▼本社のデータベースによれば米国の刑務所にいる郷隼人(ごう・はやと)氏の名が朝日歌壇に初めて出たのは12年前になる。〈囚人のひとり飛び降り自殺せし夜に「Free as a Bird」ビートルズは唱(うた)う〉の一首が載った。「Free……」は「鳥のように自由に」という意味だ
据本报社的资料数据来看,身在美国监狱的乡隼人以其名字首次刊登(歌词)在朝日诗坛上已经是12年前的事情了。曾经有刊登过这么一首诗: “在一个囚犯跳楼自杀的夜里,唱着披头士的歌《Free as a bird》。”“Free”是指“如鸟一般自由(飞翔)”的意思。
▼以来、氏は獄中で歌を詠み続けてきた。悔恨や望郷とともに、異郷の房内の孤独が、その作品ににじむ。魂の叫びとでも言うべき歌の数々を、歌壇の読者はご存じだろう
此后,乡隼人持续不断地在狱中咏唱着诗歌。在表达悔恨和思乡之情的同时,充斥在异乡牢房中的孤独感,完全渗透入其作品之中。诗坛的读者们一定还记得他那许多应该称作为呼唤心灵的诗吧。
▼置かれた立場は違うのだが、やはり異国の独房で、三浦和義氏の魂は何を叫んだのか、いまは知るすべもない。「闘い続ける」と周りに語りながら、長い拘束で追いつめられていたのか。意外で、後味の悪すぎる結末である
虽然所处的立场有所不同,但也是在异乡的单间中,三浦和义先生的内心呼喊了些什么,现在我们已经无从知晓了。虽说他对周围的人说: “会继续战斗”,然而是否已经被长期的拘留逼的走投无路了呢?这是真是一个令人感到异常难过的意外结局。
▼「ロス疑惑」のうち、知人に妻を殴打させた殺人未遂事件では有罪になった。あれやこれやで5千日以上、拘置所や刑務所にいたという。過去の経験もあってか、映像では、2月の逮捕以降も落ち着いて見えた
在“洛杉矶疑案”中,(三浦和义)因指使熟人殴打其妻子的杀人未遂事件而被判有罪。据说,因为种种理由,他在拘留所和监狱所待的日子总共加起来已经超过了5000天以上。不知是否是因为经验丰富,在电视报道画面中,可以看出他在2月份再次被逮后冷静异常。
▼そんな印象に、ロス市警は油断したのだろうか。Tシャツで首をつったというが、監視がしっかりしていれば防げたはずだ。精神状態の把握はどうだったのか。米側の精査はむろんだが、日本政府も経緯の解明をうやむやに終わらせてはなるまい
也许正因为他的沉着冷静给人留下了深刻的印象,洛杉矶市的警察大概是疏忽大意了吧。据说他是用T恤上吊的,如果监视工作严密无疏漏的话,本应该可以避免的。(警察)对他的精神状态是如何把握的呢?美国方面的细查当然不用说,日本政府也绝不能让此事就这样草草地了解了。
▼「自殺は殺人の最悪の形」という箴言(しんげん)がある。なぜなら「後悔の念を起こす機会を少しも残さないから」だという。自らを消した後悔とは無縁に、主役は法廷を待たずに退場していった。そして、悔やみきれない失態への責任が、ロス市警に重く残された。
有一句箴言是这样说的:“自杀是最为恶劣的一种杀人方式。”其理由在于 “一点都不留后悔的余地”。与自我消失后的后悔无缘,主角不等开庭就自行退场了。另外,这懊悔万分的失职责任沉重地留给了洛杉矶警方。 |