【天声人語】2006年05月13日(土曜日)付 & G. i9 T! I! o
沖縄は15日、本土復帰から34周年を迎える。昨日、沖縄本島の3地点から米軍の普天間飛行場のある宜野湾市をめざして「5・15平和行進」が始まった。
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普天間飛行場の移転先に最も近い集落がある名護市辺野古地区からも、300人余がスタートした。参加者からは、辺野古崎への移設を基本にすることで政府と折り合った稲嶺恵一知事への厳しい意見が相次いだという。
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知事は小泉首相との間で、政府案を基本に協議を続けることを確認した。「基本に」が曲者で、どこまでが基本の範囲かが分からない。政府は地元振興のために新法を検討する方針という。基地を新設するため、金にものを言わせたとの印象がぬぐえない。
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* y6 `2 }) Q) |8 Z3 k) x, q 首相は、この秋に退陣するという。知事も、年内に行われる知事選に出ない意向らしい。移設の実行は後釜任せか。引退間際の合意が、沖縄の未来を決めることになる。1 G7 C8 c: _' ]6 \2 N) d
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沖縄出身の言語学者で民俗学者だった伊波普猷(いはふゆう)は、絶筆となった昭和22年の『沖縄歴史物語』の末尾に書いた。「地球上で帝国主義が終りを告げる時、沖縄人は『にが世』から解放されて、『あま世』を楽しみ十分にその個性を生かして、世界の文化に貢献することが出来る」(『伊波普猷全集』平凡社)。' B+ O% F" l j$ X$ Y! Q" I; R
% s, A; P# V4 P2 _6 a9 H4 c 「沖縄学の父」といわれる伊波は、自己決定権を奪われた沖縄の運命を問い続けた。こんな言葉を、繰り返し口にしていたという。「深く掘れ 己の胸中の泉 余所(よそ)たよて 水や汲(く)まぬごとに」。自立への希求と、「余所に頼る」ことの戒めには、没後60年近くたった今も重みがある。 |