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塞翁が馬さいおうがうま
人生万事呙渭驻嫌铚yできない
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国境の塞(とりで)の近くに住んでいる、占いの得意な翁(おきな=お年寄りのこと)がいた。
その翁の馬が逃げ出して、北の地へ逃げてしまった。
周りの人々が「残念ですね」と、なぐさめにいくと、
翁は「いや、このことが、福になるかもしれない」と言った。
それから数ヶ月後。なんと、その翁が言ったとおりに
逃げた馬が、すばらしい名馬を連れて帰ってきた。
周りの人々が「良かったね」と、お祝いにいくと、
翁は「いや、このことが、禍(わざわ)いになるかもしれない」と言った。
その翁の家には名馬が増え、息子は侎Rが大好きになっていった。
そして、なんと、翁が言ったとおりに
息子が落馬して、股(もも)を骨折する重傷を負った。
周りの人々が「かわいそうなことになりましたね」と、お見舞いにいくと、
翁は「いや、このことが、福となるかもしれない」と言った。
それから1年後、戦争が起こった。
かなり悲惨な争いとなり、塞の近くの若者の10人のうち9人までが死んでしまった。
ところが、息子は足が悪かったため、兵役に出ることはなく無事だった。
やはり、その翁が言ったとおりになったのだった。
福が禍いとなり、禍いが福となることはよくあります。
呙蔚湼¥稀⑷碎gの知ることができるような浅いものではないようです。
ということは、禍いは、かならずしも悲しむべきものではないし
福も、心から喜ぶものではないのかもしれません。
その後の生き方で、過去の評価は変わるものです。
人生、何がどうなるか、全くわからない。
それだから、人は一生懸命生きていけるのでしょう。
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暗中模索あんちゅうもさく
手探りでいろいろやってみること
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唐の許敬宗(きょけいそう)という人物がいた。
彼は、宰相(さいしょう=総理)までつとめた有名な人物であった。
ただ、政治の面では皇帝にへつらうことが多く
歴史書の編纂に関して自分の都合で史実をねじ曲げたり
その軽薄な行動や傲慢な性格が、人々の反感をかっていた。
さらに、物忘れのひどさは有名で
人と会っても覚えていないことが多かった。
そんな彼に対して、ある人が言った。
「あなたはもの覚えが悪すぎる。
ぜひ一度、何晏氏、劉楨氏などの優れた文人たちに
会ってみてごらんなさい。
たとえ暗闇の中で彼らを模索(もさく=探す)しても
正しく見極めることができるくらい印象的な人たちだ。
決して忘れることなどできないだろう。
あなたはいろいろと活躍して有名だが
そんな素晴らしい人たちとの出逢いもないようだ。
あなたは、実はまだまだ何もよくわかっていないのだ。」
と、忠告した。
人間は、ひとりでは本当に弱い生き物。
自由を誇示し、力に任せて強がっている人も
弱いからこそそういう生き方をしなければならない。
弱いことはいけないことではない。
弱いからこそ人に優しくありたいと願い、
弱いからこそ勇気を持って困難を仱暝饯à毪长趣扦搿
弱さを認めない限り、本当の自分と向き合うことなどできない。
真の強さとは、信じること。愛すること。
本当に強い人は、優しさに満ちあふれている。
きっと、己をよく知り、余裕があり、自信があるからです。
みなさんの周りの人たちも、きっとそうですよ。
完 璧かんぺき
完全でかけたところがないこと
(原義は、借りたものを無事に返すという意味だった。)と
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強大国である秦の昭王は、趙の国の恵文王が持っていた「和氏の璧(かしのへき)」
という宝の玉が欲しくてたまらない。
趙の国に使者を送り、15の都市との交換を申し出た。
恵文王は、「秦の国は、いずれ我が国を滅ぼそうとしている強国だ」と
わかっているので、昭王の申し出は信用することができない。
素直に差し出せば、交換の件をうやむやにされるかもしれない。
かといって、断れば、それを口実に攻めてくるかもしれない。
困っていると、相如という人物が申し出てきた。
「私を使者に立ててください。
交換条件が成立すれば、璧をおいてきましょう。
交渉がうまくいかないときは、無傷のまま璧を持ち帰りましょう。」と。
そして、相如は秦の都で昭王と対面した。
璧を手渡すと昭王は大いに喜んだが、案の定、交換条件は知らん顔である。
相如は「実は、その玉には小さなキズがありまして??」と申し出て
その璧を手にするやいなや、後ろの柱まで一気に下がった。
「都市との交換のつもりがないようなので、この璧は私が持ち帰ります。
それをお許しなさらないのなら、私の頭もろとも柱に打ちつけて砕いてしまいましょう。」
と叫んだ。
昭王は、相如の気迫に押されて、璧とともにそのまま趙の国に帰国させた。
そうして、璧は完全なまま恵文王の手元に戻った。
■参考 和氏の璧
責任をとるということは、口では簡単に言えても、とてもむずかしいことです。
起こってしまったことは、取り返しがつかないことがあるからです。
大切なものを守るためには、知恵と勇気が必要です。
大きな難題でも、知恵と勇気を生かせば仱暝饯à椁欷毪猡筏欷胜ぁ
誰も傷つけずに物事を解決することこそ
人間の英知ではないでしょうか。
「これで完壁だ。」と安心しているあなた!
完璧の「璧」の字が「壁(かべ)」という誤字になっています。
それでは、完璧とはいえません(笑)。
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