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发表于 2008-11-18 11:29:51
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2008年11月18日(火)付" Y) i, n1 ], X1 [5 o) G6 O
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早世したスポーツライター山際淳司に『ナックルボールを風に』と題する一冊がある。ナックルボールとは野球の投手が投げる球種の一つ。ふつうは、拳(こぶし)を握った状態で親指と小指だけを伸ばし、球を挟んで投げる▼山際の著書によれば、「指先で球に回転を与えないように押し出すのだ。あとは空気の流れと湿度が球を運んでゆく過程で、思わぬ方向に回転を与え、球が意外な変化を見せる」となる。つまり、投げた本人にもどんな変化をするのか分からない、不思議な球なのである▼その球を操る16歳の女子高生投手が、プロ野球に行くとの報道には驚いた。来年春に開幕する関西独立リーグのドラフト会議で、横浜市の吉田えりさんが神戸のチームに指名された。入団には前向きだそうだ▼右下手投げから繰り出すナックルは、捕手が後逸するほどに、揺れて落ちるらしい。球速は最高101キロというが、ひらりとかわす球に速さはいらない。「柔よく剛を制す」投球がどれほど通用するものか、興味がわく▼思えばいまは、彼女自身がナックルボールのようなものだろう。契約すれば、男とプレーする日本初の女性プロ選手になる。話題に終わらず活躍するよう、球のゆくえに期待をしたい▼投手が投げ、捕手が返すボールを、劇作家の寺山修司は2人の会話にたとえた。会話に嫉妬(しっと)した男が、2人の間に立ってボールをはじき飛ばそうとした。それが野球の始まりだと、ユニークな想像力で見立てている。「嫉妬のバット」が空を切る巧投をいつか見られたら楽しいと思う。 |
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