岛崎藤村 《蛞蝓之叹》

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蜒のなげき



風よ静かに彼の岸へ

こひしき人を吹き送れ

海を越え行く旅人の

群にぞ君はまじりたる



八重の汐路をかき分けて

行くは僅に舟一葉

底白波の上なれば

君安かれと祈るかな



海とはいへどひねもすは

皐月の野辺と眺め見よ

波とはいへど夜もすがら

緑の草と思ひ寝よ



もし海怒り狂ひなば

われ是に仆れ伏し

いといと深き嘆息に

其嵐をぞなだむべき



楽しき初憶ふ毎

哀しき終堪へがたし

ふたたびみただめぐり逢ふ

天つ恵みはありやなしや



ああ緑葉の嘆きをぞ

今は海にも思ひ知る

破れて胸は紅き血の

流るるがごと滴るがごと





蛞蝓之叹



风哟 请把我的爱人

静静地吹到彼岸

在横渡大海的游子中

留下了你的身影



仅仅是一叶小舟

却要历经万千海潮

我在心底深深地祈求

你平安地越过滔滔白浪

虽说是大海 我却终日望作

五月的原野

虽说是波涛 我却彻夜想作

碧绿的芳草



假如大海发出怒吼

我就仆伏在此岸

在痛苦的喘息中

平息它的猖狂



每当想起快乐的往事

最终却陷入无尽的悲伤

苍天啊 请眷顾我吧

何时才能峰回路转



啊 如今连大海也听懂了

绿叶深沉的叹息

好比我撕裂的胸口

滴淌着殷红的鲜血