ロシアでは初めての主要国首脳会議(G8サミット)の舞台となった古都サンクトペテルブルクは、18世紀にピョートル大帝によって築かれた。ロシア革命の後は、レニングラードとも称した。
成为俄罗斯首次举办主要国家首脑会议(8国峰会)舞台的古都圣皮德堡,是于18世纪由彼得大帝修建的。俄罗斯革命后,此处也被称为列宁格勒。
帝都の時代に、国民詩人プーシキンが叙事詩「青銅の騎士」でうたった。「ここにこそわれわれは都市を築こう。/われわれがヨーロッパへの窓をあけ/海辺にしっかと足をふまえて立つのはここだと/自然がきめてくれているのだ」(木村彰一訳)。
此城还是帝国都城之时,国民诗人普希金在叙事诗《青铜骑士》中这样吟咏“就在此处 让我们构筑起都城/开启通往欧洲之门/脚踏实地 紧矗此海/自然赋予我们一切”。(木村彰一译)。
この「ヨーロッパへの窓」で開かれたサミットは、北朝鮮のミサイル発射などの緊急課題の対処に迫られた。国連の安全保障理事会が、全会一致で北朝鮮を非難する決議を採択し、サミットでも非難声明を出したことは一定の圧力にはなるだろう。
在这“通往欧洲之窗”召开的峰会,各国就北朝鲜发射导弹等紧急课题进行了磋商。联合国安理会,一致通过对北朝鲜进行制裁的决议,峰会发出的谴责声明也将对朝构成一定的压力吧。
サンクトペテルブルクでは、ドストエフスキーが後世に残る作品を執筆した。この街を舞台とする「罪と罰」では、非凡人にはすべてが許されると考える青年ラスコーリニコフが、金貸しの老女を殺害する。文芸評論家・荒正人氏は、この殺人は、目的と手段の問題と考えてみてもよいと述べた。
陀思妥耶夫斯基曾在圣皮德堡写下了传世佳作。在以此古都为舞台的作品《罪与罚》中,自认非凡、其所作所为均会得到宽恕的青年拉斯克里尼科夫,杀害了放高利贷的老妇。文艺评论家·荒正人先生说到“也可将此杀人行为看作是目的及手段的问题”。
「現世のナポレオンたちは……目的が手段を正当化すると考えている。戦争、革命、建設など、いずれも、目的のための手段にすぎない。目的は、理想だから、いつも美化される」。そして、目的のために多くの人間が手段と化し、人間としての自由は奪われる、と。
(荒正人先生说到)“当今的拿破仑们……其目的就是使其手段正当化。战争,革命,建设等,所有一切,无非是实现目的的手段罢了。由于目的即为理想,因而总被美化”。而且,为达目的,甚至将众人成为其手段,剥夺了大众身为人类的自由。
冷戦の時代の論評だが、手段を選ばない「現世のナポレオン」が消えたわけではない。国連もサミットも、歯止めの機能が一層問われる。
虽说这些是冷战时期的评论,但不择手段的“当代拿破仑”们并不会消失。联合国也好,峰会也罢,他们防止事态恶化的机能还真倍受疑问呢。 |