暗中模索あんちゅうもさく
手探りでいろいろやってみること
唐の許敬宗(きょけいそう)という人物がいた。
彼は、宰相(さいしょう=総理)までつとめた有名な人物であった。
ただ、政治の面では皇帝にへつらうことが多く
歴史書の編纂に関して自分の都合で史実をねじ曲げたり
その軽薄な行動や傲慢な性格が、人々の反感をかっていた。
さらに、物忘れのひどさは有名で
人と会っても覚えていないことが多かった。
そんな彼に対して、ある人が言った。
「あなたはもの覚えが悪すぎる。
ぜひ一度、何晏氏、劉楨氏などの優れた文人たちに
会ってみてごらんなさい。
たとえ暗闇の中で彼らを模索(もさく=探す)しても
正しく見極めることができるくらい印象的な人たちだ。
決して忘れることなどできないだろう。
あなたはいろいろと活躍して有名だが
そんな素晴らしい人たちとの出逢いもないようだ。
あなたは、実はまだまだ何もよくわかっていないのだ。」
と、忠告した。
人間は、ひとりでは本当に弱い生き物。
自由を誇示し、力に任せて強がっている人も
弱いからこそそういう生き方をしなければならない。
弱いことはいけないことではない。
弱いからこそ人に優しくありたいと願い、
弱いからこそ勇気を持って困難を仱暝饯à毪长趣扦搿
弱さを認めない限り、本当の自分と向き合うことなどできない。
真の強さとは、信じること。愛すること。
本当に強い人は、優しさに満ちあふれている。
きっと、己をよく知り、余裕があり、自信があるからです。
みなさんの周りの人たちも、きっとそうですよ。
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