日本語表現文型(051～060)

jinjin

051 ＊～からして

名詞：　×　　＋　からして

♪　会話　♪

李　：今度の新入社員、どうなってるんだ。お辞儀の仕方からして、まったくなってないよ。
山田：ぎこちないくらいだと可愛いんだけど・・・。それに身なりからして堅気の会社員には見えないな。
- S8 t5 S2 B  ]5 T6 ]7 b8 ~課長：彼らは君たちにない何かを持っているんだから、一日も早く戦力化する方法を考えようや。

♯　解説　♭

　「～からして」は主に例文１、2のように「～をはじめとして、その他はもちろん～」という意味を表しますが、「～をはじめとして」（→文型474）の強調と考えていいでしょう。それ以外にも例文３のように「から」の強調として使われます。また、例文４、５のように「～から判断して」を意味することもありますが、その場合は、次項の「～からすると／～からすれば」（→文型052）と同義表現になります。＜≒をはじめとして＞
　　Ａ国は食料からして欠乏状態だから、衣類・燃料も欠乏しているに違いな
; t# {- [9 d* |* V# _" j; g4 F　　い。＜≒から判断して＞　
1 o' n8 }; P2 j9 t2 [7 E　　Ａ国の深刻な食糧事情からして、衣類・燃料も欠乏しているに違いない。

§　例文　§

１．金持ちというのは、靴からして我々庶民の物とは違うね。
9 @: m# G. t7 M0 [  F, [  M& T２．あいつは言葉遣いからして生意気だ。
1 v$ C0 `4 p& B  ]& u- p$ d3 |３．天才というのは、もう生まれたときからして凡人とは違っているらしい。
& o; I0 \( w  D４．最近の株価の動きからして、景気は上向いていると言えるでしょう。
7 M* f6 g6 M( e  ~0 V) X1 w; a５．あの先生、顔つきからして恐そうねえ。
( N% b7 K1 E+ i* `* g) y

★　例題　★

1)　一流モデル（ともなると／ともすると）、歩き方（と／や）身のこなし方（からして／からすれば）、（どこが／どこか）普通の人と違って優雅だ。
5 m6 g2 k* j0 b; f8 d2)　先日会った老人は、その身なりや上品（　）言葉遣い（　）（　）して、一角の人物だ（　）すぐわかりました。
' O/ A3 j- R* Y( ^3 ~4 L  D

2 [" m8 Y/ b. V- H3 ^

(^^)前課の解答(^^)

1)　み（→文型097）／み／からこそ
2)　あれ／生きて（～ていく→文型177）／か


- y; `/ ?- D2 k' b3 K! t9 O

052 ＊～からすると／＊～からすれば

5 z; A: s5 t( U6 ~; n名詞：　×　　＋　からすると
　　　　　　　　　からすれば

3 `4 R4 x- u2 J  f& q

♪　会話　♪

佐藤：この一泊二日の職場旅行のプラン、どう思う？僕にしてみれば、ずいぶん思い切って張り込んだんだけど。
百恵：温泉というのはありふれてるんじゃない？
李　：正直に言わせてもらうけど、この値段からすると中身も余り期待できないんじゃないかなあ。
佐藤：何もかもうまくいく案なんてないよ。
; d" {( e' v- }
: Q7 M1 X; z) z% K0 R7 M2 I/ [

♯　解説　♭

　これらの文型は「～から判断すると～」という意味を表す表現で、この「する」には「見る・言う・考える」などの多くの語義が含まれています。なお、以下はほぼ同義表現です。
　この成績から
8 ?7 B& r" I" h- A9 E# V  s. h　　　すると／すれば／して
0 s( U+ o& B. M& u# N　　　言うと／言えば／言って（→文型049）
　　　見ると／見れば／見て　（→文型059）
　合格は間違いないと思う。

§　例文　§

１．儲けしか考えない企業は、長期的な観点からすると、将来性はありませんねえ。
２．わが家の経済状態からすると、家を買うのは夢のまた夢だ。
３．法律的見地からすれば責任はなくても、道義的責任は免れない。
４．男からすれば、家族のために働いているのに、妻から粗大ゴミ扱いされたのではたまらないよ。
５．妻の立場からすれば、そう考えるのは当然でしょうね。

★　例題　★

1）　今年の天候（からして／からこそ）、小豆の収穫はあまり期待（できる／でき）（そうではない／そうもない）。
2）　患者の立場からすると、薬の成分は何（　）、副作用はどう（　）、無関心では（いられる→　　　　　　　）。
$ N$ x+ g$ n' a7 t- Q& P

(^^)前課の解答(^^)

# d0 a3 r, ?+ C5 W( x1)　ともなると（→文型253）／や／からして／どこか
2)　な（ナ形）／から／と（内容を示す「～と」）

053 ＊～からと言って／＊～からって／～からとて

) O; Y6 F" Q/ i3 L名詞　　　　：　　　　だ　　　　　＋　からと言って ～ ない
  C* U- P% X9 y, |動詞・形容詞:：普通形＜ナ形ーだ＞　　　からって
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　からとて
* W6 O9 a; z0 [! ^2 l* D/ ?0 t

♪　会話　♪

李　：景気がいくらいいからと言って、何もしなくても自然に物が売れるってわけじゃあないよ。
山田：でも店の前でやたらに呼び込みをしたからって、お客が来てくれるとは限らないよ。
課長：しかし、客足が少ないからと言って、むざむざと店をたたむわけにはいかないからなあ。

+ X" n: [4 [  I: ^

♯　解説　♭

　これらの文型は「いくら～（の）理由があったとしても～」という意味を表します。「～からと言って」の短い形が「～からって」で、文語が「～からとて」ですが、意味・用法は同じです。これらの文型はどれも「～ても」で置き換えることが可能ですが、この文型は文末に否定判断を加えるのが特徴で、多くは「～からと言って～ない」と呼応します。
1 F) g# U$ W* ?: b4 ~　　熱が 熱が下がっても（≒ 下がったからと言って）、安心してはいけない。
' u  ^  @3 b/ n　　誰が反対しても（×反対したからと言って）、私は行く。

§　例文　§

１．日本人だからと言って、正しく敬語が使えるとは限らない。
+ j+ Q, B& `2 G- D4 w２．相手が弱そうに見えるからって、決して油断するな。
３．苦しいからとて、途中で投げ出すわけにはいかない。
４．健康に自信があるからって、そんなに無理をしてると体を壊しますよ。
５．夫婦だからと言って、お互いに何の秘密もないなどということはあり得ませんよ。

§　例題　§

1）　ボーナスが出た（からには／からと言って）、無駄遣いをするな。社会人になった（からには／からといって）、いざというの時のための蓄えをし（ておけ／てしまえ）。2）　一度（　）二度、受験に（失敗する→　　　　　）からって、（しょげる→　　　）込むことはないよ。

(^^)前課の解答(^^)

1)　からして／でき／そうもない（様態「そうだ」の否定形に注意）
2 U# W8 s( }! D7 W) k2)　か／か／いられない（～てはいられない：→191Ｐ）

! I7 o, T0 C, V* N! U( ?6 @$ G

054 ～から成る

, ]; m9 C  K' \) T: u1 m7 g名詞：　×　　＋　 から成る
6 d/ p" O' c( z0 `; E
- V9 z( t. K. ~5 J1 T8 E) y9 D# g

♪　会話　♪

課長：今日の慰労会には、各地の販売代理店の社長などの幹部から成る方々がお集まりだ。
山田：八時からカラオケ大会が予定されていますが、会場設定の事前チェックが必要ですね。
李　：でも、百人からの団体となると、まとまりがつかなくなりそうで、何かと気を使いますね。
* b+ [0 Q) Z" x4 k0 k

♯　解説　♭

　「～から成る」は「～は～ の（要素・部分・材料）からできている」という意味を表す表現です。類形文型に「～からある」（→文型048）があり、混同しやすいので注意しましょう。
, x9 |7 k8 c$ ^. j/ C　　当校のサッカーチームは20人の部員から成る（×からある）。
　　試験まで、まだ10日からある（×から成る）。
& l' m' k4 d( M" ~/ k1 g" \

§　例文　§

１．水は水素と酸素から成る。
8 R1 e  A8 F1 {２．この全集は、全部で五巻から成っている。
３．大小五十の島々から成るこの○○諸島は、美しい珊瑚礁でも有名である。
) ~0 r0 ^: I0 u. G8 p4 @４．日本の国会は、衆議院と参議院から成り、国会は国の最高決定機関である。
3 x3 E9 Q* Z# [/ Q５．今回の訪米使節団は、総勢20名の国会議員と経済界代表から成っている。
" ?  j; x  c9 f/ G" z3 R: v8 V

★　例題　★

1）　仏教（によって／によると）、人間の欲望は108の煩悩 （からなる／からある）と（言っている／言われている）。
- ?8 K. `( g3 z$ ]5 z( P( ]7 L3 c) Z2）　その草野球チームは、同じ地域（　）住む様々（　）職業の人たち（　）（　）成っていた。

; ?4 c4 Q! G6 i$ A0 R! F$ Z

(^^)前課の解答(^^)

1)　からと言って／からには（→文型056）／ておけ
2)　や／失敗した／しょげ（～込む→文型094）
/ E7 |! s; a' V1 v; ^
- f( P: y# o) f. O

' k. H2 \2 O3 w9 Y
( u4 U7 n6 J2 e* s9 O

055 ＊～から～にかけて／＊～から～にかけ

名詞・数詞：×　　＋　　から
名詞・数詞：×　　＋　　にかけて
　　　　　　　　　　　　にかけての　＋　名詞
# y% T" S+ \  e0 T5 z& y  r! c　　　　　　　　　　　　にかけ

2 h+ }. M2 C, c' J+ Q

♪　会話　♪

李　：夜半から明け方にかけて風が強かったけど、君、気がついたかい？
, U. J7 D$ a' |6 Z! v良子：雨もどしゃ降りだったらしくて、台所から居間にかけてびしょ濡れよ。
0 r2 R0 [$ R! j$ B( N李　：それで濡れたタオルが、何枚も外の物干しにかけてあるんだね。

* S5 e9 q- ]! b8 N

♯　解説　♭

　「～から～にかけて」は「～から～まで」のグループで、時・場所・空間を表す名詞と結びついて、「～から ～まで、ずっと～」を意味する表現です。
1 Y: T6 x4 b" U. V( c# h　類似表現に「～から～にわたって」（→文型057）がありますが、日時・場所の起点と終点を特定し、その継続性を強調するときは「～から～にかけて」が使われ、「～から～にわたって」は使えません。逆に、○ヶ月・○年・○週間・○日間のように期間を述べるときは「～から～にわたって」が使われ、「～から～にかけて」が使えません。→ 例題1)
　　今月の十日から二十日にかけて（×にわたって）、研究会が開かれた。
　　今月の十日から十日間にわたって（×にかけて）、研究会が開かれた。
9 v2 O0 d) _* p# a

§　例文　§

１．六月から七月にかけて、日本は梅雨のシーズンです。
２．名古屋から大阪にかけて、高速道路は百キロ以上にわたる大渋滞が続いています。
３．日本では年末から正月にかけて、ＪＲも飛行機も帰省ラッシュになります。
４．金曜日から日曜日にかけて、新宿の夜はにぎわいます。
( O$ J; R: A8 H3 s/ ~* {3 f. R５．額から眉にかけて、三日月形の刀傷がある。
4 @& j1 z" H6 }% A/ _! j! j

★　例題　★

1）　中央線は、（たった今／ただ今）、新宿駅から中野駅（にわたって／にかけて）、信号故障の（ために／せいで／おかげで）不通となっております。
# c1 e1 H# U* f2 y2）　私は中学（　）（　）高校（　）かけて、甲子園（　）目指して、野球（　）熱中していました。

  ]" Y( L1 F) a% ?) }

(^^)前課の解答(^^)

1)　によると（→文型350）／からなる／言われている（→文型221）
2)　に／な（漢語形容詞はナ形）／から


6 M5 b6 F0 h% H4 |4 Y6 N' v

056 ＊～からには／＊～からは

名詞　　　　：　　　である　　　　　　　＋　　からには
動詞・形容詞：普通形＜ナ形ーである＞ 　　　　 からは

♪　会話　♪

課長：この仕事、わが課が引き受けたからには、立派にやり遂げたいと思う。なんだか闘志が湧いてきたぞ。
李　：課の名誉がかかっているからには、万が一にも失敗は許されませんね。
' L: R. E. x- t. z, U& E% _山田：不肖、私が助っ人に来たからはご安心ください。
4 Z4 U# [( _- V李　：やけに大口をたたくねえ。お前が一番心配なんだよ。

% x3 k) m' [3 ]2 H* W7 i
8 |4 X! g% ?7 _4 I( l

♯　解説　♭

　「～からには／～からは」は「～だから、当然／必ず ～」という意味を表す「から」系の原因・理由表現で、文末には「～なければならない」や「～べきだ」（→文型382）、「～つもりだ」や「～たい」などの義務や意志・希望の表現、「～はずだ」（→文型367）や「～にちがいない」（→文型305）などの断定判断が多く現れます。この文型は、「～以上」（→文009）や「上は」（→文型015）と同義表現となります。
　 原因・理由の表現には「から」系、「ので」系、「て」系があります。大きく分ければ、「から」系は未定・未来・意志表現に、「ので」系は既定や過去表現に、「て」系は形容詞や状態の自然発生に使われます。詳しくは「資料､」を参照してください。

3 r  {* D. y+ `1 U+ r

§　例文　§

. P8 c1 v& k' }4 G" y4 N9 \１．こんなに安いからには、きっと偽物に違いないよ。
8 y8 r& O& h* l' m/ |2 R6 |' d２．共同生活をするからには、そこには最低限の規則が必要となる。
３．誰だって闘うからには勝ちたいと思う。それは人情だ。
４．こうなったからには、もう、運を天に任せて、捨て身でぶつかるしかない。
５．彼があんなに自信を持って断言するからには、何か根拠があるんだと思う。
, V1 a# U( u% T5 S) G( t

4 I# H3 i0 N1 q, k3 }

★　例題　★

1）　そこ（ほど／まで）言う（からこそ／からには）、私が犯人だという証拠があって（の／×）ことなんだろうねえ。
2）　君（　）我々の秘密を知られた（　）（　）には、気の毒だが、生かしておく（　）（　）にはいかない。
2 t: B2 Y9 y) e. ?
* F) |" k- z1 O# t' x- ?1 |

* |: O4 U. j# ]/ L

(^^)前課の解答(^^)

3 c# o5 I& |* x/ h4 ]1)　ただ今／にかけて／ために（客観的に理由伝えるときは「ために」）
2)　から／に／を（→文型479）／に（対象）





1 @/ R* r9 c+ `* l% _

057 ＊（～から）～にわたって／＊（～から）～にわたる

名詞・数詞： ×　　＋　　から
名詞・数詞： ×　　＋　　にわたって
: V" D9 }* h# W( a) h8 K　　　　　　　　　　　　　にわたり
　　　　　　　　　　　　　にわたる ＋ 名詞

♪　会話　♪

部長：今朝の経営会議で、社長から直々に新製品計画の詳細にわたる説明があった。
1 L7 e: K0 O% p% ^0 X李　：説明は新製品の商品企画から補修計画にまでわたったのですか？
部長：うん、三時間にもなって、社長もお疲れのようだった。不謹慎なようだが、聞いてる方も疲れたよ。

♯　解説　♭

　「（～から）～にわたって」は期間・場所・空間を表す名詞や数量を表す語について、その「（～から～までの）およその範囲内で」を表します。類義表現である「～から～にかけて」（→文型055）との用法の違いを簡単に言えば、「～から～にかけて」は＜線＞、「～から～にわたって」は＜面＞の感覚です。この文型は起点を明示しないで、単独で「～にわたって／～にわたり」と使われることも多く、現象や動作が時間・空間の範囲全体に広がっている語感をもっています。名詞を修飾するときは「～にわたる＋名詞」の形を取ります。
3 ^6 X, P4 b3 |) }$ G
. `; ]- [. Y5 r+ u

§　例文　§

１．九州地方から四国地方にわたって、暴風雨に見舞われ、 多くの家屋が倒壊した。
, |9 |& a0 i* m9 I. L7 X7 @: Z) a; h, D２．十年にわたる内戦に次ぐ内戦で、国土は荒れ果てた。
% ^# t( S* t" ~; r３．長年にわたる経験のなかから生まれた知恵は、学問的知識に勝ることもある。
0 [' _! |8 O3 S- `" a1 N４．日本と大陸の間には二千年にわたる交流の歴史がある。
, b' r- Q: M. Z7 w7 B/ d. T" X6 d+ T５．その腎臓移植手術は、六時間にわたる大手術となった。

★　例題　★

1）　ただ今、関東南部一帯（にかけて／にわたって）、震度五の地震が（あります／ありました）。沿海部では津波の（嫌い／恐れ）もありますから、御注意ください。
# {/ q6 m) J5 v2 ?; q- @6 m2）　この問題は延べ十回（　）わたって議論された（　）、結論には（至った→　　　　　　）。
/ P' b, E4 O. r( m& L3 l0 K
4 h& M, L# m) u7 B8 j! @, J8 ]
% @" N! c2 p+ G

(^^)前課の解答(^^)

2 z* o& W+ z4 F! S; B1)　まで（形に注意：「それほど」「そこまで」）／からには／の
$ L6 {2 H* a/ Q0 u$ w9 J2)　に（受身文）／から／わけ（→文型457）

" _4 a/ v8 H: N, Q# u
! y+ t: p- ?+ F' Y

058 ＊～から～に至るまで

名詞・数詞：　×　　＋ 　　から
名詞・数詞：　×　　＋　　 に至るまで
! X4 u5 z( V; j7 c2 e　　　　　　　　　　　　　 に至るまでの ＋ 名詞
9 M: v4 l4 G+ I) w
% H5 z; f/ f! N+ |/ s

♪　会話　♪

山田：彼は面倒見がいいね。帰国者のために、住む所から働き口の世話に至るまで至れり尽くせりだ。
, g1 h: @6 y% x: U: h' _佐藤：その中国帰国者のグループは、男性ばかりでなく女性も混じっていて、年齢も子供から老人までだろ。
山田：うん。あれじゃあ、朝早くから夜中まで、のんびり休める暇なんてないんじゃないかな。
2 h4 A6 m- q+ k
7 O9 {% h+ e7 W: i' @

♯　解説　♭

　「～から～に至るまで」は「～から～まで、例外なく全て」という意味を表す表現です。「～から～まで」の文は起点と終点を示すだけですが、「～から～ に至るまで」は、その間に含まれる物や事、時間や場所などが、例外なく全てそうだという点に、話者の重点が置かれています。→例題1) 　ですから、下例のように「例外なく全て」を強調する必要がない用例に使うと不自然になります。
　　「会社は何時から何時まで（×に至るまで）ですか」
  E& n. ]% t* j　→「九時から五時まで（×に至るまで）です」

§　例文　§

１．「赤トンボ」は大人から子供に至るまで、日本人なら誰でも知っている歌です。
  e$ F0 S7 A( H! \２．当社は設計から施工に至るまで、一切をお引き受けいたします。
３．借金の額に至るまで、根ほり葉ほり聞かれた。
$ e: M; k9 Z& c- O9 E2 P４．「出会いから新婚旅行に至るまで」、これがわが結婚相談所のモットーです。
% \# C8 Q. T# j  J５．先の戦争は開戦から敗戦に至るまで、多くの謎が存在する。
% I+ h+ S6 G7 E4 {5 n- V

★　例題　★

1）　幼児期から老年期（まで／に至るまで）の生涯教育という観点が、最近（になって／にして）注目（して／されて）きた。
2 V7 i( e6 ?1 |5 u2）　この旅館は、細部に至る（　）（　）、心（　）こもっていて、サービスが（行き届く→　　　　　　）。
1 O2 H' D9 X0 h% Y, j  B2 _! k
# b: n$ p/ J6 [" T1 F5 R# I
- `& u* J: Y' ~8 ~; s

(^^)前課の解答(^^)

1)　にわたって／ありました／恐れ（→文型020／→文型063）
9 o) b6 K! @; t/ o. ~2)　に／が（逆説）／至らなかった
* |- t# o4 ~0 D8 l

059 ＊～から見ると／＊～から見れば／＊～から見て

名詞：　×　　＋　　から見ると
　　　　　　　　　　から見たら
9 }0 d+ J( P4 S　　　　　　　　　　から見れば
　　　　　　　　　　から見て

4 l1 a, d- Y; A! e
! {- _4 I1 ?+ C( b( G8 ~

♪　会話　♪

# t( \, N0 Q0 m0 W; h部長：私の目から見ても素晴らしい製品だ。開発担当の諸君には、これまで本当に苦労をかけた。
$ ^9 u' x# A9 h% O" C李　：価格性能比から見ると確かに画期的ですが、製造面から見たらどうなんでしょうね。
& V+ O9 N2 ]( i! Z' D; F! W部長：工場長の表情から見ると、決して楽観できなさそうだよ。この製品は正に新技術の固まりだ。
  q9 B% t3 E; W' j( l( Q( b
" Q. H7 H8 e/ U& L" u  N- x& v
) p' n- c% k1 h- u+ C

♯　解説　♭

" [. B- @) `  u. F* P　これらの文型は「～から見て判断すると」という意味を表す表現で、「～から言うと／～から言えば／～から言って」（→文型049）、「～からすると／～からすれば」（→文型052）と同義表現です。視覚判断や、他の意見・評価と比較・対比が強調されることが特徴と言えるでしょう。
6 q' b  ?$ m0 p7 d. B

# [) d- b& [; P8 j

§　例文　§

- n$ e* T2 j4 Z9 ?( Q+ U1 ~2 Y１．子供の頃から見ると、世の中、ずいぶん豊かになったものだ。
# u' `" t# n$ q２．卒業当時から見たら、格段に会話力が進歩したね。
３．大人の目から見ればくだらないと思える物も、子供には宝物だったりする。
４．動物たちから見れば、人間ほど残酷な生き物はいないだろうよ。
7 ?  y( I, R5 V) @6 i: L4 Z6 d, z５．外見から見て、まともな職業に就いている人とは思えませんでした。
: Q% _8 t, ^  P  ]

  q$ {* _7 Z' Z$ ]+ J

★　例題　★

1）　国民の目（によると／から見ると）、政策不在の権力争い（ほど／しか／だけ）情けないもの（は／が）ない。
% Z: h( B5 x! U0 A# I6 A3 {2）　漢字は、その（作られる→　　　　　）方と性質から見て、（大きい→　　）六つ（　）分けられます。

(^^)前課の解答(^^)

1)　に至るまで（△まで）／になって／されて（受身形）
2)　まで／の（「が」も可）／行き届いている（辞書形は未来）


$ I9 [. B- D5 M- I; G
" q, ]" f" X% g* C' O& P

060 ＊～ かわりに

( ^/ R3 S6 j; O/ K名詞　　　　：　　　　の　 　　　　＋ 　　かわりに
動詞・形容詞：普通形＜ナ形ーな＞
5 Q3 v) }$ Y* f0 H6 A
) u4 u* H4 G+ O$ O+ }; t+ |- ?$ y

♪　会話　♪

小孫：頑張ってるのに日本語が上達しなくて・・・。
8 k2 B5 }4 a! g7 U2 g! S0 E$ Q良子：あの有名な兎と亀のかけっこの話を知ってる？
小孫：兎が高をくくって、途中で昼寝してしまい、亀に追い越されたっていうあの話？
良子：あなたは進歩が遅いかもしれないけど、そのかわりに着実さがあるわ。それがあなたの大きな取り柄だわ。
" B" `  j3 x! K; @7 W
+ C; ]7 F% Z5 A% q( A1 x

♯　解説　♭

　「かわる」は漢字で「換わる／替わる／代わる／変わる」と書くように多義語です。「～ かわりに」の用法は大きく分けて、例文１の「～の代理に」、例文２の「～の代理・代替に」、例文３、４の「～けれども」、例文５の「～交換・代償に」という四つの意味に分かれます。どの意味で使われているかは、文脈から理解する以外にありません。この中で注意するのは、交替から対比へと意味が拡大した「ＡけれどもＢ」という逆説の表現でしょう。
　なお、例文１の代理の用法の時には「名詞＋にかわって」（→文型303）の形も使えます。
; L- g& m0 b4 C: l( O. d/ p　　社長にかわって（・のかわりに）、専務が出席することになった。

" F6 a! G0 p/ j! k5 J

§　例文　§

１．この仕事は君の方が適任だ。僕のかわりに君がやってくれないだろうか。
２．「戦時中はご飯のかわりにさつまいもを食べた」という話を母から聞いたことがある。
" x0 B* A; W$ P& N$ Z+ u( Y３．このアパートは駅に近くて便利なかわりに、家賃が高いのが玉に瑕だ。
( F9 A# r) X" Y: z% O４．この種の商売は儲けも大きいかわりに、リスクも大きい。
& M# W7 V' {& P. B: N0 ?５．先日おごってもらったかわりに、今日は僕がおごるよ。
% W! \& D' c$ N( |4 R
3 I) U: }3 F$ Q

★　例題　★

1）　僕が日本語を教え（てあげる／てくれる）（かわりに／にかわって）、君が中国語を教えて（あげないか／くれないか）。
8 J0 z0 X, A6 q* S( \2）　この車はガソリン（　）食わないかわり（　）、スピー　ド（　）出ない（　）が難点だ。

( t9 h" W" D4 j1 P, L
+ Q4 a1 H) v& |0 w3 A6 z  R' k* H

(^^)前課の解答(^^)

1)　から見ると／ほど／は（～ほど～はない→395Ｐ）
+ _, t, M# v/ a2)　作られ（方法）／大きく／に（「～を～に分ける」の受身文）