|
发表于 2008-7-25 09:03:50
|
显示全部楼层
2008年7月25日(金)付, U* @ `# \0 v, X, J5 i! }
# m( {; k1 u' w; T4 |; S$ \" i% R
ビルに囲まれた空に入道雲がわいていた。献花台に夏の日が照る。花に埋もれるようにメッセージがあった。「ほんやのおねえちゃん いつもたくさんのえがおをありがとう きっとわすれないよ」。やりきれぬ、突然の終止符である▼東京・八王子の書店で起きた無差別殺傷事件で、アルバイトの大学生斉木愛(まな)さんが犠牲になった。人柄を知る人は「明るく、まじめな人でした」と評している。だが、一昨日までなら、尋ねられれば「明るく、まじめな人です」と答えていたはずだ▼憎んでも余りある凶行が、「です」を「でした」に変えさせた。かけがえのない命を過去のものにした。愛する肉親を、親しい友を、いまや過去形で語らなくてはならぬ人たちの無念は、いかばかりかと思う▼献花台に手を合わせながら、三好達治の詩の一節を思った。〈いいえ昨日(きのう)はありません/今日を打つのは今日の時計……昨日はどこにもありません/そこにあなたの立っていた/そこにあなたの笑っていた/昨日はどこにもありません〉。誰よりも本人が、一番悔しいに違いない▼昨日と今日を断ち切った男は、またも「誰でもよかった」とうそぶく。「親が話を聞いてくれず、事件でも起こせば名前が出ると思った」。33歳とは思えぬ幼稚さと、凶暴性の混在に背筋が冷える▼「ほんやのおねえちゃん」は、だれからも好かれたそうだ。就職を決め、卒論に励み、前向きな意欲に満ちていたと聞く。不平不満を社会や他人のせいだと決め込む愚か者からは、最も遠い人だったのに違いない。 |
|