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今年が生誕100年の写真家土門拳は山形県の没落士族の家に生まれた。時おり「ペンネーム」と間違われたその名は本名で、父親が「徒手空拳をもって立つべし」と激励の思いを込めてつけたという
今年是摄影家土门拳先生诞辰100周年,他出生于山形县没落的士族家庭。据说“土门拳”这个名字是父亲希望激励他“赤手空拳立于世”而取的,却时常被人误认为是笔名。
▼「その通り辛(つら)い人生を生きなければならなくなった」と振り返る時代をへて、揺るがぬ名声を築いた成功はよく知られている。「リアリズムの鬼」と評された風貌(ふうぼう)はいかつい。素手でたたき上げた者の凄(すご)みと気迫は、作品にも乗り移っている
b]回想往事土门曾感叹“正如我的名字寓意所示,我不得不度过了一段艰苦的人生”,这段时期之后成功建立起来的不可动摇名声为人所知。被称为“现实主义鬼才”的风格也颇为冷酷。土门先生赤手缔造的强者气势与气魄也渗透在作品中。
▼土門が健在なら、七光りを浴びて国政につく議員をどう見るだろう。自民党衆院議員の3人に1人が世襲である。閣僚は実に3分の2を占めている。さすがに党内からも「世襲制限を公約に」と唱える声が出た。と、尻尾(しっぽ)を踏まれた虎さながらに、たちまち反発の声が起きた
如果土门先生还健在,会如何看待现如今恩泽于父辈光环从事国政的议员们呢。三分之一的自民党众议院议员来自世袭。内阁中世袭的比例更是占到了三分之二。甚至党内也传出“将世袭限制写入公约”的呼声。但是,就像被踩尾巴的老虎(发威)一样,立刻反驳声一片。
▼高い枝に果実がぶら下がっている。普通の身の丈では手が届かない。そこへ親譲りの竹馬に乗った者が現れて悠々と実をもいでいく――。それが世襲の印象だ。竹馬どころかクレーンのように盤石な七光りも多い。ここ3代の首相など、そのくちだろう
高高的树枝上深垂下来的果实,普通身高的人触手不及。而此时踩着父辈传下的高跷的人出现,轻松摘下果实后离去。---这是人们对世袭的印象。不要说高跷,即使是如起重机般坚实的光环也有很多。大概指的就是如今已三代为相的政治家之流吧。
▼その前の首相は、きたる次の選挙で次男に地盤を譲る。当選すれば4代目というから、なかなかの老舗(しにせ)である。改革を叫び続けた元首相の「寝返り」は、はからずも世襲問題を表舞台に連れ出したようだ
据说前首相将在下届选举中让位于次子。如果当选的话则是四代为相了,可以说是响当当的老字号。叫嚣着改革的前首相的“倒戈”似乎出乎意料地将世袭问题推上了舞台。
▼土門は自らを、写真家ではなく「写真屋」と称したという。仕事への愛着と、徒手空拳の自負の溶けあった、深い心の内が伝わってくる。蝶(ちょう)よ花よの政治家より、そんな「政治屋」はどこかにいないものか。
据说土门先生称自己是”摄影师“而非”摄影家“。从中我们可以深深感受到他内心对工作的热爱,对自己赤手空拳立于世的骄傲。除了被父母蜜里糖里捧着长大的”政治家们“,难道就没有其他”政治人“了吗。 |
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