【天声人語】2007年01月26日(金曜日)付. F6 j& v. N) l; r* F j h
7 l: T t% O2 j, t: z% ^ q9 q 白く、そしてあかく咲き始めた梅の向こうに、青空が広がっている。一筋の飛行機雲が流れてゆく。東京都心での開花は平年より早い。寒気の中で、いつもながらの凜(りん)としたたたずまいを見せている。7 s4 S5 b+ V: n3 g+ K! d
! @- m8 y$ e$ \ 作家の藤沢周平さんが亡くなって、今日で10年になる。出身地の山形県鶴岡市では先日、「寒梅忌」が開かれた。没したこの時季と、端正で香り高い梅の花に、人柄や作風を重ねての命名という。 ) M2 u6 x. d+ J! A
4 x$ G$ ?5 q( S A: I 清楚(せいそ)な梅の姿には、人を昔の時代にいざなうような風情がある。時代小説に大きな足跡を残した作家をしのぶにふさわしい名前と言えるだろう。 W3 I6 F: \! v/ W0 W
) p3 q' a( X0 f, t' a 多くの読者を江戸の時代へといざない続けた藤沢さんは時々、なぜ時代小説を書くのかと問われたという。「時代小説の可能性」の中では、こう述べている。「時代や状況を超えて、人間が人間であるかぎり不変なものが存在する。この不変なものを、時代小説で慣用的にいう人情という言葉で呼んでもいい」(『藤沢周平全集』文芸春秋)。
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; n; k: r: {( n+ W! L 不変なもの・人情を見つめ、それを澄明な文章世界の中に描いた。「たそがれ清兵衛」をはじめ、主人公の多くは、時代の主流ではなく傍流の人々だった。それが様々な困難に直面し、悩み、そしてついに足を踏み出す。その姿は時を超えて、人生の哀歓と響き合う。
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藤沢さんは死の3年前、東京都文化賞を受賞した。「40年も東京に住んでいながら、顔はまだ山形に向いていて」と、あいさつしている。傍流への思いと傾きは、東京という現代の「主流」に対しても貫かれていたのかも知れない。
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9 V) T9 p0 H* f2 m' r[ 本帖最后由 vine27 于 2007-1-27 14:44 编辑 ] |