ある夏の日の錯覚

zhashe

　沖縄の夏は暑い。
! V: l; u$ g. V$ U　その暑さたるや、普通ではない。
0 m( F$ Q: Z7 `5 u5 ?　道を歩いていると軽い日射病にかかるのだろうか。
$ w; w0 Z, g5 {& q4 B% U　日中は、ビールでも一杯あおったようにボッーとした状態になる。

/ B- N! L- E/ u4 G% B$ Y# [+ w$ v  T　缶ジュースの自動販売機の前に、サラリーマン風の男の姿があった。
) S- ?( X0 t2 |8 D6 u( X- Y9 @　男は二人、マシンは、当たり付きである。
  w( W, ~/ C0 z" |+ f　ラッキーが表示されたら、もう一本もらえるというそれ。

　一人がボタンを押した。
0 V. J& d2 t: L8 I; ?　早速、ランプが回転する。
　と、もう一人は、やったといわんばかりに歓喜の声を上げている。
　男は透かさずボタンを押した。
　止まりかけていた ランプが再び回転しはじめる。
　その傍らでは、またも歓喜の声。
0 {! h6 f: T  K& W6 [& t　男は再び、ボタンを押した。
( n0 i+ Y7 {0 U* t; [* ^- F8 N
1 E5 [4 d9 {9 f: k; K; V　そんなことが何回となく、繰り返された後、二人の男は血相を変えて、店の中へと入って行った。
　どうやら「５００円玉を入れたのに、おつりが出てこない」、 と女主人にクレームを付けているようだ。

　小生は、その様子をこっそり木陰から見ていた。