石川啄木の「悲しき玩具」に、こんな歌がある。何故(なぜ)かうかとなさけなくなり、/弱い心を何度も叱(しか)り、/金かりに行く。。
石川啄木作的《可悲的玩具》里,有这么一首歌。为何变得这么没用/几度叱责自己弱小的心灵/仍然要去借钱。。
啄木の友で義弟でもあった宮崎郁雨が、この一首を掲げながら、啄木が書き留めていたという「借金メモ」について一文を書いている。メモでは相手の姓のみを記したものが多いが、郁雨は土井晩翠、金田一京助、北原白秋、小山内薫、吉井勇などの名を読みとっている。相手方は数十もあり「よくぞこれ程多勢の対手から借金したものだと、唯々驚歎するのである」(『石川啄木全集』筑摩書房)。
啄木的好友兼义弟的宫崎郁雨,在刊登出这首诗时,写了一篇关于啄木写下的《借款笔记》的文章。笔记上多是只记有对方的姓氏,郁雨还是看出了这些姓名:土井晩翠、金田一京助、北原白秋、山内薫、吉井勇等。多达数十人“没想到他从这么多人那借钱,真令人惊讶。”(《石川啄木全集》筑摩书房)。
今で言えば「多重債務者」だろうが、啄木は金田一らの厚い友情と犠牲があって、詩歌の道を歩むことができた。しかし普通は、債務者には取り立てが待っている。
如今可以称他为“多重债务者”吧,啄木把与金田一他们的深厚友情作为牺牲,终于踏上了诗歌这条道路。然而一般来说,等待欠债人的是催促还债。
金融庁は、消費者金融の大手「アイフル」が複数の店で強引な取り立てをしていたとして、全店での業務の停止命令を出した。高い業績をあげる一方で、強引な取り立てへの苦情が急増していた。
消费者金融大公司“aiful”的多家店因强行催还贷款,而被金融厅下达停止全店营业的命令。随着业绩的提升,收到的关于强行催促还款的抱怨也急速增加。
近年、この業界で客獲得の武器になっているのが、自動契約機だという。「むじんくん」「お自動さん」「いらっしゃいまし~ん」「¥enむすび」。人と顔を合わせずに、気楽に借りられますよ、と誘う。しかし、どんどん貸してどんどんもうけようという狙いも見え隠れする。
近些年,在业界出现了一种自动契约机,作为招揽顾客的武器。“无人君”“自动先生”“欢迎光临”“¥en系结”。这种机器引诱着顾客:即便不跟别人见面,也可以轻松地借款。然而这里面却隐含有另一种目的,引诱客人不断借款,从客人那获利就越多。
安易な借金は、慎まなければならない。一方で、こんなあおり方を続けていていいのだろうかとも思う。借金が膨れあがって、人生を大きく狂わせてしまう人は少なくない。業界も、行政も、考え直す時ではないか。
对于这种简单方便的借款,我们必须谨慎对待。另一方面,笔者也思考着这种煽动方式若持续下去真的好吗。不少人由于身欠巨款,使自己的人生混乱甚至崩溃。现在是值得业界、行政对此问题深思的时候了。 |