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发表于 2008-9-1 12:34:35
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2008年9月1日(月)付
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$ a+ L7 j& N/ f8 y' {1 D 東京の下町、谷中(やなか)には広い墓地がある。昨年亡くなった日本文学研究者のエドワード・サイデンステッカーさんはその散策を好んだ。散策するうち、あることに気づく。〈大正十二年九月一日と昭和二十年三月十日に死んだ人々の墓がいかに多いか〉と、随筆集『谷中、花と墓地』(みすず書房)に書き残している▼前者が関東大震災、後者が東京大空襲なのは言うまでもない。片や天災、片や戦災の違いはあるが、どちらも東京を炎で包み、壊滅的な被害をもたらした。その天災から85年経(た)ち、きょうは「防災の日」である▼天災は忘れたころにやって来る、と戒めに言う。だが、このところの列島は、忘れる暇もないほどに、地震、竜巻、水害――と見舞われ通しの感がある。数日前も東海や関東が記録的な豪雨に襲われた▼「何十年も住んでいるが、こんなのは初めて」と、被災した人はしばしば口にする。きのうまでの無事も、きょうの安全を保証してはくれない。自然はときに、想像を超える無慈悲な牙を我々にむく▼世界でも、中国四川省の大地震、ミャンマーのサイクロンと大災害が相次いだ。そのせいもあってか、本紙の読者アンケートでは、いつになく防災意識が高まっている。「他人事(ひとごと)ではない」が、昨今のキーワードらしい▼関東大震災の後には、「この際だから」が流行語になったという。諸事を見直したり、改めたりする枕詞(まくらことば)のように語られたそうだ。夏が過ぎ、台風の季節はもって本番。この際だから、身近な防災策を見直して、万が一に備えるとする。 |
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