F1 E7 J$ v" |9 i4 a3 w
 ハクが千尋を壁に押しつけると、上空を湯バードが飛んでいく。
 : Z; d$ x$ s1 Y9 M$ s9 F6 j8 Q4 ^   ; G7 d  w* j' `
 ハク様 そなたを捜しているのだ。時間がない、走ろう! 1 i- a2 @* x$ Q7 W4 H
 千尋 ぁっ…立てない、どうしよう!力が入んない…
 x- c- \* c/ j7 `ハク様 落ち着いて、深く息を吸ってごらん…そなたの内なる風と水の名において…解き放て… " X& a/ ~- w5 L, t" \6 s
 立って!
 Z. g$ f8 A0 k. ~5 h千尋 あっ、うわっ! * v" Q) }1 N9 f2 _' J  o* B  q
 ; k$ y# b7 v: u" J, j+ o
 走り出す二人。
 # L- a) a5 b4 E; l   5 ~- H: Z3 t) \% G8 L; k
 ハク様 …橋を渡る間、息をしてはいけないよ。 ( L3 N, B2 A3 N( F
 ちょっとでも吸ったり吐いたりすると、術が解けて店の者に気づかれてしまう。
 0 H3 L& C" p6 f! k千尋 こわい…
 . G- p1 u6 s! ?! s! @* I  n8 vハク様 心を鎮めて。
 8 x0 q& c4 \& R$ Z* R4 z   2 F  ~! S% s5 K" z' X
 従業員 いらっしゃいませ、お早いお着きで。いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。
 8 C5 E7 x" E. P+ }7 y1 k9 D/ k% Q* Zハク様 所用からの戻りだ。
 {) E* x8 j: Z& C: n従業員 へい、お戻りくださいませ。 6 t# t. f7 w4 t
 ハク様 深く吸って…止めて。 # }: o4 s# W; n/ x) x
 $ H9 Z; a4 L1 i' k" w
 カオナシが千尋を見送る。 , N+ n' w' _4 r/ ^1 C8 w3 |
 
 1 O1 H) R5 ~' q/ N# q' \* ~湯女 いらっしゃい、お待ちしてましたよ。
 1 F& V' }" T" ^% }) Cハク様 しっかり、もう少し。
 7 C( u  v% F3 d+ V青蛙 ハク様ぁー。何処へ行っておったー?
 8 V4 Z5 o0 }! J" \- d4 {8 c- Q千尋 …!ぶはぁっ
 # U* q; W) K8 |; T0 w, F* c青蛙 ひっ、人か? 2 u; r$ v) s8 ~' J2 L( O" W
 ハク様 …!走れ! % V0 R. J- n* }
 青蛙 …ん?え、え? 2 S& }! y  i6 H
 " h' ^) q8 b( A0 U9 u% M  j! w
 青蛙に術をかけて逃げるハク。 . v' i  f5 a; `8 ^+ J- g: Y
 $ K; I, r3 E' d2 R9 w$ N1 w
 従業員 ハク様、ハク様!ええい匂わぬか、人が入り込んだぞ!臭いぞ、臭いぞ!
 ) c( K; U4 @$ P, k% A5 z- tハク様 勘づかれたな… . N2 {) ?4 ]: {8 ~+ w
 千尋 ごめん、私 息しちゃった… 3 e* ^6 D! b, [9 m& t9 k5 c
 ハク様 いや、千尋はよく頑張った。これからどうするか離すからよくお聞き。ここにいては必ず見つかる。
 : g* d  r  d; O5 K% D4 m私が行って誤魔化すから、そのすきに千尋はここを抜け出して… ; \$ |' e1 X# }* L4 B* p$ l
 千尋 いや!行かないで、ここにいて、お願い! 2 i/ w! E6 H2 E# c
 ハク様 この世界で生き延びるためにはそうするしかないんだ。ご両親を助けるためにも。
 ! B( S0 P* E' l7 _5 @1 W4 y千尋 やっぱり豚になったの夢じゃないんだ… 8 V8 o/ K' ^2 x
 ハク様 じっとして…
 * j1 l7 k- V% S/ u/ [騒ぎが収まったら、裏のくぐり戸から出られる。外の階段を一番下まで下りるんだ。そこにボイラー室の入口がある。火を焚くところだ。
 : W2 y7 s2 `& B中に釜爺という人がいるから、釜爺に会うんだ。
 3 b/ o. ]3 o( \) L. l6 y千尋 釜爺? & y) A0 F& I$ U6 L# t
 ハク様 その人にここで働きたいと頼むんだ。断られても、粘るんだよ。 3 }" n( U# S6 Y
 ここでは仕事を持たない者は、湯婆婆に動物にされてしまう。 4 b- g1 D1 t1 I8 ~& Y  E8 D
 千尋 湯婆婆…って? 1 _- ~$ Y) n- E8 [$ k
 ハク様 会えばすぐに分かる。ここを支配している魔女だ。嫌だとか、帰りたいとか言わせるように仕向けてくるけど、働きたいとだけ言うんだ。辛くても、耐えて機会を待つんだよ。そうすれば、湯婆婆には手は出せない。 6 S$ g: Q" @8 d9 c2 Y% C" W
 千尋 うん…   _. s* `$ B8 T
 
 0 C7 @$ x5 C0 b: d* b従業員 ハク様ぁー、ハク様ー、どちらにおいでですかー? 8 b5 v8 g6 {7 n0 w- n- ^
 ハク様 いかなきゃ。忘れないで、私は千尋の味方だからね。
 2 R! W' R& z- I; B6 i千尋 どうして私の名を知ってるの? 7 i% C+ V3 h5 p; p* X
 ハク様 そなたの小さいときから知っている。私の名は――ハクだ。
 % ^! l7 ], E3 L. R5 H/ m   ! z, Y3 j7 Z0 G$ P0 b  G% Q% n
 ハク様 ハクはここにいるぞ。 # M) j. u/ z9 x$ g
 従業員 ハク様、湯婆婆さまが… , c4 y. G2 a1 s6 P* V
 ハク様 分かっている。そのことで外へ出ていた。 ! g/ L9 k4 ?  r% b( ~& ^
 7 G7 e" G6 {9 ^# K+ V% G( z/ d
 階段へ向う千尋。恐る恐る踏み出し、一段滑り落ちる。 * ^9 U$ K  d  j# b1 \# X, {* X
 
 " T# R- Y0 ~7 F: ?. N! I7 v7 e千尋 ぃやっ! % ]* Q: V0 K0 M9 Q$ G. l3 J/ X* x
 はっ、はぁっ…
 + E8 d/ Z* I9 b2 n  F3 X
 ! C9 N( n2 \; }! Qもう一段踏み出すと階段が壊れ、はずみで走り出す。
 . j; C  N5 T% ?   * A) z) N; C! ]8 s
 千尋 わ…っいやああああーーーーっ!やあぁああああああー! ; T0 z0 `" A, B2 r) Z0 ~- h
 2 o1 W) u* q9 @5 a: [/ j% X; Z
 なんとか下まで降り、そろそろとボイラー室へむかう。
 1 {) `6 h7 R* v. Z  ?ボイラー室で釜爺をみて後ずさりし、熱い釜に触ってしまう。 , Y1 D# t) i, r. `; l$ C1 c3 R
 3 u3 Z" n* }0 c! v: e9 T" @
 千尋 あつっ…! 0 |& p5 W3 [. y6 L
 
 $ \' `6 V0 E2 o1 k( hカンカンカンカン(ハンマーの音)
 # W3 s- Z/ L- ~. t" [     F) h$ n1 r: @
 千尋 あの…。すみません。 : l: K* ]( h- _$ W; U
 あ、あのー…あの、釜爺さんですか?
 4 x; X9 B- `+ `6 `" F' D  M釜爺 ん?…ん、んんーー?
 9 W* g+ ]3 m( v, {- Y千尋 …あの、ハクという人に言われてきました。ここで働かせてください! 0 Z  Y: ^( |' E- a7 b1 q' M2 K
 9 v, p- m: M' T& d
 リンリン(呼び鈴の音) + [$ A* p$ e, v7 A( u
 
 $ l; r- S5 n) Z: `0 t& l2 |; Z釜爺 ええい、こんなに一度に… 3 L- Z6 ^9 p9 K$ A1 C3 b
 チビども、仕事だー!
 4 s2 [% X2 \5 ]) E   / n4 Z3 w6 D1 k5 m6 E8 J5 y' d
 カンカンカンカンカンカン
 2 i1 [+ V! C4 h/ P   5 Q7 C/ e5 h& c! X4 Q# f& m6 S5 y8 E1 ^8 v9 w
 釜爺 わしゃあ、釜爺だ。風呂釜にこき使われとるじじいだ。
 8 P  |. |7 C; J  f2 C5 e0 Oチビども、はやくせんか!
 6 Q, b( w/ d% j& E' l# [千尋 あの、ここで働かせてください! " I' S0 A0 S3 w  N9 e
 釜爺 ええい、手は足りとる。そこら中ススだらけだからな。いくらでも代わりはおるわい。
 " h' G1 Z, T6 ]% p5 q% A
 1 T+ w" i1 z9 [" _0 E; [千尋 あっ、ごめんなさい。
 # U  N+ c2 }' A- \) Cあっ、ちょっと待って。
 5 T7 m6 |" V  L, v6 p釜爺 じゃまじゃま! ' R( J7 ^" p: ], Q0 Z  Y
 " m& i" M' r1 G0 m9 z; l
 千尋 …あっ。 % n! E2 W4 i1 y$ D- T; `9 D
 
 6 L+ k; C7 ?/ A9 t# X4 G7 ^重さで潰れたススワタリの石炭を持ち上げる千尋。ススワタリは逃げ帰ってゆく。 0 c0 }: d. R6 v% O" R
 - n! r9 B5 C0 M
 千尋 あっ、どうするのこれ?   c$ ?8 y" v1 _
 ここにおいといていいの?
 , Y6 ^- Q' F  B' E釜爺 手ぇ出すならしまいまでやれ!
 ! y' k, Q6 h* [0 K9 b/ }5 L千尋 えっ?…
 0 m2 ]) {' U# n: b   , N" y" u; w: S& o/ J
 石炭を釜に運ぶと、ススワタリみんなが潰れた真似をしだす。
 ' T' K# B1 u6 }$ H. nカンカンカンカン - q  C" z. [( q" u* }: N9 W" b3 @5 h
 
 ! Q, k: w- t# h' t2 }+ A釜爺 こらあー、チビどもー!ただのススにもどりてぇのか!? + s4 a) I) g) e  b6 c* ?
 あんたも気まぐれに手ぇ出して、人の仕事を取っちゃならね。働かなきゃな、こいつらの魔法は消えちまうんだ。 , o6 @% ]( t; W3 D
 ここにあんたの仕事はねぇ、他を当たってくれ。
 8 f/ H0 E# A3 Y' ?# ^- ~. L…なんだおまえたち、文句があるのか?仕事しろ仕事!
 - m5 @( p, u2 `0 G" g' Q4 t7 Cリン メシだよー。なぁんだまたケンカしてんのー?
 " i0 b5 J7 s: Q2 {よしなさいよもうー。うつわは?ちゃんと出しといてって言ってるのに。
 # o% l+ }- y4 \% W, g釜爺 おお…メシだー、休憩ー! . X: @5 x- M. [7 h3 B, o
 * w7 N3 ~+ `4 a+ r& f
 リン うわ!?
 & v% l, f7 m) ^- `' \4 _9 @人間がいちゃ!…やばいよ、さっき上で大騒ぎしてたんだよ!?
 g/ n1 x% d4 i釜爺 わしの…孫だ。
 8 @4 m; g# ]3 e8 Cリン まごォ?!
 ' X$ L$ H3 G" w! o. G/ e釜爺 働きたいと言うんだが、ここは手が足りとる。おめぇ、湯婆婆ンとこへ連れてってくれねえか?後は自分でやるだろ。
 . g% G" d$ p& H8 \リン やなこった!あたいが殺されちまうよ!
 ( Z' J8 S) f  N; \釜爺 これでどうだ?イモリの黒焼き。上物だぞ。 - R2 k& H- r* i( E" U$ L
 どのみち働くには湯婆婆と契約せにゃならん。自分で行って、運を試しな。 " l1 p8 A* j3 l
 リン …チェッ!そこの子、ついて来な!
 * I- H3 B( J2 J& N) A千尋 あっ。
 3 ^, w: f7 n6 d: Vリン …あんたネェ、はいとかお世話になりますとか言えないの!? 2 m* O! h9 D6 D& N: C: R) e
 千尋 あっ、はいっ。
 " Y0 G4 M4 L6 \! x# g0 R* O) j! fリン どんくさいね。はやくおいで。
 5 {  q* M" ?& F8 u0 j7 M6 l靴なんか持ってどうすんのさ、靴下も!
 ! l/ b* h7 Q/ i# c千尋 はいっ。
 ! E) G  }* E0 I" q/ Tリン あんた。釜爺にお礼言ったの?世話になったんだろ?
 . g$ h4 {) Z' U( H千尋 あっ、うっ!…ありがとうございました。
 & X( T7 Y0 \( e* V; D6 o釜爺 グッドラック!
 3 e5 ^6 Q4 p( G
 ) L& w* M2 F& E: nリン 湯婆婆は建物のてっぺんのその奥にいるんだ。 . b7 f: n) C- Q, a# h: C6 T
 早くしろよォ。
 9 c( D* R: D: T6 C! {4 r4 f千尋 あっ。 4 ^; _# T2 D! @, s8 L$ `0 y
 リン 鼻がなくなるよ。
 / u+ T2 x# b6 ~- a( O! I千尋 っ…
 1 H9 s- b" }2 T) w( B6 R) v   ; Y4 D  I4 L4 {  i2 a& L/ `
 リン もう一回乗り継ぐからね。
 " F) x# \, [9 \6 Z5 B- x% s3 O! l* X# j; i千尋 はい。 ' F1 T5 L$ a- G; Q: [* y/ d! w" [  C
 
 3 _, k" x* n: q  n0 @) i! b  r& zリン いくよ。 2 o9 R+ a) k' d5 i2 Y3 W8 W
 …い、いらっしゃいませ。 , T2 ]5 n( y; e" D1 f
 お客さま、このエレベーターは上へは参りません。他をお探し下さい。
 4 l' ~/ _: g# p- Y' E! H   " L1 f- e  X* y5 Z4 X5 p' C
 千尋 ついてくるよ。
 ) f4 ~. M; M" ]7 yリン きょろきょろすんじゃないよ。
 7 Q# M' a) t" Q; Q% }$ e1 `   3 T2 w- z3 b& \$ M3 D
 蛙男 到着でございます。
 - H* K+ [) E0 Y$ M) r( `- p! r右手のお座敷でございます。
 ' D% |6 ]# I0 H4 _?…リン。 2 ~) H: E. H, o; h- O
 リン はーい。(ドン!) ! a1 O+ w0 _: \  B
 千尋 ぅわっ!
 ' n7 m: Q6 J) X0 K蛙男 なんか匂わぬか?人間だ、おまえ人間くさいぞ。
 ! t3 I1 \6 R8 Qリン そーですかぁー? ' B/ \# m0 X4 S
 蛙男 匂う匂う、うまそうな匂いだ。おまえなんか隠しておるな?正直に申せ!
 ; |: a5 u% p. y0 Q& e  Uリン この匂いでしょ。 3 H& u* _! `; x: C( u! U
 蛙男 黒焼き!…くれぇーっ!
 * D  X- d) K  L! F4 ~, aリン やなこった。お姉さま方に頼まれてんだよ。 ( }- g! q! c$ u8 h2 c2 `, q- }
 蛙男 頼む、ちょっとだけ、せめて足一本!
 , Y4 U$ j* h6 L. Yリン 上へ行くお客さまー。レバーをお引き下さーい。 . a/ W0 f( a% W
 
 : Y% @0 `) y" m$ `『二天』につくが、『天』まで千尋を連れて行くおしらさま。 0 I" o* y4 n/ N3 F: k" C4 T
 ) u( m7 ~& J; N2 F8 ?
 6 P' y- r4 U+ H5 g0 _! S
 奥のドアを開けようとする千尋。 6 U" e* b8 J% O# ~
 
 ( G$ Z* o3 m* W8 H- l湯婆婆 …ノックもしないのかい!?
 0 @% e& z& d) t* Y$ j& T0 s) m/ ?千尋 やっ!?
 / Q# X- N* @) L湯婆婆 ま、みっともない娘が来たもんだね。
 ! R# V  q+ _, g% N; F& [, X9 Hさぁ、おいで。…おいでーな~。 4 L5 k* K$ |- ~9 g- X
 千尋 わっ!わ…っ!
 ) d+ Z( l1 W  ]8 ^2 |" a' `/ U  Jいったぁ~…
 & E6 K( f% Z; k) U( e7 x   # A2 J' r& b) Z* Z
 頭が寄ってくる。
 # i9 J: b' N# @2 n9 f8 J+ J' O# }' X   4 B& X" I0 o4 D! }- s4 F% b
 千尋 ひっ、うわぁ、わあっ…わっ! 8 h, O: r) S8 W1 w5 a5 r; m% [
 湯婆婆 うるさいね、静かにしておくれ。 + C1 w! W7 v  I, [! n" k
 千尋 あのー…ここで働かせてください! 0 G$ J! g9 L2 `- h7 l+ A5 {
 
 # T) l" y- ^$ _/ v+ B8 w魔法で口チャックされる千尋。
 ! X- f7 F5 D! h7 Y: h
 5 h5 N0 ~! R( M' R湯婆婆 馬鹿なおしゃべりはやめとくれ。そんなひょろひょろに何が出来るのさ。
 ( e$ Q5 u% _* J8 k4 q) o- |) |ここはね、人間の来るところじゃないんだ。八百万の神様達が疲れをいやしに来るお湯屋なんだよ。
 2 O# n" Y# B$ o$ k7 sそれなのにおまえの親はなんだい?お客さまの食べ物を豚のように食い散らして。当然の報いさ。
 0 j4 Y: Z  S; y7 S! W" Tおまえも元の世界には戻れないよ。 2 x1 y7 N# W1 w
 …子豚にしてやろう。ぇえ?石炭、という手もあるね。
 5 U: h) ^. Y; B/ I. k) oへへへへへっ、震えているね。…でもまあ、良くここまでやってきたよ。誰かが親切に世話を焼いたんだね。 $ [. S6 J4 ]: O- J% l+ q
 誉めてやらなきゃ。誰だい、それは?教えておくれな…
 6 Q( i! r. f. g: V千尋 …あっ。ここで働かせてください! / G/ A: i$ R( }2 G" A
 湯婆婆 まァだそれを言うのかい!
 ' \4 v8 w) c0 n. B5 A6 b# P千尋 ここで働きたいんです!
 - h' v2 h2 C- h, @湯婆婆 だァーーーまァーーーれェーーー!
 ( p# D6 B9 H8 k! }; m   $ y. {/ A" y" W5 i
 湯婆婆 なんであたしがおまえを雇わなきゃならないんだい!?見るからにグズで!甘ったれで!泣き虫で!頭の悪い小娘に、仕事なんかあるもんかね! / i. \' [: P, b6 L/ p# G
 お断りだね。これ以上穀潰しを増やしてどうしようっていうんだい! - V6 \: t( G6 r+ a+ {: g
 それとも…一番つらーーいきつーーい仕事を死ぬまでやらせてやろうかぁ…?
 ( C8 B' U; `7 B6 P  t& G   / ^5 j6 x, W1 S2 b8 T9 q7 f
 湯婆婆 …ハッ!?
 1 l: ]) Z" z( e. c& y坊 あーーーーん、あーーん、ああああーーー " D* y) t" ]8 C8 V% I, A
 湯婆婆 やめなさいどうしたの坊や、今すぐ行くからいい子でいなさいね…まだいたのかい、さっさと出て行きな!
 2 m, U2 m# O' t$ Y% k2 ^千尋 ここで働きたいんです! ! t1 i: \% ^. c
 湯婆婆 大きな声を出すんじゃない…うっ!あー、ちょっと待ちなさい、ね、ねぇ~。いい子だから、ほぉらほら~。
 9 P( w4 ]) w3 g1 s! m千尋 働かせてください! . `) Z' g+ D5 d
 湯婆婆 わかったから静かにしておくれ! . g  p2 Q/ t1 {4 K6 n! m( Y1 b
 おおぉお~よ~しよし~… ) I1 G8 z' R2 O
 
 8 I# X$ s9 ^+ P0 s3 V; r紙とペンが千尋の方へ飛んでくる。
 8 E+ H& |5 o  m) _3 F0 y
 + j" T0 M9 [1 x+ ^$ o: m: V湯婆婆 契約書だよ。そこに名前を書きな。働かせてやる。その代わり嫌だとか、帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。
 : E2 g# q8 f2 ]2 C千尋 あの、名前ってここですか?
 6 F/ e: v. C% S湯婆婆 そうだよもぅぐずぐずしないでさっさと書きな! 0 x- d' T9 \. Y7 K
 まったく…つまらない誓いをたてちまったもんだよ。働きたい者には仕事をやるだなんて… ) B1 |/ U; q" k) u* x. Y8 B2 R
 書いたかい?
 ( j1 p- f* k; u9 [& I7 I+ m* _5 j) Z5 g千尋 はい…あっ。 & t4 t- T" P) e; K& F
 湯婆婆 フン。千尋というのかい? 9 A* y1 x* F; O- F+ |; ?# _: R
 千尋 はい。
 - i, T2 K1 ~: z& i湯婆婆 贅沢な名だねぇ。 , g% e+ u; Q1 E  D3 v+ w$ Z0 X
 今からおまえの名前は千だ。いいかい、千だよ。分かったら返事をするんだ、千!
 % _! G/ W1 ?& V1 p, U千 は、はいっ!
 # P% s0 p, H2 A( a8 B     i( a/ a+ |( r
 ハク様 お呼びですか。 ) n5 i" g" G, G, l- U
 湯婆婆 今日からその子が働くよ。世話をしな。
 3 Y5 H- L' T, u9 O6 u+ W' zハク様 はい。…名はなんという?   M; X) W* W. k
 千 え?ち、…ぁ、千です。
 . P' T% e% n) M' Wハク様 では千、来なさい。 $ q) q9 Z! L- n: w* b$ f; ?6 j
 2 z$ P4 F) J1 \3 N% ~1 W# s6 K
 千 ハク。あの…
 & N- o( B; D, D* O" |) zハク様 無駄口をきくな。私のことは、ハク様と呼べ。
 1 D5 m  B9 e0 C) B  K# s+ I; ]1 H千 …っ
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