日本語表現文型(001~010)

jinjin

001 ＊～間に／＊～間は

2 A2 R9 Y1 O: t& |名詞　：　　　　　の 　　　　　　　　　　＋ 間(は／が)
8 M% m* g1 f! F$ M4 V動詞　：普通形 （一般動詞は「ている」形） 　　 間に(は)
形容詞：＜イ形：ーい・ーくない＞　　　　　　 間の＋名詞
$ ~3 y# w- V( G　　　　＜ナ形：ーな・ーでない＞
% \" c  I1 D, \  s, x/ @

♪　会話　♪

李　：先生、長い間ご無沙汰し、誠に申し訳ありませんでした。これはつまらないものですが、・・・。
恩師：ありがとう。せっかくだから遠慮なく。それにしても、しばらく見ない間に、ずいぶんたくましくなったね。
李　：そうですか？日本の企業に勤めていると、何かと鍛えられますし、それに子供も生まれましたから。
" B$ V& w" m1 i

♯　解説　♭

　「～間」は期間を表します。動作や状態の継続中を表すので、状態動詞（ある・いる・できる・わかる・要る）を除けば、動詞と接続するときは「ている」形、或いは「ない」形になります。
7 K+ p8 y& S) D) w( Q3 z　問題は「～間」と「～間に」の違いですが、図のように「～間（は／が）」はその期間ずっと継続する動作を、「～間に」はその期間内に完了した動作を表します。作文上の注意点としては、従属節の主語は常に「が」で表しますから、異主語文の中では「Ａが～ている間に、Ｂは～する」の形を取ります。→例題1)2)
　　

3 K! D0 y) x* W+ P$ Q6 H% M

§　例文　§

１．私は夏休みの間、都会の喧噪を離れ、ずっとふるさとの実家で過ごした。
２．夏休みの間に、この原稿を書き上げたいと思っている。
# r  ~8 H' m/ s/ R/ I; Z& `0 S３．「若い間の苦労は買ってでもせよ」とよく言われる。
8 f6 p- w: ^& ?# l( b４．私がしばらく留守にしている間に、泥棒が入った。
( a& C0 k9 A8 i& K５．夫婦どちらも元気な間はなんとかなるが、どちらか一方が病気で倒れたりしたら、わが家はお手上げになる。
& ]+ v' @9 M* F/ O

★　例題　★

1）　鎮痛剤が（効く／効いている）間（に／は）まだよかったが、薬が切れる（時／と）、とたんに虫歯が疼き出した。
2）　私が二年ほど日本（　）留学（する→　　　　　）間（　）、上海の町並みはすっかり変わってしまった。


+ ~6 T5 O+ v7 K) r! l

002 ＊～あげく（に）／～果て（に）

名詞：の　　＋　 あげく(に)　　　　　～　　した
動詞：た形 　　　あげくの　＋　名詞
& ~  v) i. y* u& R& O　　　　　　　　 果てに
: _% L! b8 I+ t" u3 D　　　　　　　　 果ての　　＋　名詞
- o. ?% g) V/ ^9 c) G9 i
9 b) \* B9 \" j" \6 ~

♪　会話　♪

李　：彼は気の毒だったなあ。さんざん通ったあげくに、先方から電話一本で契約を断られてね。まあ、僕の方もさんざんな目にあったよ。今日は本当についてない。
良子：一体全体、どうしたの？
3 V) B. l( t7 B9 K" L/ T/ p李　：二時間も並んだあげく、結局、コンサートの切符が手に入らなかったんだ。

1 n  u3 u% r0 B' N

♯　解説　♭

　これらの文型は「～した結果～した」を表しますが、後件では常によくない結果の発生を表すところに特徴があります。「～果てに」も同様の意味を表しますが、口語で使われることは多くありません。なお、「あげくの果て」は「あげく」の強調した表現となります。類義文型に「～末に」（→文型116）がありますが、この文型は後件でいい結果も悪い結果も表すことができます。注意すべき点は、これら結果を表す文型は常に文末が完了形「～した」となることです。→例題1)
　悩み抜いた
　　　結果　　　　 ＜客観的表現＞
　　　あげく（に）　＜残念な気持ち＞
　　　末（に）　　　＜色々あったが＞
　帰国することに決めた。

§　例文　§

１．口論のあげく、殴り合いのけんかになった。
２．いろいろ考えたあげく、彼と別れることにした。
３．彼はサラ金からさんざん借金をしたあげく、ついに首が回らなくなって夜逃げをした。
2 P1 a) P7 w$ N& p+ Y$ r４．父は長い間、病に苦しみ抜いた果てに、亡くなった。
0 v) N% p: j9 r! G" y５．彼は会社のために身を粉にして働いて、あげくの果てにリストラされてしまった。
+ |7 u& @# g5 o+ J: m

★　例題　★

1）　苦労した（あげくに／末に）、（ついに／結局）念願のマイホームを手に（入れる／入れた）。
& Q$ Q  h, t* W* B5 T2）　返答（　）（窮する→　　　　　　）あげく、つい嘘をつい（てしまう→　　　　）。

# r: {5 a# ?/ e+ ~+ e+ ~

(^^)前課の解答(^^)

1)　効いている（継続状態）／は／と（と＆時→文型203）
2)　に／している／に


; X- r; X7 X. Z' e
" W- E( b3 _$ A9 s; M4 R

003 ～上げる／～上がる

# X" q4 @3 V0 x- l4 ]  ^　　 他動詞：［ます］形　＋　上げる
　　 自動詞：［ます］形　＋　上がる

* T; X+ I  Y. I/ A- X+ N$ H

♪　会話　♪

佐藤：課長、遅くなりましたが、上海に出張の報告書ができ上がりました。御覧いただけますか。
課長：おう、書き上がったか。しかし、長いなあ。要約を一ページつけてから部長へ上げよう。
0 @+ J7 [  D3 g8 U) P5 E" |李　：君も今度のことでは大いに株を上げたな。こんなに難しい交渉をまとめたとは、ほんと、たいしたものだよ。
7 m1 H& ?2 s& \* @7 E
. `- G/ `  H8 B0 Y

♯　解説　♭

　付属動詞「～上げる」は、「～を＜他動詞＞＋上げる」「～が＜自動詞＞＋上がる」という形になります。意味上は上方への移動、程度の強調、完了・完成の三つに分かれます。これは上への移動から上の極へ到達するにつれて、「完全に～」の意味の程度強調へ、更に完成・完了へと意味が拡大したものです。
　　＜上方へ移動＞
　～が飛び上がる・～が立ち上がる・～を見上げる・～を持ち上げる…
' H4 O, y2 f1 D5 N　　＜程度の強調＞
　～が晴れ上がる・～が震え上がる・～を鍛え上げる・～を磨き上げる…
) y1 T- a  t+ U1 Y% }+ `! m: P　　＜完了・完成＞　　
! \! b* Q; f" G. V5 |　～ができあがる・～～が刷り上がる・～を書き上げる・～を育て上げる…
& ?0 e; P) s: g7 ^" A' \7 t# x0 ~, m, G
6 n1 N- U% N: `8 i

§　例文　§

１．合格の知らせを聞いた娘は、飛び上がって喜んだ。
２．見上げると、晴れ上がった青空を鳥たちが飛び交っていた。
３．武道で鍛え上げた男の体は、まるで鋼のようだった。
) K. ^1 n) i" Y$ _2 L４．何カ月もかかって作り上げた作品を前にして、わたしは喜びがこみ上げてきた。
５．「おい、例のもの、でき上がったかい？」「細工は流々、仕上げをごろうじろ」

& ?4 ~) [& G: v6 i' k

★　例題　★

1)　変わり果てた友の姿を見て、（思わず／ふと）涙（が／を）こみ上げ（てきた／ていった）。
2)　ご飯が（炊く→　　　　）上がったよ。みんな、仕事を（切る→　　　　）上げて食事（　）しないか。
' c% [& }$ Z6 R3 m3 l2 {* ]2 y/ Y8 }
7 U. F9 o) C, |8 C0 ]: p

(^^)前課の解答(^^)

1)　末に（→文型116）／ついに（期待したことの実現）／入れた
2)　に／窮した／てしまった（不本意の「～てしまった」）


; k, g4 `& |- N- L

4 }9 ?0 X" l( e/ {. W
7 _5 j+ t: V) g" ~8 B

004 ～あっての

) @2 t- [. N7 x+ M' w* U9 k名詞：　×　　＋　(が)あっての　＋　名詞

/ @" d0 X. _" i0 _. M

♪　会話　♪

部長：ありがとう。今回の受注は君たちのおかげだ。なんと言っても、仕事あっての会社だからな。
山田：いいえ、部長の御指導のたまものです。
部長：いやいや、そんなことはない。みんなの協力あっての成功だ。「チームワークこそ成功の鍵だ」と改めて教えられたよ。ありがとう、みんな。

& n9 o( p( H2 w7 [/ q

♯　解説　♭

　「～あってのＮ」は「～があって、はじめて可能な Ｎ」という意味を表します。前の条件がなければ、後ろの結果も成立しないという前提条件を表す点で、「～て、はじめて／～て、こそ」（→文型192）、「～ば、こそ」（→文型050）と基本的には同じ意味になります。
5 M+ _8 k& F2 c( B　　みんなの協力　あっての　　　　成功だ。
! ?4 Q! P. \# Q) k5 Z8 K) a　　　　　　　　　があってこその
) j: _8 {) O- I6 }0 Z　　　　　　　　　があればこその
6 K0 q7 o$ u) Q- @% L5 [. X( [

§　例文　§

１．この度の優勝は、みんなの団結あってのものだ。
２．私が仕事に専念できるのも、全て妻の内助があってのことです。
" i: Q/ [, x2 D３．彼女が会社を辞めたのは、きっと何かわけがあってのことだろう。
+ r9 [6 h! M6 l# Y# `: H/ o４．そりゃあ、お金も欲しいけど、「命あっての物種」って言うじゃないか。
５．お客あっての商いだということを忘れてはいけない。
. _% L  }$ _# j; _+ N% R" M" J
# x' T& u: b1 |& S+ ~) i$ T5 P4 ]9 U

★　例題　★

1)　○○先生（あるからの／あっての）私です。（お／ご）恩は（いつも／いつまでも）忘れません。
2)　専務があなたをこのパーティ（　）招待した（　）は、きっと何か考えがあって（　）ことですよ。

( |8 M' o. Y6 k% r% J" q

(^^)前課の解答(^^)

1)　思わず（自然な感情）／が（自Ｖ）／てきた（→文型181）
2)　炊き／切り／に（Ｎ＋にする：「何にする？」「僕はこれにする」）
$ ^; b1 D, B8 M+ h

3 q1 G( x# S: S! G  s8 b& G

005 ＊～あまり（に）

- [$ S* @" G3 m名詞　　　　：　　　の 　 　　＋　　あまり(に)
動詞・形容詞：普通形＜ナ形ーな＞
& r, G' w# b& Y  D

♪　会話　♪

百恵：最近、山田君、ちょっと変よ。何を聞いても上の空だし、仕事にも手がつかない感じだ。
! G7 u$ Q2 {" o李　：僕も心配のあまり尋ねてみたら、彼女に振られたらしいんだ。毎晩どこかで酔いつぶれているらしいよ。
! V2 ]' d& r3 ?2 B百恵：寂しさのあまり、お酒で気を紛らわしてるのね。あまり飲みすぎると、体を壊しちゃうわよねえ。
+ V' O8 L' \) e/ L  o1 N

♯　解説　♭

　この文型は「とても（程度が限度を越えている）～ので」を意味します。「ので」系の原因・理由の表現（→資料､）で、後件では発生した既定事実を表すので、「～つもりだ・～たい・～だろう」などの意志・希望・推量表現は使えません。なお「あまりのＮに」も「あまりに～ので」も同義表現です。 寂しさのあまり、 あまりに寂しいので、
7 N5 M$ @! u: d# {4 U　　　　あまりの寂しさに、
( |1 l1 T( Z- G　　お酒で気を紛らわしているのね。

( n- e8 A5 ~; d* p- U

§　例文　§

１．うれしさのあまり、涙がでた。
２．急ぐあまり、家の鍵をかけるのを忘れてきてしまった。
' k# o" @' |& s/ J# A３．彼は人がいいあまり、嫌な仕事を押しつけられても断りきれない。
４．慎重になり過ぎるあまり、チャンスを逃すこともある。
５．「可愛さ余って（＝可愛さのあまりに）憎さ百倍」という俗語がある。
" ^' K9 g; H' u# z- @8 H
3 F, S' z! J6 k1 x! u3 v. n

★　例題　★

1)　一人の子供がいじめを告発する遺書を（残して／残って）自殺したという（ので／のに）、開き直る学校側の答弁に、私は怒り（あまりに／のあまり）体が震えた。
: c9 K" a8 G- w4 B4 y4 l( W" q2)　彼はまじめ（　）あまり、（考える過ぎる→　　　　）り、（思い詰める→　　　　　）りするんだろう。

* H" Z0 j8 N& }

(^^)前課の解答(^^)

  O5 M4 j% E! o2 J# e2 m3 O1)　あっての／ご／いつまでも（「いつも（×いつまでも）遅刻する」）
2)　に（～を～に招待する）／の（「～のは～ことだ」文型）／の

006 ～あろうことか（あるまいことか）

% [+ i( _+ p& h2 y3 C& E) b6 ^( H  X名詞　＋　は、あろうことか（あるまいことか）
! L$ P, ?- k) O6 l1 b+ @5 ~! |( \あろうことか（あるまいことか） 、　　～
5 I6 i( v3 ^1 w+ E+ z9 D

♪　会話　♪

李　：もしもし、良子？あろうことか、出発間際になって、急にフライトがキャンセルになっちゃってね。
良子：だから言ったでしょ。少しぐらい高くても、いつもの航空会社の方が安全だって。
/ J3 ^/ F$ G* W$ e* }: d" h李　：これから家に帰るよ。食事は済ませてあるから、夕食の支度はしなくてもいいよ。

♯　解説　♭

　この文型は「そんなことがあっていいだろうか（いや、あってはいけない）」という意味の反語表現です。事実は眼前に存在していますが、それを信じられないし、信じたくない気持ちがあり、非難・残念の感情を強く含んでいます。
- T( x3 b; L) u6 \9 N$ w
- U  ~/ [) V' r6 C  x0 r

§　例文　§

１．あの学生は、あろうことか、教師に暴力を振るった。
1 o3 u2 @8 }6 h& _7 y" `２．一部の報道記事には、あろうことか、あるまいことか、事実を捏造したものもある。
  u/ Q, X) b, Z3 c$ q３．あろうことか、よりにもよってこの俺に、よくもそんな見え透いた嘘が言えたものだな。
  _( v9 J7 {, ^4 x４．日本の政治家の中には、あろうことか、先の戦争をアジア解放戦争だったと言う者がいる。
' N/ Z5 v- P5 p8 r( f" s4 N1 E５．あろうことか、教師がテレクラ通いをしていたとは。

4 I' T7 C, N6 F* A2 t9 J: ^

★　例題　★

! H+ y  ^) ]" E# G& d4 ]" g1)　（ある／あろう／あるまい）ことか（ある／あろう／あるまい）ことか、不正入試事件（が／を）発覚した。
0 J% x3 X4 O& f( Q0 p  @) M* D( Q3 b2)　（ある→　　　）ことか、遊ぶ金（ほしい→　　　）に売春をして、「どこが悪いの？」（　）うそぶく少女がいる。　　　　　　
/ W( N  o0 Y8 V/ \　（注：これを「援助交際」と現代語で言う）
* ~- H7 }, M1 l8 @# @3 W
- x4 Q  x& T6 ~8 @& C
" T$ U0 w4 Q' X( Q! X3 ]

(^^)前課の解答(^^)

1)　残して（～を＋他Ｖ）／のに（逆説）／のあまり（「怒り」はＮ）
2 x$ w9 p/ a- ]6 u, y/ Z5 v2)　な（ナ形）／考え過ぎた（「～たり～たりする」文型／思い詰めた

0 y2 S7 @8 y# v) C: ?$ H- W, w) r
; \5 b: n% L# u# b4 G

007 いかに～ても／いかなる～ても

いかに　　　　　～ 動詞・形容詞：て形 ＜ナ形ーで＞　＋　も
いかなる＋名詞 　 名詞　 　 ：　　　　で
（注：「～ても」の他に「～ても」系の逆説は使える。 → 解説）
, C* e5 C" |* k# r4 @: V' Y! Z5 ]

♪　会話　♪

良子：明日は模擬試験だったわね。焦ってるみたいだけど、まさか、今夜、徹夜するつもりじゃないでしょうね。
小孫：「いかに困難でも、またいかなる状況下にあっても、全力を尽くせ」って言うじゃないか。
良子：それは普段から勉強してない人が使う言葉じゃないわ。日本ではそんなのを「付け焼き刃」って言うのよ。
. J* v# [- t" P, U% {( v

♯　解説　♭

　「いかに」「いかなるＮ」は「（前件の）事情・状況・程度がどうであっても関係なく、いつも・必ず（後件が）成立する」という条件表現で、書き言葉で多く使われます。「どんなに／いくら（＝いかに）～ても」「どんな（＝いかなる Ｎ）～ても」（→文型143）はその口語表現で、話し言葉ではこちら方が多く使われるでしょう。
( g6 _" u% T% e9 R9 A　また、「ても」のほかに「～と言えども」（→文型216）、「～であろうと／～であれ」（→文型176）、「～（よ）うが／～（よ）うと」（→文型437）などの「ても」系逆説が使われます。
) @* m' X3 h  b/ N0 B5 Y4 ^
. m9 M, _- W1 n6 }' L% p

§　例文　§

１．いかに難しい問題でも、解けない問題はない。
２．いかなる時でも笑顔を忘れないでいれば、道は開けるよ。
３．いかなる人と言えども、欠点はあるものだ。
４．いかに人からあざ笑われようが、今はただ、信じた道を進むだけだ。
５．彼は勇敢な男だ。いかなる危険が待ちかまえていようとも、たじろいだりはしない。

★　例題　★

1)　（いかに／いかなる）障害にぶつかっ（たら／ても）、試練と（思えば／思って）、乗り越えていけるものだ。
. z( P" c1 g! t5 V, C1 I5 v. H2)　一人一人の力がいかに（小さい→　　　　）ても、力を（合わせる→　）ば、いかなる強敵でも（倒す→　　　）はずだ。

  Y  z0 L0 X+ D- C" F. {- V
- v5 [! C: b3 Z# Q  c6 j

(^^)前課の解答(^^)

1)　あろう／あるまい／が（自Ｖ）
2)　あろう／ほしさ（イ形のＮの形：美しい→美しさ）／と（引用）
; h0 o" H+ J& K1 `4 `
3 X- x" l( w; b) e
1 d% d5 u& n1 R+ @7 N( C
5 J! a: e8 e% P! r" R' D5 e% Q1 c

008 ～如何だ／～如何で／～如何によらず

名詞：　×　＋　　(の)如何だ　　　　　　　①
- y+ D* f9 x! m* T0 A　　　　　　　　　(の)如何で
- c8 _( d6 T( A# w6 B5 _　　　　　　　　　(の)如何によって
+ B7 E' w: n6 W, N2 `# p/ N名詞：　×　＋　　(の)如何にかかわらず　　②
, S. A0 ~0 @" o9 T7 n　　　　　　　　　(の)如何によらず
' N6 S& d) u5 o7 o* b3 w

♪　会話　♪

小孫：模擬試験の結果の如何によらず、志望校を受験したいんですが、間に合うでしょうか。
  m( K" c+ X+ D; t先生：君のこれからの努力如何で決まる思うよ。まだ、２ヵ月以上もあるからね。
- @, v: W" |" |! w7 v+ G& m小孫：ということは、可能性があるということですね。最善を尽くしてみます。

♯　解説　♭

　「如何」は「どうであるか」を意味する漢語で、根拠を示す助詞の「～で／～によって」と結びつくと「～ かどうかによって決まる」という意味を表し、「～に関係なく」を意味する「～にかかわらず」（→文型293）、「～によらず（→文型349）」や「～を問わず」（→文型472）」と結びつくと「 ～がどうかに関係なく～」という意味を表すようになります。
　この「如何」は例文中のもののほかにも慣用句がいくつかありますから、一緒に覚えた方がいいでしょう。
　　如何せん：如何せん、もはや救う手段がない。
: U' P0 G+ y( O- j0 Q　　如何ともしがたい：こうなっては如何ともしがたい。
　　如何にかかっている：成功するかどうかは、努力如何にかっている。
# o) c# P4 J, t& |0 W6 E' b6 J6 K

§　例文　§

１．その会社に就職するかどうかは、給料如何ですねえ。
, R$ J0 W5 @) S２．酒というのは飲み方如何で、毒にもなり薬にもなる。
３．今後の君の態度如何では、懲戒解雇もあり得ることを忘れるな。
' V. S* j/ s( @  H& I$ T４．理由の如何を問わず（⇔如何によらず／如何にかかわらず）、暴力はよくない
５．今更そんなことを言われても、もう、手遅れだ。如何ともしがたいよ。
5 H+ C3 i4 Z. _: ]2 x7 b
9 O+ Y9 N/ f. O. D# b

★　例題　★

1)　勝敗（が／の）如何（によって／にかかわらず）、両チームの健闘は讃えられる（はず／べき）だろう。
2)　業績如何（　）降職も（ある→　　　）得る人事制度が企業に（導入される→　　　　　）始めた。

  p: G& M# N# R  }  N8 j
0 r4 {; s! e( V- i: E

(^^)前課の解答(^^)

! I' f7 l( f# {* c2 m! |: i" f1)　いかなる／ても（逆説・仮定）／思えば
; z( c4 L$ E! m1 ]2)　小さく／合わせれ／倒せる（可能形）

+ ^( }0 D- Q; F1 J, i

009 ＊～以上（は）

/ K! S) V( ]5 |# D名詞　　　　：である　 　　　　 ＋ 　　以上(は)
動詞・形容詞：普通形＜ナ形ーな＞
- v  j4 N% d  R+ Z7 y

♪　会話　♪

李　：日本人は「イエス」と「ノー」がはっきりしなくて困るよ。来る前に想像していた以上だ。
良子：以心伝心、察しの文化と言われる由縁ね。でも、「郷に入れば郷に従え」よ。
李　：なるほど、日本語を勉強する以上は、日本の文化も学ばなくちゃね。
! k' s8 [' B7 K# @

♯　解説　♭

　「～以上（は）」は「～だから、当然・必ず ～」という意味を表す原因・理由表現で、文末には「～なければならない／～べきだ」（→文型382）や「～つもりだ」、「～たい」などの義務や意志・希望、「～はずだ」（→文型367）、「～にちがいない」（→文型305）などの断定判断が多く使われます。この場合は「～からには（→文型056」や）「～上は（→文型015）」と同義表現となります。
8 }* h2 F3 Q3 y5 `　しかし、「～以上」は因果関係がなくても、既定条件の場合に広く使えます。例えば、下の例文は条件（仮定）を表していますが、この場合、「～からには／～上は」は使えません。
, H( p0 U' `* H4 d+ f　＊あなたの同意がない以上（＝なければ）、無断で掲載することはない。

§　例文　§

１．お話はわかりました。この件については、私どもが引き受けた以上、大船に乗ったつもりでいてください。
２．こうなった以上は、もう他に方法はない。
8 ~* e7 W7 z/ ~. y- f6 N３．一旦契約書にサインをした以上、君の責任は避けられない。
４．彼がやらせてほしいと言う以上、見込みがあってのことだろう。やらせてみたらどうか。責任は私が負う。
５．私に刃向かう以上、それなりの覚悟はあるんだろうね。

★　例題　★

1)　父親（の／である）以上、娘がつきあっている相手（を／に）無関心では（いられる／いられない）よ。
+ @# O6 X: p$ a% s* ]/ \5 l$ K2)　闘う以上、（負ける→　　　　　）たくないと思う（　）は人情だ。負ける（　）わかっているなら、最初（　）（　）闘わないことだ。これを「逃げるが勝ち」という。
. {- T/ V9 g; J) q; C" S

4 f8 D8 f& J3 w1 K/ Q% A" G1 S

(^^)前課の解答(^^)

/ u8 d1 a, L8 g  ~6 b3 X0 P  h1)　の／にかかわらず／べき（→文型382）
2)　で／あり（～得る：→文型017）／導入され（Ｖ〔ます〕形＋始める）

! B2 M8 Z9 a8 O2 P0 E4 n2 B7 }

010 ＊～一方だ／＊～ばかりだ

名詞　　：　　の　　　＋　 一方だ
動詞　　：　原形　　　 　 　ばかりだ （＊名詞接続不可）
ナ形容詞：～になる
イ形容詞：～くなる
（注：「まじめ一方」 のような慣用的言い方もある）
1 ~' m( t& }' Q4 F* r, n9 A

♪　会話　♪

李　：産業活動の発展は目覚ましいけど、その反面で、公害は年々ひどくなるばかりだね。
' J/ E" V1 \, E9 n( [( q良子：ほんとうね。海も川も汚れていく一方だし、森林破壊、酸性雨、砂漠化、地球温暖化と問題は山積みだわ。
李　：早く手を打たないと地球に生き物が住めなくなってしまうね。でも環境か開発か、難しい問題だなあ。
2 {4 H  J' u! l* l8 ~1 H3 K

♯　解説　♭

　「～一方だ／～ばかりだ」は変化を表す語につき、変化が一つの方向に進行していること表します。
　ただし、「～一方だ」はいいことにも、良くないことにも広範に使えますが、「～ばかりだ」は「程度が～過ぎる」という語感をもっていて、例文３のようにいい傾向に使うと不自然になります。また、「～ばかりだ」は例文１のように名詞に接続する形がありません。
7 o9 W$ e" G7 r/ o0 I

§　例文　§

１．今年に入り、株価は下落の一方（×ばかり）だ。
$ u9 ]$ z- v* a9 G２．給料は下がる一方（⇔ばかり）、物価は上がる一方（⇔ばかり）、これじゃやっていけないよ。
  o! n" x% `0 r$ d３．彼はまじめ一方（×ばかり）の人で、よく言えば仕事一筋の人ですが、融通の利かないところが難点ですね。
2 P4 D5 A: {* ~: \/ v４．老後のことを考えると、不安は募るばかり（⇔一方）だ。
５．ストレスが原因とみられる心の病気は、ますます深刻化するばかり（⇔一方）だ。
+ X3 ^2 A% @9 H! V/ [

★　例題　★

1)　景気は落ち込む（だけ／ばかり）、雇用不安は増す（だけ／ばかり）で、明るい材料が（見あたる→　　　　　）。
2)　地球人口は年々増える一方（　）、21世紀の前半には百億を（越す→　）そう（　）勢いだ。
& ]$ `/ R" g4 W8 n9 Q1 s

(^^)前課の解答(^^)

1)　である／に／いられない（→文型191）
( _, N) Q: n# u2)　負け／の（→文型354）／と（内容を引用：～とわかる」／から

小猪狗

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