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A どうしてお父さんを見逃したの?
B 別に。
A 食うって言ってたんじゃない。何でやめたのよ。
B 言ったろう。お前の親は最初から本当な犯人を焙り出す道具だ。
A かっこつけちゃって。
B 何が?
A お父さんを助けたくせに、余計なことしないでよ。
B あ?
A あの人は一回ぐらい警察につかまないと、わからないよ。ちゃんとう話して自首よって思ってたのに。
B そんなことしないかい。
A 私はうれしいなんかい言わないからね。
B ぜんぜん要らないんです。
A 大体あなたって何なの?いい人なのか悪い人なのかはっきりしなさい。
なんだんだ。
B 迷惑なの。犯罪者なら、それらしく悪いことだけしてればいいじゃない。中途半端にいAいことしないでよ。
B 何が中途半端。
A 詐欺師に復讐したいなら、すればいい。けど、一時被害者を助けることしないでしょう?
B お前にはわからない。
A 都合が悪くなった、すぐそれ。
B 言ったろう、俺とお前、出身なんて違う人間なんだ。
A 違う世界違う世界言わないでよ。
B うるせし、面倒くせい。
A 面倒臭くない。どきどきする、何で反発したくなる、何で私のことわかってもらいたい。何で?
B お前、何を言ってって。
A あなたが好きなの。なのに、何で、どうしてあんたは詐欺師なの? |
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