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发表于 2004-9-11 06:39:54
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09月11日付
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( U$ v. z' I; S6 X4 j% F( T 今年は、ドイツの哲学者カントの没後200年にあたる。「カントの法と道徳、平和に対する考えは、イラク戦争が起きた現在でも光を失うことはない」。命日に墓に献花したドイツ外相が述べた。
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3 i* ~4 N2 R9 i8 F- X; U; U. o5 z# f カントは「永遠の平和のために」で、常備軍の廃止を提唱した。その常備軍を憲法で禁じた「非武装中立」のコスタリカの最高裁が、イラク戦争に絡んで政府に厳しい判決を下した。米国の先制攻撃を政府が支持したのは、憲法や国際法などの精神に反し違憲とした。米国の「有志連合」のリストからの削除を米側に求めよとも命じた。
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; j. v- Y; j1 Q. {# j& s 9・11の同時多発テロから3年がたつ。世界中が総立ちになるほどの衝撃の後、二つの戦争を重ねてきた。有志、非有志での亀裂も生じた。戦争の大義は崩れ続けたが、戦闘はやまず、民間人の殺傷も続く。
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% v; k( g) X, S! o5 y カントの国は、20世紀には、強大な常備軍で周囲を侵略した。ナチスに追われて自殺したユダヤ系ドイツ人作家ベンヤミンが、先人の言葉を書き留めている。「人間の感情のもっとも注目すべき特質のひとつは、個々人としては多くの我欲があるにもかかわらず、人間全体としては現在が未来に羨望をおぼえないことだ」(『ヴァルター・ベンヤミン著作集』晶文社)
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人間にとって「現在」の重みは計り知れない。しかし最近はこんな問いも浮かぶ。相次ぐ戦争やテロなどの悲惨な現在の累積が、未来への羨望(せんぼう)を呼び起こすことはないのだろうか、と。
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憎悪と暴力の連鎖は、人間全体の感情のありようまで大きく揺さぶっているように見える。 |
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