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发表于 2004-9-22 06:18:12
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09月22日付
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1 ?% D5 Q* k" W$ R* U《天声人語》
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「地球のまわりに見える事柄は……地球を天空の中央に仮定することによつてのみ起り得る」。2世紀に、天動説を体系づけたプトレマイオスの『アルマゲスト』(恒星社厚生閣)の一節だ。コペルニクスが地動説を唱えて覆すまで、千数百年かかった。 / B5 S# ?+ w8 S( [- a, q
& \. e* A7 z/ R( r* U6 H 「プトレマイオスが復権か」と思わせるような調査結果が載っていた。太陽と地球についての問いで、公立小の4~6年生348人のうち42%が「太陽は地球の周りを回っている」と答えた。
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なるほど、見た目にはそうだ。しかし、地球は一つの惑星で、太陽も、あまたある恒星の一つだ。そう知るだけでも、限りなく大きいと思われる地球の小ささ、かけがえのなさを考えるきっかけになるのではないか。見た目の不確かさも学ぶことになる。 , R+ J- C" Z& S. H! d
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太陽の沈む方位についても、西は73%で、東が15%、南が2%あった。都市部ほど、正答率が下がる傾向が見られたという。地平線も水平線も無い都会では、太陽がビルの陰に隠れるのは見えても、沈むという決定的瞬間に立ち会うのはまれだ。その時間に、窓の無い屋内に居ることも多い。
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6 N7 ?2 R, R- V 日本の最西端にある与那国島の、西の岬を西崎(いりざき)という。島の東の岬は東崎(あがりざき)である。これは、東西が極端に分かりやすい例だが、西も東も分からなくなるような場所が増えているのかと気になる。 Q" |) k/ n! |1 H
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コペルニクスは、地動説の書『天体の回転について』で、「美しいものをすべて確実に包んでいるところの天」と記している(岩波文庫)。幼い心に天を宿らせる。育まれるものもまた限りなくあるだろう。 |
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