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发表于 2006-11-23 17:51:55
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【天声人語】2006年11月23日(木曜日)付
ほのかに、新しい木の香が漂う。外が見通せる明るい階段の先に、二十と四年で世を去った明治の人の世界があった。
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) I! Z \& x: ]- I; s) q 作家・樋口一葉にちなむ資料を所蔵する東京の「台東区立一葉記念館」が今月、新装なって開館した。木の香りは懐かしさを誘うが、打ち立てのコンクリートの壁からは資料を劣化させかねないガスが出るという。紙の資料は複製が展示されている。0 `* s) f: x/ X2 R K
5 o3 T9 J7 x& I& e' _; b 館内を巡って、短く、しかし強く生きた一葉の生涯をたどると、改めてその際立った心意気が思い出された。22歳の年の日記にこう記した。「人情かみの如くうすく……世はいかさまにならんとすらん……わがこゝろざしは国家の大本にあり」
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一方に、あの「たけくらべ」の哀切な世界がある。「廻れば大門(おおもん)の見返り柳いと長けれど、お歯(は)ぐろ溝(どぶ)に燈火(ともしび)うつる三階(がい)の騒ぎも手に取る如く……」(岩波文庫)。吉原の遊郭という独特な場所の周辺に生きる人々の思いを、見事に描き出した。9 a4 K8 y% o: I- V: D9 P3 {
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森鴎外主宰の雑誌「めさまし草」の合評欄に「たけくらべ」に関する一節がある。「此人の筆の下には、灰を撒きて花を開かする手段あるを知り得たり……此人にまことの詩人といふ称をおくることを惜しまざるなり」) O" h5 m) P2 ]" C3 Y! q# o
5 x/ q( o% A. f, D# O 館を巡り終えて、まことの詩人の肖像が印刷された札を、1枚取り出してみた。他の札と違って、5千円は札束にはなじまないようだ。使われる時も1枚だけのことが多い。一葉は、札になっても一葉か。それが、やや切なくもあり、あの心意気の高さにはふさわしいようでもあった。今日が、命日にあたる。 |
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