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发表于 2008-6-26 08:33:21
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2008年6月25日(水)付
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9 q6 y' f, W( j2 _0 H 人知だけではどうにもならない領域ゆえに、豊作や大漁の喜びは大きい。歓喜はしかし、人事を尽くしても避けられない悲しみと背中合わせだ。日照りに風水害、しけや遭難。それらは時に、天命と受け入れるにはつらすぎる▼福島県の巻き網漁船、第58寿和(すわ)丸が千葉県沖で沈んだ。乗り組んでいた20人のうち、港に無事戻られた方はまだ3人という。転覆時、船は漁を休んで停泊していた。大波を横から受け、傾いたところを二つ目が襲ったらしい▼乗組員は平均48歳。40代と50代が多い。海で手を組む男たちは、陸ではそれぞれ大黒柱として家を支えてきたのだろう。留守の多い危険な仕事は、夫婦や親子のきずなを強めもする。その分、涙の粒も大きい。ご家族の心痛、いかばかりか▼船は、黒潮に乗って北上するカツオをとっていたそうだ。青い魚群は夏に三陸沖に至り、また南下する。春からの上りガツオと、秋の戻りガツオ。食卓に季節が巡るのも、海中から旬を持ち帰る人たちがいてこそだ▼漁師はしばしば、味方であるはずの海とも戦わねばならない。そして、毎年約200人が仕事場で命を落としている。漁船海難遺児育英会が編んだ母と子の文集(06年刊)に、徳島県の女性が遠洋に散った夫に語りかけた詩がある▼〈父さん/結婚式、孫の顔見たかったね/思い出いっぱい、インド洋の波に乗せて私も行くから/写メール、貴方(あなた)の所へきっと届く〉。片道だけの、報告と約束だ。波間へと打ち込むメールをこれ以上増やさぬよう、懸命の捜索に望みを託したい。 |
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