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今日は四川大学の~先生がいらっしゃいました。これから、話し上手になることについて先生に教えていただきたいと思いますが、先生、よろしいですか。
ええ、何でもいいですよ。どうぞ。
先生は子供の頃から話し上手ですか。
いいえ。人前でしゃべるのは本当に苦手でした。
本当ですか。見えませんね。
そうですよ。小学校の頃、先生に質問を答えさせたのですが、声が出ないんですね。すごく小さな声しか出せなくて、教室の後ろの方から「おい、聞こえないぞ」と叱られたこともありました。
そうですか。するとどうしてこんなに話し上手になれたんですか。
高校生の時スピーチコンテストを参加したんです。それがとてもうまくできて、先生にも 級友 ( きゅうゆう ) にも褒められました。それで、「できるじゃない、私」と自信になったんですね。
それは自分に自信を持って、会話の技術をだんだん身につけたんですね。しかし、会話の技術だけでなく、内容も大切だと思います。でも、 会話の内容はあまり重視されていないという人が多いようですね。会話の内容よりもむしろ相手の 表情 ( ひょうじょう ) や服装、 髪形 ( かみがた ) 、手振り身振りなどの 外見 ( がいけん ) 上のことが記憶に残るようですね。
それはそうですね。また話し上手だけでなく、実は聞き上手になることも大切なんです。「 傾聴 ( けいちょう ) 力」という言葉を聞いたことがありますか。
はい、あります。現在、企業などでも聞く力の必要性が問われています。今の入社試験にはリスニングという 項目 ( こうもく ) があるんですね。人の話をテープで流し、それに関する問いについて答えるのですが、リスニングの点数が低い人はスピーチの点数も低い。
そうですよ。第一に相手の言うことをきちんと 把握 ( はあく ) し、その後に自分が言いたいことを表現する、これが話し上手になるコツだと思います。つまり話し上手は聞き上手なんですね。
時々聞き役に徹する という意味でしょうね。
ええ、そうです。例えば名番組司会者の~さんは、たくさんしゃべっていらっしゃるように見えますが、トーク番組を見ていますと相づちを打っているだけのことが多いんです。
それはわたしも気をつきました。彼女は「それでどうなりましたか」とか「それは大変でしたね」とか、相づちを打っているばかりですね。つまり、相づちのバリエーションをたくさん持つことも、聞き上手になる秘訣ですね。
一言 ( いちごん ) で言えば、話し上手は聞き上手ですね。今日は本当にいい勉強になりました。先生、どうも、ありがとうございました。
いいえ。 |
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