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发表于 2006-6-13 10:56:52
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2006年06月10日(土曜日)付
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. K9 v2 R- I; w 光源氏が言う。「乱りがはしき事の、さすがに目さめてかどかどしきぞかし」。鞠(まり)を蹴(け)り上げて遊ぶ、蹴鞠のことだ。「無作法な遊戯だが、でもぱつとして気がきいてゐるよ」と述べている(『源氏物語』日本古典全書)。
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「遊びわざは 小弓。碁。さまあしけれど、鞠もをかし」。かっこうの悪いものだが、蹴鞠もおもしろいと書いたのは清少納言だ(『新版 枕草子』角川文庫)。時に不作法があり、パッとして面白いところは現代のサッカーに通じている。
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4年に一度のサッカーの祭典ワールドカップが開幕——。一つの球に突進しゴールをめざす。手を使わないという制約が多彩な体の動きやさばきを生み、やがてボールがネットをゆらす。胸のすくプレーから、新しい伝説が生まれることだろう。- v; w* |2 [* Y& ? m
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試合そのものの他にも、ドイツ大会の楽しみはある。12の開催都市の幾つかが、日本にもなじみのある文学や歴史の舞台になっているからだ。
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例えば開幕試合の舞台を、トーマス・マンはこう記した。「ミュンヘンは輝いていた……そのひろやかな、明るい、緑で囲まれた、よく整った遠景は、美しい六月はじめのひるもやの中に横たわってゐる」(『改訳 トオマス・マン短篇集』岩波文庫)。3 J' L% ^7 s+ q6 v% Z
% G I1 g# H9 j- v( _/ H! n ゲーテを生んだフランクフルト、戦犯裁判の舞台ニュルンベルク、そしてベルリン。20世紀に2度までも世界大戦を戦い、分断され、ようやく統一された国の地名には、独特の重みがある。時には、それぞれの都市の肖像を思い描きながら、「美しい六月」からの祭典を楽しみたい。 |
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