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楼主: xumh0916

[本科专业课] 夏目漱石ーこころ(中国語版)+日文原版+单词总结 仅参考

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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:09:24 | 显示全部楼层
「私はちょうど他流試合でもする人のようにKを注意して見ていたのです。私は、私の眼、私の心、私の身体(からだ)、すべて私という名の付くものを五|分(ぶ)の隙間(すきま)もないように用意して、Kに向ったのです。罪のないKは穴だらけというよりむしろ明け放しと評するのが適当なくらいに無用心でした。私は彼自身の手から、彼の保管している要塞(ようさい)の地図を受け取って、彼の眼の前でゆっくりそれを眺(なが)める事ができたも同じでした。
Kが理想と現実の間に彷徨(ほうこう)してふらふらしているのを発見した私は、ただ一打(ひとうち)で彼を倒す事ができるだろうという点にばかり眼を着けました。そうしてすぐ彼の虚(きょ)に付け込んだのです。私は彼に向って急に厳粛な改まった態度を示し出しました。無論策略からですが、その態度に相応するくらいな緊張した気分もあったのですから、自分に滑稽(こっけい)だの羞恥(しゅうち)だのを感ずる余裕はありませんでした。私はまず「精神的に向上心のないものは馬鹿(ばか)だ」といい放ちました。これは二人で房州(ぼうしゅう)を旅行している際、Kが私に向って使った言葉です。私は彼の使った通りを、彼と同じような口調で、再び彼に投げ返したのです。しかし決して復讐(ふくしゅう)ではありません。私は復讐以上に残酷な意味をもっていたという事を自白します。私はその一言(いちごん)でKの前に横たわる恋の行手(ゆくて)を塞(ふさ)ごうとしたのです。
Kは真宗寺(しんしゅうでら)に生れた男でした。しかし彼の傾向は中学時代から決して生家の宗旨(しゅうし)に近いものではなかったのです。教義上の区別をよく知らない私が、こんな事をいう資格に乏しいのは承知していますが、私はただ男女(なんにょ)に関係した点についてのみ、そう認めていたのです。Kは昔から精進(しょうじん)という言葉が好きでした。私はその言葉の中に、禁欲(きんよく)という意味も籠(こも)っているのだろうと解釈していました。しかし後で実際を聞いて見ると、それよりもまだ厳重な意味が含まれているので、私は驚きました。道のためにはすべてを犠牲にすべきものだというのが彼の第一信条なのですから、摂欲(せつよく)や禁欲(きんよく)は無論、たとい欲を離れた恋そのものでも道の妨害(さまたげ)になるのです。Kが自活生活をしている時分に、私はよく彼から彼の主張を聞かされたのでした。その頃(ころ)からお嬢さんを思っていた私は、勢いどうしても彼に反対しなければならなかったのです。私が反対すると、彼はいつでも気の毒そうな顔をしました。そこには同情よりも侮蔑(ぶべつ)の方が余計に現われていました。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:10:21 | 显示全部楼层
こういう過去を二人の間に通り抜けて来ているのですから、精神的に向上心のないものは馬鹿だという言葉は、Kに取って痛いに違いなかったのです。しかし前にもいった通り、私はこの一言で、彼が折角(せっかく)積み上げた過去を蹴散(けち)らしたつもりではありません。かえってそれを今まで通り積み重ねて行かせようとしたのです。それが道に達しようが、天に届こうが、私は構いません。私はただKが急に生活の方向を転換して、私の利害と衝突するのを恐れたのです。要するに私の言葉は単なる利己心の発現でした。
「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」
私は二度同じ言葉を繰り返しました。そうして、その言葉がKの上にどう影響するかを見詰めていました。
「馬鹿だ」とやがてKが答えました。「僕は馬鹿だ」
Kはぴたりとそこへ立ち留(ど)まったまま動きません。彼は地面の上を見詰めています。私は思わずぎょっとしました。私にはKがその刹那(せつな)に居直(いなお)り強盗のごとく感ぜられたのです。しかしそれにしては彼の声がいかにも力に乏しいという事に気が付きました。私は彼の眼遣(めづか)いを参考にしたかったのですが、彼は最後まで私の顔を見ないのです。そうして、徐々(そろそろ)とまた歩き出しました。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:11:50 | 显示全部楼层
「私はKと並んで足を運ばせながら、彼の口を出る次の言葉を腹の中で暗(あん)に待ち受けました。あるいは待ち伏せといった方がまだ適当かも知れません。その時の私はたといKを騙(だま)し打ちにしても構わないくらいに思っていたのです。しかし私にも教育相当の良心はありますから、もし誰か私の傍(そば)へ来て、お前は卑怯(ひきょう)だと一言(ひとこと)私語(ささや)いてくれるものがあったなら、私はその瞬間に、はっと我に立ち帰ったかも知れません。もしKがその人であったなら、私はおそらく彼の前に赤面したでしょう。ただKは私を窘(たしな)めるには余りに正直でした。余りに単純でした。余りに人格が善良だったのです。目のくらんだ私は、そこに敬意を払う事を忘れて、かえってそこに付け込んだのです。そこを利用して彼を打ち倒そうとしたのです。
Kはしばらくして、私の名を呼んで私の方を見ました。今度は私の方で自然と足を留めました。するとKも留まりました。私はその時やっとKの眼を真向(まむき)に見る事ができたのです。Kは私より背(せい)の高い男でしたから、私は勢い彼の顔を見上げるようにしなければなりません。私はそうした態度で、狼(おおかみ)のごとき心を罪のない羊に向けたのです。
「もうその話は止(や)めよう」と彼がいいました。彼の眼にも彼の言葉にも変に悲痛なところがありました。私はちょっと挨拶(あいさつ)ができなかったのです。するとKは、「止(や)めてくれ」と今度は頼むようにいい直しました。私はその時彼に向って残酷な答を与えたのです。狼(おおかみ)が隙(すき)を見て羊の咽喉笛(のどぶえ)へ食(くら)い付くように。
「止(や)めてくれって、僕がいい出した事じゃない、もともと君の方から持ち出した話じゃないか。しかし君が止めたければ、止めてもいいが、ただ口の先で止めたって仕方があるまい。君の心でそれを止めるだけの覚悟がなければ。一体君は君の平生の主張をどうするつもりなのか」
私がこういった時、背(せい)の高い彼は不由と私の前に萎縮(いしゅく)して小さくなるような感じがしました。彼はいつも話す通り頗(すこぶ)る強情(ごうじょう)な男でしたけれども、一方ではまた人一倍の正直者でしたから、自分の矛盾などをひどく非難される場合には、決して平気でいられない質(たち)だったのです。私は彼の様子を見てようやく安心しました。すると彼は卒然(そつぜん)「覚悟?」と聞きました。そうして私がまだ何とも答えない先に「覚悟、――覚悟ならない事もない」と付け加えました。彼の調子は独言(ひとりごと)のようでした。また夢の中の言葉のようでした。
二人はそれぎり話を切り上げて、小石川(こいしかわ)の宿の方に足を向けました。割合に風のない暖かな日でしたけれども、何しろ冬の事ですから、公園のなかは淋(さび)しいものでした。ことに霜(しも)に打たれて蒼味(あおみ)を失った杉の木立(こだち)の茶褐色(ちゃかっしょく)が、薄黒い空の中に、梢(こずえ)を並べて聳(そび)えているのを振り返って見た時は、寒さが背中へ噛(かじ)り付いたような心持がしました。我々は夕暮の本郷台(ほんごうだい)を急ぎ足でどしどし通り抜けて、また向うの岡(おか)へ上(のぼ)るべく小石川の谷へ下りたのです。私はその頃(ころ)になって、ようやく外套(がいとう)の下に体(たい)の温味(あたたかみ)を感じ出したぐらいです。
急いだためでもありましょうが、我々は帰り路(みち)にはほとんど口を聞きませんでした。宅(うち)へ帰って食卓に向った時、奥さんはどうして遅くなったのかと尋ねました。私はKに誘われて上野(うえの)へ行ったと答えました。奥さんはこの寒いのにといって驚いた様子を見せました。お嬢さんは上野に何があったのかと聞きたがります。私は何もないが、ただ散歩したのだという返事だけしておきました。平生(へいぜい)から無口なKは、いつもよりなお黙っていました。奥さんが話しかけても、お嬢さんが笑っても、碌(ろく)な挨拶(あいさつ)はしませんでした。それから飯(めし)を呑(の)み込むように掻(か)き込んで、私がまだ席を立たないうちに、自分の室(へや)へ引き取りました。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:14:42 | 显示全部楼层
「その頃(ころ)は覚醒(かくせい)とか新しい生活とかいう文字(もんじ)のまだない時分でした。しかしKが古い自分をさらりと投げ出して、一意(いちい)に新しい方角へ走り出さなかったのは、現代人の考えが彼に欠けていたからではないのです。彼には投げ出す事のできないほど尊(たっと)い過去があったからです。彼はそのために今日(こんにち)まで生きて来たといってもいいくらいなのです。だからKが一直線に愛の目的物に向って猛進しないといって、決してその愛の生温(なまぬる)い事を証拠立てる訳にはゆきません。いくら熾烈(しれつ)な感情が燃えていても、彼はむやみに動けないのです。前後を忘れるほどの衝動が起る機会を彼に与えない以上、Kはどうしてもちょっと踏み留(とど)まって自分の過去を振り返らなければならなかったのです。そうすると過去が指し示す路(みち)を今まで通り歩かなければならなくなるのです。その上彼には現代人のもたない強情(ごうじょう)と我慢がありました。私はこの双方の点においてよく彼の心を見抜いていたつもりなのです。
上野(うえの)から帰った晩は、私に取って比較的安静な夜(よ)でした。私はKが室(へや)へ引き上げたあとを追い懸けて、彼の机の傍(そば)に坐(すわ)り込みました。そうして取り留めもない世間話(せけんばなし)をわざと彼に仕向けました。彼は迷惑そうでした。私の眼には勝利の色が多少輝いていたでしょう、私の声にはたしかに得意の響きがあったのです。私はしばらくKと一つ火鉢(ひばち)に手を翳(かざ)した後(あと)、自分の室に帰りました。外(ほか)の事にかけては何をしても彼に及ばなかった私も、その時だけは恐るるに足りないという自覚を彼に対してもっていたのです。
私はほどなく穏やかな眠りに落ちました。しかし突然私の名を呼ぶ声で眼を覚ましました。見ると、間の襖(ふすま)が二|尺(しゃく)ばかり開(あ)いて、そこにKの黒い影が立っています。そうして彼の室には宵(よい)の通りまだ燈火(あかり)が点(つ)いているのです。急に世界の変った私は、少しの間(あいだ)口を利(き)く事もできずに、ぼうっとして、その光景を眺(なが)めていました。
その時Kはもう寝たのかと聞きました。Kはいつでも遅くまで起きている男でした。私は黒い影法師(かげぼうし)のようなKに向って、何か用かと聞き返しました。Kは大した用でもない、ただもう寝たか、まだ起きているかと思って、便所へ行ったついでに聞いてみただけだと答えました。Kは洋燈(ランプ)の灯(ひ)を背中に受けているので、彼の顔色や眼つきは、全く私には分りませんでした。けれども彼の声は不断よりもかえって落ち付いていたくらいでした。
Kはやがて開けた襖をぴたりと立て切りました。私の室はすぐ元の暗闇(くらやみ)に帰りました。私はその暗闇より静かな夢を見るべくまた眼を閉じました。私はそれぎり何も知りません。しかし翌朝(よくあさ)になって、昨夕(ゆうべ)の事を考えてみると、何だか不思議でした。私はことによると、すべてが夢ではないかと思いました。それで飯(めし)を食う時、Kに聞きました。Kはたしかに襖を開けて私の名を呼んだといいます。なぜそんな事をしたのかと尋ねると、別に判然(はっきり)した返事もしません。調子の抜けた頃になって、近頃は熟睡ができるのかとかえって向うから私に問うのです。私は何だか変に感じました。
その日ちょうど同じ時間に講義の始まる時間割になっていたので、二人はやがていっしょに宅(うち)を出ました。今朝(けさ)から昨夕の事が気に掛(かか)っている私は、途中でまたKを追窮(ついきゅう)しました。けれどもKはやはり私を満足させるような答えをしません。私はあの事件について何か話すつもりではなかったのかと念を押してみました。Kはそうではないと強い調子でいい切りました。昨日(きのう)上野で「その話はもう止(や)めよう」といったではないかと注意するごとくにも聞こえました。Kはそういう点に掛けて鋭い自尊心をもった男なのです。ふとそこに気のついた私は突然彼の用いた「覚悟」という言葉を連想し出しました。すると今までまるで気にならなかったその二字が妙な力で私の頭を抑(おさ)え始めたのです。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:15:46 | 显示全部楼层
「Kの果断に富んだ性格は私(わたくし)によく知れていました。彼のこの事件についてのみ優柔(ゆうじゅう)な訳も私にはちゃんと呑(の)み込めていたのです。つまり私は一般を心得た上で、例外の場合をしっかり攫(つら)まえたつもりで得意だったのです。ところが「覚悟」という彼の言葉を、頭のなかで何遍(なんべん)も咀嚼(そしゃく)しているうちに、私の得意はだんだん色を失って、しまいにはぐらぐら揺(うご)き始めるようになりました。私はこの場合もあるいは彼にとって例外でないのかも知れないと思い出したのです。すべての疑惑、煩悶(はんもん)、懊悩(おうのう)、を一度に解決する最後の手段を、彼は胸のなかに畳(たた)み込んでいるのではなかろうかと疑(うたぐ)り始めたのです。そうした新しい光で覚悟の二字を眺(なが)め返してみた私は、はっと驚きました。その時の私がもしこの驚きをもって、もう一返(いっぺん)彼の口にした覚悟の内容を公平に見廻(みまわ)したらば、まだよかったかも知れません。悲しい事に私は片眼(めっかち)でした。私はただKがお嬢さんに対して進んで行くという意味にその言葉を解釈しました。果断に富んだ彼の性格が、恋の方面に発揮されるのがすなわち彼の覚悟だろうと一図(いちず)に思い込んでしまったのです。
私は私にも最後の決断が必要だという声を心の耳で聞きました。私はすぐその声に応じて勇気を振り起しました。私はKより先に、しかもKの知らない間(ま)に、事を運ばなくてはならないと覚悟を極(き)めました。私は黙って機会を覘(ねら)っていました。しかし二日|経(た)っても三日経っても、私はそれを捕(つら)まえる事ができません。私はKのいない時、またお嬢さんの留守な折を待って、奥さんに談判を開こうと考えたのです。しかし片方がいなければ、片方が邪魔をするといった風(ふう)の日ばかり続いて、どうしても「今だ」と思う好都合が出て来てくれないのです。私はいらいらしました。
一週間の後(のち)私はとうとう堪え切れなくなって仮病(けびょう)を遣(つか)いました。奥さんからもお嬢さんからも、K自身からも、起きろという催促を受けた私は、生返事(なまへんじ)をしただけで、十時|頃(ごろ)まで蒲団(ふとん)を被(かぶ)って寝ていました。私はKもお嬢さんもいなくなって、家の内(なか)がひっそり静まった頃を見計(みはか)らって寝床を出ました。私の顔を見た奥さんは、すぐどこが悪いかと尋ねました。食物(たべもの)は枕元(まくらもと)へ運んでやるから、もっと寝ていたらよかろうと忠告してもくれました。身体(からだ)に異状のない私は、とても寝る気にはなれません。顔を洗っていつもの通り茶の間で飯(めし)を食いました。その時奥さんは長火鉢(ながひばち)の向側(むこうがわ)から給仕をしてくれたのです。私は朝飯(あさめし)とも午飯(ひるめし)とも片付かない茶椀(ちゃわん)を手に持ったまま、どんな風に問題を切り出したものだろうかと、そればかりに屈托(くったく)していたから、外観からは実際気分の好(よ)くない病人らしく見えただろうと思います。
私は飯を終(しま)って烟草(タバコ)を吹かし出しました。私が立たないので奥さんも火鉢の傍(そば)を離れる訳にゆきません。下女(げじょ)を呼んで膳(ぜん)を下げさせた上、鉄瓶(てつびん)に水を注(さ)したり、火鉢の縁(ふち)を拭(ふ)いたりして、私に調子を合わせています。私は奥さんに特別な用事でもあるのかと問いました。奥さんはいいえと答えましたが、今度は向うでなぜですと聞き返して来ました。私は実は少し話したい事があるのだといいました。奥さんは何ですかといって、私の顔を見ました。奥さんの調子はまるで私の気分にはいり込めないような軽いものでしたから、私は次に出すべき文句も少し渋りました。
私は仕方なしに言葉の上で、好(い)い加減にうろつき廻(まわ)った末、Kが近頃(ちかごろ)何かいいはしなかったかと奥さんに聞いてみました。奥さんは思いも寄らないという風をして、「何を?」とまた反問して来ました。そうして私の答える前に、「あなたには何かおっしゃったんですか」とかえって向うで聞くのです。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:16:57 | 显示全部楼层
「Kから聞かされた打ち明け話を、奥さんに伝える気のなかった私は、「いいえ」といってしまった後で、すぐ自分の嘘(うそ)を快(こころよ)からず感じました。仕方がないから、別段何も頼まれた覚えはないのだから、Kに関する用件ではないのだといい直しました。奥さんは「そうですか」といって、後(あと)を待っています。私はどうしても切り出さなければならなくなりました。私は突然「奥さん、お嬢さんを私に下さい」といいました。奥さんは私の予期してかかったほど驚いた様子も見せませんでしたが、それでも少時(しばらく)返事ができなかったものと見えて、黙って私の顔を眺(なが)めていました。一度いい出した私は、いくら顔を見られても、それに頓着(とんじゃく)などはしていられません。「下さい、ぜひ下さい」といいました。「私の妻としてぜひ下さい」といいました。奥さんは年を取っているだけに、私よりもずっと落ち付いていました。「上げてもいいが、あんまり急じゃありませんか」と聞くのです。私が「急に貰(もら)いたいのだ」とすぐ答えたら笑い出しました。そうして「よく考えたのですか」と念を押すのです。私はいい出したのは突然でも、考えたのは突然でないという訳を強い言葉で説明しました。
それからまだ二つ三つの問答がありましたが、私はそれを忘れてしまいました。男のように判然(はきはき)したところのある奥さんは、普通の女と違ってこんな場合には大変心持よく話のできる人でした。「宜(よ)ござんす、差し上げましょう」といいました。「差し上げるなんて威張(いば)った口の利(き)ける境遇ではありません。どうぞ貰って下さい。ご存じの通り父親のない憐(あわ)れな子です」と後(あと)では向うから頼みました。
話は簡単でかつ明瞭(めいりょう)に片付いてしまいました。最初からしまいまでにおそらく十五分とは掛(かか)らなかったでしょう。奥さんは何の条件も持ち出さなかったのです。親類に相談する必要もない、後から断ればそれで沢山だといいました。本人の意嚮(いこう)さえたしかめるに及ばないと明言しました。そんな点になると、学問をした私の方が、かえって形式に拘泥(こうでい)するくらいに思われたのです。親類はとにかく、当人にはあらかじめ話して承諾を得(う)るのが順序らしいと私が注意した時、奥さんは「大丈夫です。本人が不承知の所へ、私があの子をやるはずがありませんから」といいました。
自分の室(へや)へ帰った私は、事のあまりに訳もなく進行したのを考えて、かえって変な気持になりました。はたして大丈夫なのだろうかという疑念さえ、どこからか頭の底に這(は)い込んで来たくらいです。けれども大体の上において、私の未来の運命は、これで定められたのだという観念が私のすべてを新たにしました。
私は午頃(ひるごろ)また茶の間へ出掛けて行って、奥さんに、今朝(けさ)の話をお嬢さんに何時(いつ)通じてくれるつもりかと尋ねました。奥さんは、自分さえ承知していれば、いつ話しても構わなかろうというような事をいうのです。こうなると何だか私よりも相手の方が男みたようなので、私はそれぎり引き込もうとしました。すると奥さんが私を引き留めて、もし早い方が希望ならば、今日でもいい、稽古(けいこ)から帰って来たら、すぐ話そうというのです。私はそうしてもらう方が都合が好(い)いと答えてまた自分の室に帰りました。しかし黙って自分の机の前に坐(すわ)って、二人のこそこそ話を遠くから聞いている私を想像してみると、何だか落ち付いていられないような気もするのです。私はとうとう帽子を被(かぶ)って表へ出ました。そうしてまた坂の下でお嬢さんに行き合いました。何にも知らないお嬢さんは私を見て驚いたらしかったのです。私が帽子を脱(と)って「今お帰り」と尋ねると、向うではもう病気は癒(なお)ったのかと不思議そうに聞くのです。私は「ええ癒りました、癒りました」と答えて、ずんずん水道橋(すいどうばし)の方へ曲ってしまいました。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:18:22 | 显示全部楼层
「私はそのまま二、三日過ごしました。その二、三日の間Kに対する絶えざる不安が私の胸を重くしていたのはいうまでもありません。私はただでさえ何とかしなければ、彼に済まないと思ったのです。その上奥さんの調子や、お嬢さんの態度が、始終私を突ッつくように刺戟(しげき)するのですから、私はなお辛(つら)かったのです。どこか男らしい気性(きしょう)を具(そな)えた奥さんは、いつ私の事を食卓でKに素(すっ)ぱ抜かないとも限りません。それ以来ことに目立つように思えた私に対するお嬢さんの挙止動作(きょしどうさ)も、Kの心を曇らす不審の種とならないとは断言できません。私は何とかして、私とこの家族との間に成り立った新しい関係を、Kに知らせなければならない位置に立ちました。しかし倫理的に弱点をもっていると、自分で自分を認めている私には、それがまた至難の事のように感ぜられたのです。私は仕方がないから、奥さんに頼んでKに改めてそういってもらおうかと考えました。無論私のいない時にです。しかしありのままを告げられては、直接と間接の区別があるだけで、面目(めんぼく)のないのに変りはありません。といって、拵(こしら)え事を話してもらおうとすれば、奥さんからその理由を詰問(きつもん)されるに極(きま)っています。もし奥さんにすべての事情を打ち明けて頼むとすれば、私は好んで自分の弱点を自分の愛人とその母親の前に曝(さら)け出さなければなりません。真面目(まじめ)な私には、それが私の未来の信用に関するとしか思われなかったのです。結婚する前から恋人の信用を失うのは、たとい一|分(ぶ)一|厘(りん)でも、私には堪え切れない不幸のように見えました。
要するに私は正直な路(みち)を歩くつもりで、つい足を滑らした馬鹿ものでした。もしくは狡猾(こうかつ)な男でした。そうしてそこに気のついているものは、今のところただ天と私の心だけだったのです。しかし立ち直って、もう一歩前へ踏み出そうとするには、今滑った事をぜひとも周囲の人に知られなければならない窮境(きゅうきょう)に陥(おちい)ったのです。私はあくまで滑った事を隠したがりました。同時に、どうしても前へ出ずにはいられなかったのです。私はこの間に挟(はさ)まってまた立(た)ち竦(すく)みました。
五、六日|経(た)った後(のち)、奥さんは突然私に向って、Kにあの事を話したかと聞くのです。私はまだ話さないと答えました。するとなぜ話さないのかと、奥さんが私を詰(なじ)るのです。私はこの問いの前に固くなりました。その時奥さんが私を驚かした言葉を、私は今でも忘れずに覚えています。
「道理で妾(わたし)が話したら変な顔をしていましたよ。あなたもよくないじゃありませんか。平生(へいぜい)あんなに親しくしている間柄だのに、黙って知らん顔をしているのは」
 私はKがその時何かいいはしなかったかと奥さんに聞きました。奥さんは別段何にもいわないと答えました。しかし私は進んでもっと細(こま)かい事を尋ねずにはいられませんでした。奥さんは固(もと)より何も隠す訳がありません。大した話もないがといいながら、一々Kの様子を語って聞かせてくれました。
奥さんのいうところを綜合(そうごう)して考えてみると、Kはこの最後の打撃を、最も落ち付いた驚きをもって迎えたらしいのです。Kはお嬢さんと私との間に結ばれた新しい関係について、最初はそうですかとただ一口(ひとくち)いっただけだったそうです。しかし奥さんが、「あなたも喜んで下さい」と述べた時、彼ははじめて奥さんの顔を見て微笑を洩(も)らしながら、「おめでとうございます」といったまま席を立ったそうです。そうして茶の間の障子(しょうじ)を開ける前に、また奥さんを振り返って、「結婚はいつですか」と聞いたそうです。それから「何かお祝いを上げたいが、私は金がないから上げる事ができません」といったそうです。奥さんの前に坐(すわ)っていた私は、その話を聞いて胸が塞(ふさが)るような苦しさを覚えました。
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:19:56 | 显示全部楼层
「勘定して見ると奥さんがKに話をしてからもう二日余りになります。その間Kは私に対して少しも以前と異なった様子を見せなかったので、私は全くそれに気が付かずにいたのです。彼の超然とした態度はたとい外観だけにもせよ、敬服に値(あたい)すべきだと私は考えました。彼と私を頭の中で並べてみると、彼の方が遥(はる)かに立派に見えました。「おれは策略で勝っても人間としては負けたのだ」という感じが私の胸に渦巻いて起りました。私はその時さぞKが軽蔑(けいべつ)している事だろうと思って、一人で顔を赧(あか)らめました。しかし今更Kの前に出て、恥を掻(か)かせられるのは、私の自尊心にとって大いな苦痛でした。
私が進もうか止(よ)そうかと考えて、ともかくも翌日(あくるひ)まで待とうと決心したのは土曜の晩でした。ところがその晩に、Kは自殺して死んでしまったのです。私は今でもその光景を思い出すと慄然(ぞっ)とします。いつも東枕(ひがしまくら)で寝る私が、その晩に限って、偶然西枕に床(とこ)を敷いたのも、何かの因縁(いんねん)かも知れません。私は枕元から吹き込む寒い風でふと眼を覚ましたのです。見ると、いつも立て切ってあるKと私の室(へや)との仕切(しきり)の襖(ふすま)が、この間の晩と同じくらい開(あ)いています。けれどもこの間のように、Kの黒い姿はそこには立っていません。私は暗示を受けた人のように、床の上に肱(ひじ)を突いて起き上がりながら、屹(きっ)とKの室を覗(のぞ)きました。洋燈(ランプ)が暗く点(とも)っているのです。それで床も敷いてあるのです。しかし掛蒲団(かけぶとん)は跳返(はねかえ)されたように裾(すそ)の方に重なり合っているのです。そうしてK自身は向うむきに突(つ)ッ伏(ぷ)しているのです。
私はおいといって声を掛けました。しかし何の答えもありません。おいどうかしたのかと私はまたKを呼びました。それでもKの身体(からだ)は些(ちっ)とも動きません。私はすぐ起き上って、敷居際(しきいぎわ)まで行きました。そこから彼の室の様子を、暗い洋燈(ランプ)の光で見廻(みまわ)してみました。
その時私の受けた第一の感じは、Kから突然恋の自白を聞かされた時のそれとほぼ同じでした。私の眼は彼の室の中を一目(ひとめ)見るや否(いな)や、あたかも硝子(ガラス)で作った義眼のように、動く能力を失いました。私は棒立(ぼうだ)ちに立(た)ち竦(すく)みました。それが疾風(しっぷう)のごとく私を通過したあとで、私はまたああ失策(しま)ったと思いました。もう取り返しが付かないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯を物凄(ものすご)く照らしました。そうして私はがたがた顫(ふる)え出したのです。
それでも私はついに私を忘れる事ができませんでした。私はすぐ机の上に置いてある手紙に眼を着けました。それは予期通り私の名宛(なあて)になっていました。私は夢中で封を切りました。しかし中には私の予期したような事は何にも書いてありませんでした。私は私に取ってどんなに辛(つら)い文句がその中に書き列(つら)ねてあるだろうと予期したのです。そうして、もしそれが奥さんやお嬢さんの眼に触れたら、どんなに軽蔑されるかも知れないという恐怖があったのです。私はちょっと眼を通しただけで、まず助かったと思いました。(固(もと)より世間体(せけんてい)の上だけで助かったのですが、その世間体がこの場合、私にとっては非常な重大事件に見えたのです。)
手紙の内容は簡単でした。そうしてむしろ抽象的でした。自分は薄志弱行(はくしじゃっこう)で到底|行先(ゆくさき)の望みがないから、自殺するというだけなのです。それから今まで私に世話になった礼が、ごくあっさりとした文句でその後(あと)に付け加えてありました。世話ついでに死後の片付方(かたづけかた)も頼みたいという言葉もありました。奥さんに迷惑を掛けて済まんから宜(よろ)しく詫(わび)をしてくれという句もありました。国元へは私から知らせてもらいたいという依頼もありました。必要な事はみんな一口(ひとくち)ずつ書いてある中にお嬢さんの名前だけはどこにも見えません。私はしまいまで読んで、すぐKがわざと回避したのだという事に気が付きました。しかし私のもっとも痛切に感じたのは、最後に墨(すみ)の余りで書き添えたらしく見える、もっと早く死ぬべきだのになぜ今まで生きていたのだろうという意味の文句でした。
私は顫(ふる)える手で、手紙を巻き収めて、再び封の中へ入れました。私はわざとそれを皆(みん)なの眼に着くように、元の通り机の上に置きました。そうして振り返って、襖(ふすま)に迸(ほとばし)っている血潮(ちしお)を始めて見たのです。
(その後、大学を卒業した「わたくし」は、お嬢さんと結婚する。けれども、この幸福には黒い影がつきまとっていた。kを忘れることのできない「わたくし」の心は、常に不安であった。この不安は書物によっても酒によっても消し去ることのできないものであった。「わたくし」は厭世的になり、人間の罪というものを深く感じ、死んだ気で生きていこうと決心するようになる。こうした苦しい内面生活の長い年月を重ねるうち、たまたま明治天皇の崩御(ほうぎょ)と、乃木(のぎ)大将(たいしょう)の殉死(じゅんし)に心動かされて、「わたくし」も、ひそかに、自分の論理的な罪のつぐないのために死のうと決意する。)
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:21:06 | 显示全部楼层
课文单词总结
夏目漱石---心
1、腸(ちょう)チフス:伤寒
2、軍人の未亡人(みぼうじん):军人的遗孀,寡妇,未亡人
3、和む(なごむ):稳静,温柔,平静下来
4、上京(じょうきょう):晋(进)京,到东京去
5、あらまし:梗概,大概,概略
6、下宿(げしゅく):寄宿在别人家中的房间里,租房间住,住公寓;供膳宿的公寓
7、もつれ:縺れ  纠结,缠结;纠纷,纠葛
8、はしなくも:意料之外,没有料到
9、誤魔化す(ごまかす):欺骗,隐瞒
10、途絶える(とだえる):断绝,中断
11、窮状(きゅうじょう):穷困状态,窘态,窘境
12、終い(しまい):末尾,临到最后
13、立ち入る(たちいる):进入,介入,追根问底
14、打たれる(うたれる):打つ的被动形,指体会到强烈的感动
15、もぐもぐ:嘴边咀嚼着,不张嘴说话
16、無口(むくち):不爱说话,沉默寡言
17、かんづく:感觉到,觉察出。
18、先をこされる:被人抢先。
19、ぽつりぽつり:断断续续,吞吞吐吐,慢吞吞。
20、口を切る:最初发言,开始说
21、一通り(ひととおり):整套,全部
22、席を占める:占上座,坐上
23、下女(げじょ):女佣,女仆
24、給仕(きゅうし):侍候(吃饭)
25、口を利く:说话,交谈
26、何時にない:和平日不同,一举反常
27、手落(てぬか)り:疏忽,遗漏,漏洞
28、思案(しあん):考虑,思量
29、切り出す:开口说话
30、ぐらぐら:摇晃,发晕,(心情)摇摆不定
31、始終(ししゅう):始终,至始至终,经常,总是,开头和结尾
32、調子が狂う:失常,有毛病
33、言いそびれる:未得说出
34、それでいて:=それなのに:尽管那样
35、働きかける:推动,发动,对,,,做工作
36、縁側(えんがわ):后厦,套廊,走廊
37、鉄瓶(てつびん):铁壶
38、湯呑(ゆのみ):茶碗,茶杯
39、見出す(みいだす):找出,发现,找到
40、無論(むろん):不用说,当然
41、うろつく:彷徨,徘徊,闲荡,无目的地打转转
42、咀嚼(そしゃく):咀嚼,体会,理解
43、募る(つのる):越来越厉害,招募,征求
44、気味悪い(きみわるい):令人不快,作呕,可怕,毛骨悚然
45、祟る(たたる):降灾,作祟,产生恶果,遭殃
46、人気(ひとけ):人的气息
47、新着(しんちゃく):新到(的东西),新进口(的东西)
48、引っくり返す(ひっくりかえす):翻过来;弄到;推翻
49、借り替える(かりかえる):(将前面借的杂志还掉再借新的杂志看)
52、落ち付き払う(おちつきはらう):非常沉着,十分冷静,冷静从容,心平气和
51、 一物(いちもつ):一件东西;坏主意,阴谋
52、悄然(しょうぜん):悄然,失望,沮丧,没精打采。
53、行き詰まる(いきづまる==ゆきづまる):停顿,停滞不前;走不通,走投无路
54、聞きただす:问清,打听明白,问清
55、すかす:留开缝隙;透过……看;树木稀疏,间伐
56、慈雨(じう):甘雨,甘霖
57、他流試合(たりゅうしあい):和别派比武
58、ふらふら:摇晃;犹疑不定;糊里糊涂,信步而行,溜达
59、付け込む(つけこむ):抓住机会,乘机;乘人之危。
60、自活(じかつ):自己谋生,独立生活
61、生家(せいか):出生的家;娘家
62、摂欲(せつよく):节欲
63、たとい:==たとえ纵使,纵然,即使,哪怕
64、妨害(さまたげ):妨碍;阻扰;障碍
65、余計(よけい):多余,无用;富余;更加,更多,格外,分外
66、要するに:总而言之,总之;总归。
67、居直(いなお)り強盗:(小偷潜入人家,因被发现后)一变而为明火强盗
68、ぴたりと:突然停止;紧紧地,紧贴;恰合,正对,合适。
69、眼遣(めづか)い:眼神
70、ぎょっと:吓得心里扑通一跳
71、徐々(そろそろ):慢慢地,徐徐地;就要,快要;渐渐,逐渐
72、待ち伏せ:伏击,埋伏
73、窘(たしな)める:责备,告戒,教训
74、騙まし討ち(だましうち):出其不意的攻击;暗算;陷害
75、敬意を払う:敬重
76、真向(まむき):对着正面,正面
77、咽喉笛(のどぶえ):气嗓,声门
78、頗(すこぶ)る:非常,颇,很
79、強情(ごうじょう):倔强,顽固,固执;强,犟
80、自然と:自然而然,不由得;天然,自然状态
81、非難(ひなん):非难,责备,责难,谴责
82、卒然(そつぜん):突然,猝然
83、ことに:尤其,分外
84、聳(そび)える:耸立,屹立
85、霜(しも):霜
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:22:27 | 显示全部楼层
86、噛(かじ)り付く:咬住,用力咬;抱住不放,粘住,固守不离
87、梢(こずえ):树梢,梢头
88、急ぎ足(いそぎあし):急步,快步
89、どしどし:依次;迅速;连续不断;不客气,尽管
90、切り上げる(きりあげる):结束,截止,告一段落;(货币)升值;零数进位
91、掻(か)き込む:匆忙吃
92、呑(の)み込む:吞下,咽下
93、さらりと:滑溜;轻快,干脆
94、尊(たっと)い:珍贵,贵重,宝贵
95、生温(なまぬる):不够严格,马马虎虎,不够彻底;微温,有点热气
96、熾烈(しれつ):激烈,白热化
97、世間話(せけんばなし):闲话,聊天儿
98、火鉢(ひばち):火盆
99、翳す(かざす):罩在(火上),伸在。。。。。。上;
100、仕向ける:唆使,故意安排
101、宵(よい):傍晚,黄昏,天刚黑
102、ぼうっと:发呆,出神
103、ほどなく:不久,不大工夫
104、影法師(かげぼうし):(照在地上、窗户上的)人影,(人的)影子
105、ことによると:可能,也许,说不定
107、立て切る(たてきる):关紧,紧闭
108、ぴたりと:突然停止;紧紧地,紧贴
109、時間割(じかんわり):时间表,课程表
110、念を押す:叮问;叮嘱
111、片眼(めっかち):一只眼,独眼龙,阴阳眼
112、一図(いちず):专心,一心一意;一味地,只顾,死心眼
113、心得る(こころえる):理解,懂得,明白
114、渋る(しぶる):不流畅;不痛快,不爽利。
115、うろつく:彷徨,徘徊
116、好(い)い加減:敷衍,搪塞,支吾;适当,恰当
117、思いも寄らない:意想不到,出乎意外
118、快(こころよ)からず:こころよがる?否定こころがらず? 不快
119、頓着(とんじゃく):放在心上,介意
120、判然(はきはき):干脆;爽快,麻利
121、よござんす:==よろしゅうございます
122、断る(ことわる);预先通知;拒绝
123、沢山(たくさん):很多;足够,够了
124、不承知(ふしょうち):不答应,不赞成,不同意
125、這う(はう):爬;趴(下)
126、表(おもて):正门,大门,屋外,户外
127、稽古(けいこ):练习,练功;学习
128、ずんずん:不停滞地,飞快地
129、ことに:特别,格外,
130、(…とも)限らない:也不一定,也难保
131、ただでさえ:本来就,平时就
132、ありのまま:事实上,实事求是
133、面目(めんぼく):面子,体面,威信
134、拵え事(こしらえごと):捏造的事,虚构的事
135、詰問(きつもん):追问,诘问。质问,盘问
136、気性(きしょう):脾气,性情
137、素っぱ抜く;揭发,暴露
138、詰(なじ)る:责备,责问
139、道理で:怪不得,无怪乎,当然
140、別段(べつだん):并没有,另外
141、席を立つ:离席,离开座位
142、勘定(かんじょう):计算,数
143、さぞ:想必,谅必
144、顔を赧らめる(あからめる):脸红
145、恥を掻(か)く:出丑,丢脸
146、今更(いまさら):现在才,现在重新,是到如今,
147、ともかく:回头再说,暂且不谈,姑且不论
148、翌日(あくるひ):第二天
149、東枕(ひがしまくら):头朝东而寝
150、立て切る(たてきる):紧闭,关闭,间隔
151、屹(きっ)と:严峻,严厉,严重,断然,整洁
152、突っ伏す(つっぷす):突然伏下,脸朝下躺下
153、掛蒲団(かけぶとん):被子,被褥
154、裾(すそ):下摆
155、重なり合う(かさなりあう):互相重叠,互相压上
156、声を掛ける:打招呼,说话。
157、敷居際(しきいぎわ):门槛,门坎
158、見廻す(みまわす):环视,张望
159、一目(ひとめ)見る:看一眼,看一下
160、あたかも:恰似,犹如,正好,正是
161、義眼(ぎがん):假眼
162、硝子(ガラス):玻璃
163、竦む(すくむ):竦缩,竦惧
164、棒立ち(ぼうだち):呆立不动
165、がたがた:哆哆嗦嗦地(颤抖)
166、取り返し:收回,挽回,弥补
167、横たわる:迫在眼前,横在前面
168、書き列ねる(かきつらねる):列举,开列
169、世間体(せけんてい):面子,体面
170、薄志弱行(はくしじゃっこう):懦弱无能,软弱。
171、あっさり:(口味)清淡,坦率,简单,轻松
172、国元(くにとも):老家,家乡
173、襖(ふすま):隔扇
174、迸る(ほとばしる):喷出,溅出
175、血潮(ちしお):涌出的血。鲜血。
176、付き纏う(つきまとう):纠缠,缠住
177、たまたま:偶然,无意,碰巧
178、償い(つぐない):补偿;赎罪
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 楼主| 发表于 2007-12-28 16:26:50 | 显示全部楼层
有什么错误的,请大家纠正。
这破课文看了我两个星期,郁闷死了
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发表于 2007-12-28 16:40:10 | 显示全部楼层
lz,辛苦了
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发表于 2008-1-1 17:04:09 | 显示全部楼层
那么长的文章楼主全都打出来,真的很不容易拉,不支持就太不道德了,楼主辛苦了,细心品味品味
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发表于 2008-1-2 14:35:07 | 显示全部楼层
楼主辛苦了!嗯,我也要细细的看完文章。
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发表于 2008-1-4 16:03:39 | 显示全部楼层
楼主真厉害,辛苦!辛苦!
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