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发表于 2008-9-20 11:47:05
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2008年9月20日(土)付' W& P4 P; M4 i4 V' _0 t' Y
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朝日俳壇にあった久世幸子さんの〈煮て焼いて漬けてまだまだ茄子(なす)の花〉に、思わず微笑した。筆者もこの夏、畑を借りて耕し、とれたナスを日々堪能した。実に丈夫に、次から次へと実が太る▼ほかにもトマトやインゲンなど7種類を植えた。収穫したらそのまま食卓へ。流通経路は単純素朴だ。「生産者の顔」が見たければ、鏡をのぞけばいい。農薬を使っていないのは承知だから安心できる。究極の地産地消だろう▼そうした素朴さから、あの汚染米の流通経路は程遠かった。仲介業者が入り乱れる複雑さには驚くばかりだ。だました側なのか、だまされた側なのかも分かりにくい。あげくに、まじめな商いをしていた「被害者」が実名公表で泣かされた▼そのさまを、農業を営む民俗研究家の結城登美雄さんが、「食べ物を生み出す場所から見ていると、ずいぶん遠いところで起きた事件」に思えると本紙で述べていた。生産者と消費者を隔てる経済の仕組みへの、一つの警鐘と感じつつ拝読した▼外米ならずとも、農家と食卓の間では多くの人と伝票が動く。消費者はいつしか、生産の場から遠いところで「食べる人」を決め込んでいたのではないか。ささやかな野菜作りの体験をへて、ちくりと反省が胸を刺す▼汚染米問題はきのう、太田農水相の辞任へと展開した。反省ゆえか、投げ出しか、それとも選挙前の厄介払いなのか。ナスの花はよく実を結び「千に一つも仇(あだ)はない」と言う。それに比べてこの役所の「あだ花大臣」の続出には、怒りを通り越して情けない。 |
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