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发表于 2008-3-23 14:08:13
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天声人語* f/ b! M% O0 Y5 G; s
2008年03月22日(土曜日)付
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豆腐という食べ物の魅力について、食通で知られた作家の池波正太郎さんが書いている。〈春夏秋冬、いずれの季節にもぴたりと似合った料理ができる〉▼たしかに、これからの季節なら木の芽田楽、夏は冷や奴(やっこ)、秋には温かい餡(あん)をかけ、北風が吹いたら湯豆腐。わが舌も、すぐさま四季を思い出す。折々に、奮発して「こだわり豆腐」など買い求め、品評しつつ舌鼓を打つのも楽しみだ▼そんな、作り手が個性をこめた豆腐が減るかもしれない――豆腐好きなら気をもむ話が小紙東京本社版に載った。豆腐を固めるには凝固剤を使う。その一つの「粗製海水塩化マグネシウム」、いわゆる昔ながらのニガリの扱いが、4月からぐっと厳しくなるからだ▼海水から塩を作ったあとに残るニガリは、製法などの違いで成分比が千変万化する。それがゆえ、豆腐の個性的な味わいを生んできた。だが、来月からは一定の規格に合わないと売れなくなる。食品衛生管理者を置く新たな決まりも、零細の多い業界を追いつめている▼「食の安全」のためと厚生労働省は言う。大切なことである。だがニガリは古くから、今のように使われてきた。問題はなかったようだ。羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹き、角を矯(た)めて牛を殺す。お役所仕事の得意技に思えるのは、豆腐ファンの難癖か▼水に漬けた大豆をひき、煮立てて滓(かす)を取り、できた豆乳に凝固剤を加える。簡単ゆえに奥深い人の営みを、池波さんは豆腐に見た。営みに応じた、四角四面でない柔らかさが、よろずの行政にほしいと思う。 |
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