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楼主: youdariyu

皆さん日本語の小説とか読んでますか(1)

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发表于 2006-6-3 18:24:12 | 显示全部楼层
友达日语さん:
 はじめまして。日系コンサル会社の社員です。
 皆さんと違って、大学時代は日本語小説一冊も読んだことなかったですが、日系会社に入社して
だんだん興味をもって少し読んできました。やはり一番すきなのは村上春樹の『ノルワェーの森』です。
最初から最後までの憂鬱な雰囲気に耐えられないながら、つい主人公の気持ちに近づけてきて、なんとか
同感してきて、感動しまいました。それから村上春樹のほかの小説も読み始めしましたが、あまりイメージに
残さなかったです。ちなみに、尾崎豊の歌が好きなので、彼の書いた小説『永遠の愛』を大阪の友達から
プレゼントとしてもらいました。まだ最初しか読んでいません。
 私も高校時代に琼瑶の小説をほとんど読みましたが、やわらかい性格より自分の運命をちゃんと把握するような\
強くて、知恵のある女性のほうが好ましいですので、恋愛小説のほうは席絹をお勧めいたします。彼女の小説内容は
重複することがなく、より新鮮感があり、文字表現も活発で面白いです。下記は彼女の小説のホームページです。
ぜひご覧になって下さい。
http://www.xijuan.com/
 最後に、『もうかりまっか』って大阪の言葉でしょう。大阪の言葉を本当に勉強したいです。
お教えていただけますでしょうか。かわりに、広東語を教えてあげます。
 
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发表于 2006-6-3 20:54:20 | 显示全部楼层
yoochanさん、はじめまして。

席絹は本当に面白そうですね。最初を少し読んだだけでも、ストーリーの斬新さが想像できます。これから
頑張って読みます。
ただ、琼瑶の小説に登場する女性は、決して強い性格を持っていなくても「自己犠牲」の精神を持っているか
ら好きなんです。「好きだからこそ、むしろ、自分は身を退きます」みたいな。
これは琼瑶と席絹、二人の作家の年代の差かもしれませんね。(後者の作品はまだ読んでいませんが)

>最後に、『もうかりまっか』って大阪の言葉でしょう。大阪の言葉を本当に勉強したいです。

大阪の言葉でっせ(ですよ)^^。大阪の言葉を覚える時は気をつけてくださいね。日本の黒社会の標準語
は「大阪弁(方言)」だと言われるくらい、「荒っぽくて汚い」言葉も多いですから。
同時に、大阪は昔は日本一商業が盛んな都市だったので、所謂、「商人言葉」と呼ばれる「柔らかくて
耳あたりの良い」言葉も多いんです。
良いほうの大阪弁だけ覚えてくださいね。なんぼでも協力さしてもらいますよって^^(いくらでも協力します
から)

          尾崎豊が死んだ日の事、今でもよく覚えてますよ。
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发表于 2006-6-4 12:43:52 | 显示全部楼层
琼瑶の小説「心有千千結」日本語拙訳です。

「心有千千結」第15章

 次の日から江雨薇にとって新しい人生が始まった。新しい命に新しい魂、感情・・新しいなにもかも。老人に朝の日課である注射を施す時も思わず夢見るような笑みを隠しきれない。階段を降りる時も鼻歌しながら本当にぴょんぴょん跳ねている。若塵が現れると彼女の気持ちの高揚は最高に達した。眼だけで全てを伝える彼女に、若塵も同じほどにもの言う瞳で応え生命力溢れる朝の挨拶を行った。

「おはよう、雨薇、よく寝れたかい?」

そばにいる老人に遠慮しながらも夢うつつ気分で彼女は微笑んだ。

「ううん!」

それから小さく。

「ほとんど寝てないの」

「俺もだよ」

彼も小さく賛同した。

「えへん!」

老人は咳払いすると若塵と雨薇の二人を交互に見た。

「お前達なんか隠しとるか?」

老人は疑惑の眼差しを向けた。今日の老人は押し寄せる痛みのせいでひどく機嫌が優れないのだ。

「あ、いいえ」

江雨薇はあわてて否定した。

「なんでもありません、なんでも」

けれど彼女の愛らしい健康な頬を染める紅い恋の証と瞳の輝きを老人は見逃さなかった。

「父さん、今日の気分はどう?良くないの?」

若塵は老人の顔色の異常を敏感に感じとった。

「大丈夫だ、まだくたばりはせん」

老人はそう言ったがあきらかに苦痛の表情が見てとれる。江雨薇は急いで老人のそばにかけより脈をとった。

「上へ行ってお薬をとってきます」

彼女は言った。

「もし薬を飲んでも痛みが止まらなければ言ってください、電話で黄医師を呼びます」

「痛み止めなんぞいらん!」

老人は癇癪を起こした。

「誰が痛いなんて言った」

「どちらにしろ飲まなければいけません!」

雨薇は階段を駆け上っていった。老人はぶつぶつと毒づいてから若塵に言った。

「女暴君には勝てんわい、お前はあれ以上に横暴なやつを知らんだろ。あいつの相手のX線も将来さぞ尻に敷かれるだろうさ」

「X線?」

若塵はその名前に、はっとした。そうだ!なんてこった、彼女にはX線がいたのだ。しかしX線と彼女はどこまでの関係なんだろ?彼は首を振り悪い想像を振り払おうとした。

「X線には尻に敷かれる資格なんてないさ」

「じゃあ誰ならあるんだ、お前か?」

老人は素早く尋ねた。若塵がその返答に躊躇しているうちに雨薇が薬と水を手にして、絶対飲ませるんだとばかりに老人のそばへ来たが不安さは隠せない。

「やっぱり黄医師に少し診てもらうべきですわ」\

「くどいぞ!」

老人は癇癪を破裂させた。

「自分の事は自分が一番わかる!医者は病気を治せても命は救えんのだ。そんな医者に用なぞない。それにわしはまだ死にはせん。もういい、メシを喰うぞ」

みんなが座って食事を始めても老人はほとんど食べなかったが気分は良くなりかけたようなので雨薇はひとまず安心した。若塵はずっと江雨薇に見とれている。今日の彼女はクリームイエローの半袖洋装で襟にリボンが配されている。これは若塵の最新のデザインで彼女が着ると新鮮さもひときわで初夏によく映えた。彼がまばたきもせずにじっと見つめるので雨薇ははにかみながら笑った。

「どうしたの?どっかおかしいんじゃない?」

若塵は我に帰ると急いでメシをかき込んだ。心の中では自分はおかしいどころかむしろ恋に狂ってるくらいだと認めていた。神様!世の中にこんな女の子が他にいるだろうか。風にそよぐ草のように華奢で繊細でありながら屹立して倒れる事を知らない。自分はこの女性の為なら生まれ変われる、これまでの我が汚れを清め去り彼女にふさわしい人間となるのだ。

 朝食の後、客間でみんながくつろぎ若塵が雨薇をモデルに新しい夏服のデッサンをしていた時、突然玄関のベルが鳴った。ここしばらく唐部長と朱弁護士が頻繁に出入りしてるのでまたかと誰もが思ったがクラクションの音が聞こえるにつれ老人の顔色が変わった。

「まさかあいつらじゃなかろうな?」

扉が開き入って来たのは培華だ。その姿を見たとたん若塵は身体をこわばらせた。前回の衝突は忘れられるものではない。雨薇は暴風雨の兆候を敏感に嗅ぎ取った。だが培華の態度は言いがかりをつけにきたそれでなく、むしろ丸く肥えた顔には笑みが浮かんでいる。彼は全員に愛想をふりまいた。

「父さんおはよう!若塵、江さん、おはよう」

いったい何事?雨薇は怪しんだ。まさか仲直りをしにきたとも思えない。培華はまるで「いさかい」なぞひとつもなかったようにふるまっている。だが彼のジェスチャーに反応したのは儀礼的に黙礼をした雨薇だけだ。若塵は殺気をこめた目つきでにらみつけている。老人は眉をつり上げどんよりと表情を曇らせ冷たく言った。

「なんの用だ」

「父さん!」

培華は不自然に笑い眼をあちこち泳がせてもごもごと口を動かした。

「顔色は悪くなさそうじゃないですか」

「わしがまだ死なんから偵察に来たのか」

老人は言った。

「わしの顔色のどこがいいんだ!お前の眼はふしあなか」

「おやおや、父さんそんなに興奮しちゃいけないよ」

培華は笑いながらソファーに座った。

「父さんみたいにタフな人ならたいがいの病気は向こうから逃げていくさ」

「ほう、そうかい」

老人は眼を剥くと更に冷たく言い放った。

「おべんちゃらはそこまでだ。お前が来た本当の目的を言ってみろ」

「その・・」

培華は居合わす若塵と雨薇を目障りのように見て言葉を濁した。

「その・・たいした事じゃないんだ、・・父さんとだけ話がしたいんだけど・・」

そう言ってまた雨薇を見た。

「糞詰まりみたいな言い方はやめろ!」

老人は我慢出来ず怒鳴った。

「聞かれてまずいような話か?若塵と雨薇はわしの身内だ、用があるならさっさと言え、なければわしは上へ行って寝る!」

「わかったよ、じゃあ言う、言うよ」

培華は異常に無理な作り笑いをした。

「でも・・ほんとにたいした事じゃあ・・」

「言うのか言わないのか!」

老人は大声で吼えた。

「まったくわしになんでお前のような愚図のめめしい息子ができたんだ!」

培華の顔が一瞬青ざめたが驚くべき素早さで元の作り笑いが復活した。

「OK、じゃあ単刀直入に言うよ。僕のプラスチック工場の経営が順調でね。業務を拡張する為に設備を増やしたいんだ、それで・・」

「もうたくさんだ!」

老人は話を遮った。

「それで金を貸せってのか?」

培華の表情がまたくるくる変わった。

「ただほんの少し融通してくれればいいんだ、たった三十万で充分さ。それも二ケ月で返すよ」

老人は培華をにらみつけた。

「三十万の為にこの風雨園まで来たってわけか、そうだな?」

「そんな、父さん」

作り笑いは限界に近づいた。

「どうして親子なのにそんなに冷たいのさ、僕が父さんの気に触るような事したかい?それとも4年も家出してた奴のほうがましだっての?」

若塵が跳び上がった。

「どうやら殴られ足りないようだな」

彼は憤然と言った。

「まだ懲りないのか」

「まあまあ落ち着けよ、若塵」

培華は言った。

「今日はお前と喧嘩するために来たんじゃないんだ」

「父さんの金が目当てで来た?そうだな」

若塵は激しい剣幕でいきり立った。

「僕は父さんと相談してる。お前に関係のない事だ」

培華は言葉に衣を着せず二人は真っ向から対立した。

「若塵、お前と話したって無駄だ、財産はまだお前のものじゃないんだからな。すぐむきになりやがって!」

「この野郎!」

若塵は今にも掴みかかろうとしたがその時彼の服を持ち引き留める者がいた。振り向くと雨薇が黙って首を振っている。その静かで穏やかな瞳は世界中のなによりも彼の気持ちを落ち着かせた。彼は荒い息を吐きながら不承不承椅子に座った。

「たいがいにしとけよ」

彼はむかついていた。

「お前みたいなゴミ野郎殴る値打ちもない!」

「人を殴る以外なにもできないのかよ、若塵」

もう表面を取り繕う努力も放棄して培華はやり返した。

「殴れよ、俺が死んでいなくなりゃお前の財産の取り分が増えるしな」

「やめんか!」

老人は一喝した。顔がどす黒くなっている。\

「わしが死んでもおらんのにお前はもう財産争いに来たのか!お前には父の姿は眼にはいらんらしいな」

「いや、父さん」

培華はたちまち正気に戻り手品のように早変わりした笑顔を父親に向けた。

「ごめんよ、決して父さんを怒らす気はなかったんだ。兄弟喧嘩はどこでもあることじゃないか。なっ?若塵、仲直りしようぜ」

「ふんっ!」

若塵は汚いものにでもするように顔をそむけた。

「へどが出そうだ!」

「よし」

老人は培華に素っ気なく言った。

「お前の訪問目的はよくわかった。じゃあ答えよう。その三十万だがわしに貸せる金はない。びた一文な」

「父さん!」

培華は叫んだ。笑顔は再び手品のように消え去った。

「たいした額でもないだろ?父さんにとっちゃ、ほんの、はした金じゃ・・」

「くどいぞ!」

老人は遮った。

「聞こえんのか、無いと言ったら無いんだ!」

「父さん!」

培華はひときわやかましく喚いた。

「どうして無いなんて言うんだ。貸したくないだけだろ」

「どっちでもかまわん!」

老人は言った。

「よし、貸したくないことにしておこう。それで納得するんならな」

培華は椅子から跳び上がると叫んだ。

「どういう意味だよ、僕は父さんの息子じゃないのか?たった三十万ぽっちなのに貸してくれないなんて。それぐらい父さんの全財産からすれば取るに足りないじゃないか!どっちみち・・」

「どっちみち長くないのに、そうだな?」

老人は問いつめた。

「それなのにお前はわしが死ぬのさえ待ちきれずに金の無心に来た。培華、お前なぞに貸す金はない、びた一文だ!わかったか!」

「僕じゃなくて若塵に行くんだな、その金は」

培華は狂ったように叫んだ。

「わかってるさ、父さんの頭の中じゃ息子は若塵一人だけで僕達は違うんだ!父さんの気持ちはずっとわかってたさ、まだあの女が好きなんだろ、あの売女の・・」

「黙らんか!」

老人は怒鳴った。

「いいや、黙らない!こいつの母親は売女だ!こいつが父さんの子供だって誰が証明するんだ!どこの馬の骨かわからんやつが・・」

「お前は・・お前は・・」

老人はぶるぶると震えるながらソファーから立ち上がり顔を蒼白にして渾身の力を振り培華を指さしたが言葉は出てこなかった。培華はなおも祟られたように罵詈雑言を繰り返している。若塵はとうとう飛びかかると培華の首を締め上げてやめさせようとした。

 そしてその時だった。老人はふいに力を失い崩れるように絨毯の上に倒れた。雨薇はすぐにかけより老人を抱き起こしながら若塵に叫んだ。

「若塵!そんなの放っておきなさい!父さんが大変よ!若塵!」

若塵は培華を突き倒し老人のそばへかけよった。培華は喉を押さえて呻いている。雨薇は老人の脈をみると青ざめた顔を上げた。

「黄医師に電話よ!早く!」

彼女は叫んだ。

「注射器をとってくるわ!」

彼女は二階へ駆け上がり、若塵も一刻を争うように電話器にとびついた。雨薇は飛ぶように戻ってきて老人の様子を見ると大声で叫んだ。

「若塵!黄医師に待機してもらっていて、時間がないわ!早く趙さんを呼んで病院まで連れていってもらうのよ!」

だが若塵は受話器を手にしたまま頭の中が真っ白になっている。

「雨薇、俺は・・」

「早く!若塵、趙さんを呼んで!老李にも手伝わせるの、李媽も来て!李媽!」

彼女は喉も裂けるほどに叫んだ。すぐにやって来た李媽と老李は一目でなにが起こったかを理解した。若塵は気を動転させたまま部屋のすみに縮こまっている培華のほうに向き直ると一歩一歩近づいていった。若塵の顔は紙のように白く、その瞳にはめらめらと炎が燃え、胸は厚く盛り上がり鼻息は荒くまるで野獣のような息を吐き出している。彼は培華の胸ぐらを掴むと虎が獲物を引き裂かんばかりに怒鳴った。

「お前は父さんを殺す気か!この畜生野郎!なんとも思わないのか!この野郎・・この・・」

彼は狂ったように叫び相手の身体をゆさぶった。

「俺がお前を殺してやる!お前の命で罪を償え!殺してやる・・」

「若塵!」

雨薇の鋭い声が飛んだ。

「今はそんな事してる場合じゃないでしょ!もっと冷静になりなさい!老李、若塵を頼むわ!」

老李は若塵の腕を掴み声を張り上げた。

「ぼっちゃん!早く旦那様を車に乗せてくれ!わしの不自由な足じゃ、うまくいかん、ぼっちゃん!」\

その言葉が若塵を現実に引き戻した。彼は培華を放り捨てると老人のそばへ戻った。李媽は涙を拭っている。老人の身体は硬直し瞼はしっかり閉じれらたままだ。抱き起こした若塵はその身体のあまりの軽さにショックを受け唇を噛んだ。趙はすでに戸口に車を移動させていた。彼らは老人を乗せ病院へ疾走した。付き添いは雨薇と若塵だけだ。

 老人はすぐに救急病棟に運ばれ、雨薇は若塵を外で待たせて自分も治療室へ入っていった。若塵はタバコを取り出した。普段は吸わないがひどく緊張した時だけニコチンの助けを借りるのだ。せわしなく吹かしながら彼は待合室の中を行きつ戻りつした。心の中で絶え間なく自責の言葉が浮かぶ。

『死ぬな、父さん!死んじゃいけない、まだそんな時じゃない!』

じゃあ今はどんな時だ?彼はこの数年を思い起こした。長きに渡った摩擦、確執、対立。それらを解消しこれからようやくその埋め合わせをしようとしていた矢先に、始めて父と子が深く理解しあえ、始めて父と自分のつながりを再確認出来た矢先に。

『死ぬな父さん!』

彼は窓に近づき格子に額をもたれかけ同じ言葉を繰り返した。

『死ぬな!死ぬな!死ぬな!』

ほとんど四半世紀もたったと思えたが、治療室の扉は開かず医師も雨薇も出てこない。かわりに現れたのは培中と培華、思紋、美珂だ。美珂は子供連れで、培華は若塵を避けるようこそこそと遠くに離れている。思紋は現れるやいなや金切り声を出した。

「父さんはどこ!あの爺さんが簡単に死ぬわけないわ!」

若塵は彼女のほうを向いてにらみつけた。その尋常ならざる顔色と眼光はさすがの思紋さえもひるませ、また培中も低い声で叱咤した。

「少しは大人しくしてろ!」

全員が長椅子に座り治療室の扉を注視した。時間は刻一刻と重苦しく過ぎていきとうとう子供達が辛抱できなくなり凱凱が叫んだ。

「母さん、チューインガムが食べたいよ!」

「これでも喰らっときな!」

思紋はそう言うと凱凱をひっぱたいた。

「わーん!」

凱凱はあっという間に泣きだした。

「チューインガムが食べたいよ!チューインガム!」

「また泣くのかい、この子は!」

思紋は凱凱の耳をひっぱると見境なくぶち続けた。凱凱は更に大きく泣く、思紋も更に叱り続ける、けたたましいハーモニーが響いている時治療室の扉が開き全員の視線がそこに集中した。凱凱でさえ一瞬泣くのを忘れた。

出てきたのは雨薇だった。若塵はすぐさま駆け寄った。雨薇は青ざめた顔で涙をいっぱい溜めている。

「若塵」

彼女は小さな声で告げた。

「父さんは・・死にました」

「ああ!父さん!」

思紋が待ってたように大声で泣きだした。すこし間をおいて美珂と子供達も泣き出しその場は泣き声で満たされた。やがて医師が出てくると培中と培華が涙を拭きつつ詳細を尋ねた。

 若塵は、だが泣かなかった。彼は兄弟達にも目をくれず後ろを振り向くとそのままゆっくり一人ぼっちで廊下で出て行った。雨薇はその後ろ姿を数秒見送ったがすぐに追いかけると背中に叫んだ。

「若塵!若塵!」

若塵はなにも耳に入らない様子で廊下を通り抜けさまよえるがごとく病院の門に出た。頬を涙で濡らした雨薇は追いつくと彼の腕をとった。

「若塵、どこにいくの、泣いたっていいのよ!」

彼女はなきじゃくりながら言った。

「若塵、いつかはこの日が来るのはわかっていた筈よ!」

「触るな!」

若塵は荒々しく言い放ち彼女の手を振り離そうとした。

「ほっといてくれ!」

「でも、どこに行くというの?」

雨薇は涙を溜めた目で問いかけた。そう、自分はどこに行くというのだろう。父親が死んでもなお風雨園は彼の帰る家であり続けるのか?今日そして明日?何が去り何が残る?彼が立ち止まり振り返るとそこには雨薇の愛おしげで痛ましげな瞳があった。それは彼を底知れぬ深い闇から救い出すような光を湛えていた。

「この世界で俺に残されたのはもう君だけだ。雨薇」

彼は言った。彼女は泣きながらも彼を支え院内へ連れて帰った。そこにはあまりに多くの処理しなければならない事があった。彼女は囁いた。

「私だけじゃないわ、父さんもまだあなたから去ったわけじゃないわ」

彼は雨薇をじっと見つめた。

「そうか?」

「そうよ」

彼女は自信をこめて言った。

「死は愛する人を命を奪っていく。でも愛する人の心までは奪えないわ!」

彼は彼女の肩を強く抱きしめた。今までこの小さく華奢な肩がどれだけ多くの患者を支えてきただろう。そして今、それは彼にとって他のなによりも強い支えになるのだ。

【第16章へ続く】
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发表于 2006-6-4 15:36:39 | 显示全部楼层
「上错花轿嫁对郎」の日本語拙訳です。

论气质,她连杜冰雁的十分之一都达不到!天哪!偏偏来到泉州之后才发现,齐家不仅
是有钱而已,甚至可以说是家财万贯!由于数代以来男丁始终是单传,且又早亡,所以大把
产业皆由女性来掌理。

「風格からすれば、彼女は杜氷雁の10分の1にも達しない、どうしよう!のこのこ泉州まで来て初めてわかった。斉家はそんじょそこらの小金持ちというだけでなく大富豪だったのだ。数代に渡って男は一人しか生まれず、しかも早死にしたので、莫大な財産は女性の手に委ねられてきた」

  ========================
「気質」は日本語にもある言葉ですが、この場合は良い意味を強調しているので「風格」にしました。
「のこのこ」は「なにも事情がわからないまま暢気に、行く、来る」の擬態語です。
「そんじょそこら」は「どこにでもある普通の」の意味。あまり良くない意味で使われます。
「小金持ち」は「少し裕福な人」。本当に裕福な人が謙遜する場合、或いは金持ちをからかう場合使います。

 ======================================

齐家虽由女性当家,家规却相当严苛,且各种家规教条非得严谨遵守不可!
光是一个齐老太夫人就足以使人望而生畏,让人见了大气也不敢吭一声,无形中矮了
一截!随便一条有关首富齐家的马路消息便足以让李玉湖当下想遁逃回扬州!

「斉家は女性が当主だが、その家訓は厳しく、いくつもの厳格な掟(おきて)が守られていた。特に斉家の大奥様は畏敬の対象であり、その人の前では誰も口答えさえできず小さくなってしまうのだ。そんな大富豪斉家の噂は、李玉湖を揚州へ逃げ戻りたい気持ちにさせた」

 ===============================
「让人见了大气也不敢吭一声,无形中矮了一截!」の部分が難しいですね。もし間違ってたら教えてください。
「大奥様」は昔の言葉です。現代日本の2LDKのアパートに住んでいる人には使いません^^
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发表于 2006-6-4 16:20:28 | 显示全部楼层
友达日语さんへ

「自分で本を翻訳して、わからない場所だけ質問する」という方法はいいですね。
参考にさせて頂きます。

「心有千千结」は第十章まで読み終わっていますが、最近忙しくて進んでいません。(><)
足が遅いのでだいぶ引き離されてしまいました。
でも、最後まで読みたいです。
マイペースで追いかけらせていただきます♪
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发表于 2006-6-4 16:22:09 | 显示全部楼层
>「上错花轿嫁对郎」

「上错花轿嫁对郎」を「新娘虽然上错了花轿,但是嫁对了新郎」に言い換えると理解しやすくなるでしょうか。
「花嫁は間違った輿に乗ったが、正しい花婿の花嫁になった」のような感じで、つまり、「花嫁は間違った輿に乗って間違った花婿のところにお嫁にいったのが、そこの花婿は間違いなく正に自分の運命の人なの」という意味です。(おかしい日本語になりましたら、添削してください^^)
でも、やっぱり「上错花轿嫁对郎」の方が簡潔で味わいがいのある題名だと思います。

>林媒婆
>林おばさん

「林仲人ばあさん」とは言わないのでしょうか。
「媒婆」は「仲人をする婦人」のことです。

>「苍皇行走」

「苍皇行走」はたぶん「仓皇行走」の間違いだと思います。
「仓皇」は「そうこう、あわてふためくこと。そそくさ。あたふた」の意味です。

「苍皇行走间」は「かなり急行軍の間に」と訳したらいかがでしょうか。

>「转机」

「转机」は「逃げる隙(すき)」ではないような気がします。
「転機」は日本語にもありますね。
多くは病気の危険状態からの好転、または事態の挽回しうることを指します。
ここは「事態の挽回しうることを指す」と思います。

>「痨病鬼」

「痨病鬼」は「結核持ち」か「病気持ち」の意味です。
場合によって意味が違います。
十何年前で読んだ作品なので、細かいところははっきり覚えていません。
この坊ちゃんは要するに体が弱いのです。
「結核持ち」なのか、「病気持ち」なのか、後文を読んだらまた認識しましょう。
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发表于 2006-6-4 17:06:56 | 显示全部楼层
mizuiro さんへ。 御説明有難うございます。

「花嫁は間違った輿に乗って間違った花婿のところにお嫁にいったが、そこの花婿は間違いなく正に自分の運命の\
人なの」ですね。物語の内容が見えてきました^^

「林媒婆」は、どう翻訳するか、迷ったんです。「仲人」の意味ですが、日本語では「林仲人」という言い方は
あまりしません。「結婚相手を紹介する人」が年配の女性だったら、やはり「仲人の林さん」か「林のおばさん」
としか言わないのが普通です。でもそれだと語感が硬いんですよ。
紅楼夢の王熙鳳みたいな人物なら「林婦人」と書くでしょうけど、この林媒婆は可哀想な人みたいですから、
やっぱり「おばさん」が適当かなと思います。「媒婆」という言葉の本当の意味は消えてしまいますが。

>「苍皇行走间」は「かなり急行軍の間に」と訳したらいかがでしょうか。

「かなり強行軍の間に」ですね。元々の「きょうこうぐん」と言う難しい単語を知っていないと「急行軍」と
いう間違いも出来ないわけですから、mizuiroさんはよく勉強しているなと感心します^^

花婿は「結核」なのか、「水虫」なのか、ただの「病気持ち」なのか、さらに先を読もう!
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发表于 2006-6-4 18:29:22 | 显示全部楼层
それからもうひとつ「転機」について。

>她以为一切会有转机的

これは「彼女は必ず転機が有ると思っていた」と訳しても、文法上はぜんぜん間違いではありませんが
、どこか不自然な気がしたので書かなかったんです。

よく考えると、日本語の「転機」は「比較的長期間続いた状態が変わる」時に使います。

例えば「趙微が環珠格格に出演した事は、彼女の女優生活の転機となった」
   「彼は会社を辞め、留学することで人生の転機を迎えようとしていた」

2,3日の日数で「転機」を使うとちょっと不自然ですね。

では、どう書くのが適当か?

「彼女は必ず機会が有ると思っていた」「彼女は必ずきっかけがあると思っていた」......

短く表現できる適当な言葉が見つかりません(苦笑)
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发表于 2006-6-5 09:06:42 | 显示全部楼层
友达日语さん おはよう!
本当に賑やかですね!
皆とも席絹の本をすき見たいですね。私も1冊彼女の本をお勧めます!
「小恶魔的人间实习」です!
実は、この小説とても面白いです、恋愛とか少ないし、でも結局はいいし、女性もとても「強い」し、ですからお勧めます。

大阪弁は私少し知っています。
例え「本でも損でもまいとあり」、「~へん」、「おおきに」
ははは
面白いですね。
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发表于 2006-6-5 09:14:18 | 显示全部楼层
友达日语さんへ

ご回答ありがとうございます。

「強行軍」の指摘に感謝します。
「急行軍」なんて本当に恥ずかしいです。
これから心がけます。

>「彼女は必ず機会が有ると思っていた」
>「彼女は必ずきっかけがあると思っていた」
「転機」は確かに難しいですね。
思いついたら、また書かせていただきますね。

>紅楼夢の王熙鳳みたいな人物なら「林婦人」と書くでしょうけど
『紅楼夢』もご存知ですか。
すごいですね。^^
私は中国古典小説の『紅楼夢』が大好きです。
『紅楼夢』を知っている日本人は回りに一人もいません。
よろしければ、友达日语さんにとって『紅楼夢』の中で、好きな女性は誰なのか、教えていただけませんか。
いつも日本の人に聞きたいのですが、なかなかチャンスがありません。(><)
ちなみに、私の答えは「林黛玉」、「妙玉」です。
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发表于 2006-6-5 09:56:11 | 显示全部楼层
>「斉家」

日本語には、「~家」という言い方もあったんですね。
もしかして、ここの「家」の発音は「け」でしょうか。
「山田けい」、「鈴木けい」などの言い方は聴いたことがあるので、ずっと「系」という字だと思いました。
「け」の聞き間違いだったんですね。
「山田け」、「鈴木け」などの言い方は冗談っぽく聞こえるでしょうか。

>「大奥様」

中国は昔男性が何人の奥さんを持ってもかまわないのです。 !!

「大太太」
「二太太」
「三太太」
……

のように、
たくさんの奥さんがいるわけです。
正妻は「大太太」です。
この「大奥様」という言葉は正妻の「大太太」の意味でしょうか。
「二太太」、「三太太」などは何と言いますか。

>「大」、「小」の読み方

「小金持ち」、「大富豪」、「大奥様」の読み方を教えていただけませんか。

>その人の前では誰も口答えさえできず小さくなってしまうのだ。
>「让人见了大气也不敢吭一声,无形中矮了一截!」の部分が難しいですね。もし間違ってたら教えてください。

「恐ろしさのあまり息もできなくなった。まるで身も縮むようだ!」という意味だと思いますが、日本語らしい表現は何でしょうか。
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发表于 2006-6-5 13:35:29 | 显示全部楼层
jewelさん、こんにちは。

席絹は本当に人気があるみたいですね。周囲の人に彼女の事を尋ねると、みんな嬉しそうに説明してくれます。
「小恶魔的人间实习」も面白そうな題名ですね。さんざん笑わせて最後に「ほろり(涙がにじむ時の擬態語)」
とさせる、周星馳の映画を連想します。

大阪弁を覚えると、「冗談を言う時」「喧嘩する時」役に立ちますよ。ただし厳格な会議や商談では使わない
ほうがいいです(苦笑)

『大家的大阪語初級』第46課「尊敬語」

「ミラーさんはもう帰りました」→「ミラーさんはもう帰りはりました」
「ワットさんは煙草を吸いません」→「ワットさんは煙草を吸いはりません」

<連用形+はり+ます/ません>

誰に対しても使える、一番簡単な大阪の丁寧語です。社内に大阪出身者がいたら言ってあげてください。
喜ばれるでしょう^^

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发表于 2006-6-5 13:39:46 | 显示全部楼层
友达日语さん:
こんにちは。
 尾崎豊の「15の夜」が一番気に入ります。彼の声が憂鬱のタイプだと自分が思いますが、
爆発力もかなりあり、重い無力感と微妙に混合して、心の底まで感動させました。鬱陶しい夜に一番。
彼は命で歌っている歌手でしょうといつも思います。
 また、席絹の小説を言いますと、「纯属意外」をまず勧めたいと思います。高校生のできちゃった結婚後
の生活を描く小説であり、恋愛というものより、面白い物語の筋に作者の独特な感想が書かれております。
これも席絹自身が一番お気に入る作品の一つだそうです。社会人の私から見ると、内容がすこしあまいという
気もしますが、彼らの性格と合わせて考えると、これもいけるでしょうと。
 席絹の小説は、チャレンジ的、斬新的な発想がほとんどなので、人によっては、受けられない方もいるでしょう。
でも、とりあえず楽しめていただきたいです。
 では、また今度。

jewelさん:
 こんにちは。かわいい犬!見るたびに笑っちゃう(失礼かな?)。ははは!
 私も「おおきに」を知っています。これはずっと昔、前の会社に勤めた時に
大阪の友達から教えてもらったんです。今はまわりに大阪人がいないので、
勉強しようとしてもすこし無理でしょうね。

 
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发表于 2006-6-5 15:10:03 | 显示全部楼层
ははは
友达日语さんは関西人ですか?

大阪弁の丁寧語、どうもありがとう!

私も昔、ほかのネットで翻訳しています。(無料です)本当にいい勉強になりました。
今は時間が少ないし、仕事もちょっと忙しいし、ですから翻訳の仕事がやめました。

でも、今日系企業にいますから、毎日日本語を聞いて、時々書いて、少し日本人と話して、これも面白いです。ただ、あたしの日本語は今でも下手ので、日本人と簡単な日本語しか話しないです。(笑)

もっと日本語を勉強してれは、もっと大きく楽しみます。


yoochanさん、こんにちは

この犬は私の大好きです!へへ
関西人は普通、中国に標準日本語で話しますでしょ?
ですから、周りに大阪人もあれば、多分勉強できないと思いますね。
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发表于 2006-6-5 16:57:24 | 显示全部楼层
mizuiroさんへ。

>中国は昔男性が何人の奥さんを持ってもかまわな(かった)のです。

私も昔の中国に生まれたかった(爆)。

「大太太」が「大奥様」ですね。「二太太」は「二号(にごう)」です。後は順番に「三号(さんごう)、四号...」
2号以下は総称して「妾(めかけ)」です。でも日本では、正妻と妾が一緒に住むという習慣はありませんでした。
「2号」という呼び方は蔑称に近いです。

>「小金持ち」、「大富豪」、「大奥様」の読み方を教えていただけませんか。

「小金持ち(こがねもち)」、「大富豪(だいふごう)」、「大奥様(おおおくさま)」です。

>『紅楼夢』を知っている日本人は回りに一人もいません。

『紅楼夢』を知っている日本人は少なくありませんが、内容を正確に言える日本人はほとんどいない
でしょう。
私も越劇の『紅楼夢』と「連環画」しか知りません。でも越劇『紅楼夢』のビデオは100回以上見ました。
「林黛玉」が「夏宝玉」の結婚の宴(うたげ)の音を聞きながら、死んでいく有名なシーン(場面)です。
なによりも越劇は衣装がきれいだし「林黛玉」を演じた女優さんが良かったです^^
「連環画」の『紅楼夢』は、「夏宝玉」が大人になると可愛くなくなってしまうので(笑)、少年時代の部分
しか読んでないんです。


>「山田け」、「鈴木け」などの言い方は冗談っぽく聞こえるでしょうか。

例えば吉田さんに「吉田け!」と呼んだら、吉田さんは「きょとん(あっけにとられる時の擬態語)」とする
でしょうね。冗談っぽいというより、とっても妙な感じです^^


>「让人见了大气也不敢吭一声,无形中矮了一截!」の部分が難しいですね。もし間違ってたら教えてください。

>「恐ろしさのあまり息もできなくなった。まるで身も縮むようだ!」という意味だと思いますが、日本語らしい表現は何でしょうか。

この日本語はとっても自然ですね!非常に上手な訳です。
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