人間の体を機械と同じように考えることがよくあります。人体も、機械のように心臓や(ア)胃や目などの部分品が集まってできていると考え、胃がおかしいときには胃という部分品が故障したと考えます。したがって、胃を修理すれば、病気が治ったと考えることになります。 また、その部分品にしても、心臓はポンプで、目はカメラで、脳はコンピューターのようなもの、と考えたりします。そういう、脳はコンピューターを同じに考えるひとは、(イ)コンピューターと同じように働く脳を優れたものと思うようになります。速く正確に計算できたり、なんでもそのままに記憶できたりすることが頭のいいことだ、と考えている人も(ウ)でしょう。 (エ)人間は機械と同じなのでしょうか。人間はただの複雑な機械だけなのでしょうか。もちろん、人間には機械に似たところもあります。だから、人間のことを機械を研究するように研究するのも無意味ではありませんが、しかし、それ ( オ ) でわかる事は人間に一面にすぎません。
(カ)、アメリカでは 1976 年の建国 200 年記念するつもりで、その何年も前に、火星へロケット着陸とがん制圧と言う大きな研究目標を立てました。このときまでに科学者が力を合わせて大規模な研究を続けた結果、すでに月旅行に成功していました。(キ)、その月旅行の科学を発展させて、火星ロケットには成功しました。ところが、一方のがん制圧のほうは期待したような成果をあげることはできませんでした。つまり、機械を作る科学のほうは急速に進歩していきますが、人間の病気を治す科学のほうはそう簡単にはいかないということです。人間は機械と同じではないからです。(ク)人間は「いつも生きるために行動する」という点が機械と違うのです。機械は生きていませんから、生きるために行動するはありません。
1.文中のアの「同じように考える」とは、何と何とを同じように考えるのか。
A. 人間の体と脳 B. 機械とコンピューター
C. 人間の体と機械 D. 体と機械
2.文中の(イ)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. いつまでも B. いつ
C. いつでも D. いつの間にか
3.文中の(ウ)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. 少ない B. 少なくない
C. 大勢 D. すこし
4.文中の(エ)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. だから B. そして
C. しかし D. つまり
5.文中の(オ)の「それ」は何を指すか。
A. 機械研究のように人間のことを研究すること
B. 人間研究のように機械を研究すること
C. 人間の機械に似たところを研究すること
D. 機械の人間に似たところを研究すること
6.文中の(か)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. たとえば B. だから C. そして D. それから
7.文中の(キ)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. まだ B. それに C. だから D. そこで
8.アメリカが建国 200 年記念のために立てた研究目標のうち、すでに成功したのはどれか。
A. 月旅行 B. 火星へロケット着陸
C. がん制圧 D. 新しいコンピューター
9.文中の(ク)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A. これで、人間と機械との違いがわかりましたか。
B. それでは、どこが違うのでしょうか。
C. あれでは、人間と機械の違いが分かりません。
D. どれが人間と機械の違いでしょうか。
10.この文章の内容に合っているものはどれか。
A. 私達人間の脳はコンピューターとまったく同じです。
B. 私達人間の脳はコンピューターと同じように働き、同じように優れています。
C. 人間は機械と同じではなく、行動の目的はいつも生きるためです。
D. 機械は人間と同じように生きるために行動します。 |