メロスがゆく！梅洛斯正在跑

步亭先生

メロスがゆく！
[日] 静炉巌
冬がピークを迎える２月のとある夜、私はシャワーを浴びながらダボつき気味の腹のことを思った。脳裏にはホンジャマカの石塚氏が豚シャブ片手にニコニコ顔で手招きする姿が浮かぶ。あっちの世界に行ってはだめだ！

やはり冬本番の今こそ、来たるべき夏に備えてモテ男になるべく身を引き締めるのが男というもの。それはいくつになっても変わらぬ男のロマン！！　そうとなれば今すぐ実行だー！

減量といえば、やっぱしジョギングだろう。私はあのジョギングスーツに憧れていた。何だかストイックな雰囲気を醸し出していてカッコイイ！！
実は以前、ジョギングに挑戦したことがあるのだけれど、そのときはジョギングスーツがないので、代わりに雨合羽で走ってみたのだがブカブカで変質者じみてて悲しかった。

やはり形から入って気分を盛り上げることが重要だ。何しろ、体内の脂肪の燃焼は約２０分間運動をした後からはじまると聞く。つまりジョギングをやるからには２０分以上を走らねば意味がないわけだ。…となればここは気合いを入れて完璧なジョギングスタイルでのぞみたい。

私はさっそく近所の”オリンピック”に出かけると一直線にスポーツ売り場へと向かった。売り場では一瞬サウナスーツに目を奪われたが、そんなものはホンジャマカの石塚氏にでも着せておけばよい。やはり男はジョギングスーツ！　それからジョギング用にスニーカーも購入した。

だが何か足りない。孤独なジョギングを劇的に盛り上げる小道具…ＢＧＭだ！　２０分以上の長丁場ともなれば、やはり自分を奮い立たせる音楽が必要になる。映画だって音楽があるからこそ盛り上がるもの。かといってＭＤやＣＤウォークマンみたいなもんを今さら買うのはなぁ。やはりここは激しい運動にも軽く耐えることができるＭＰ３プレイヤーが望ましい！

私はＭＰ３の知識を仕入れるべく、本屋で雑誌記事をむさぼり読んだ。翌日は会社帰りに新宿のヨドバシカメラに直行だ。しかし売り場でいざ現物を目にすると迷ってしまう。どうしてもゴテゴテと機能がついている機種に目移りしてしまうのだ。
だがここは心を鬼にして不必要な機能がついた機種は切り捨て…いわば店頭リストラの断行だ！　そして最後に残ったの機種は”RIO”。「ストリート・デジタル・プレイヤー」というキャッチ・コピーが恰好いい！　これに決めた！！

ようやくジョギングスーツ，スニーカー，MP3プレイヤーが揃った。次は仏像に命を吹き込むべくMP3プレイヤーにBGMをロードするのだ。だがジョギングのＢＧＭにはどんな曲がふさわしいだろうか？
”スピッツ”なんちゅー生っちろい音楽は男のストリートに似合わないぜ。もっと男の血をたぎらせる音楽！！　…となれば、居酒屋で「とりあえずビール！」と叫ぶがごとく、どんな番組でもとりあえず「ダァー！！」で乗り切ってしまうアントニオ猪木の姿が浮かぶ。

よし、ＢＧＭは”アントニオ猪木のテーマ”（イノキ・ボンバイエ）に決定！　さっそく通販でアントニオ猪木のＣＤを注文する。何日か後に到着したＣＤを聞いてみると、同じ曲が微妙にアレンジを変えただけで延々と繰り返し録音されている…ツライ。
ＣＤには一応、アントニオ猪木自身の有名どころのセリフ…「誰の挑戦でも受ける！」，「１、２，３，ダァー！！」とかも１０個ぐらい収録されているのだが、棒読みの上に途中で「オレはいま人生のホームレスをやっています！」なんていうセリフも入っていて途方にくれる。だが、ここでふと思った。
私はいったいアントニオ猪木という男の何を知っているというのか？　
ペリカンアゴのプロレスラー、そして今は”人生のホームレスをやっている男”。だが猪木といえば、当時、現役だったボクシング世界チャンピオン、モハメド・アリを相手に世界で初めて本格的な異種格闘技戦をやった男のはずだ。

これを知らずに猪木のテーマを聞くことはできまい。私は"猪木 VS アリ戦"の資料をかき集め、３冊の本を読破した。知れば知るほどこの試合は凄い。
これは真のガチンコ勝負だったのだ！　圧倒的に猪木不利な試合ルール，グローブに石膏を注入して試合に臨んだアリ、まさに”人生に一戸建ての家をぶっ建てた頃の猪木”である！
ついでに版権絡みで日本未発売となっているこの試合のビデオを海外からも取り寄せた。”猪木 VS アリ戦”については、私はもはや”ぷちオタク”と言ってもよい！

しかもその課程で”アントニオ猪木のテーマ”として使われている曲は、試合後に猪木と友情を深めたアリが、猪木側の希望に応じてモハメド・アリの自伝映画『アリ・ザ・グレイテスト』のテーマ曲をプレゼントしたものだということがわかった。
　
となればやはりオリジナル曲『アリ・ボンバイエ(ALI BOMNAYE)』でジョギングするしかあるまい。しかし、このアルバムは既に廃盤となっている。私はヤフオク(Yahoo Auction)に網をはった。時は既に４月入ろうとしていた…。
ようやく『アリ・ザ・グレイテスト』のアルバムを入手した私は、”アリ・ボンバイエ”，”イノキ・ボンバイエ”に『ロッキー４』やら『汚れた英雄』などの楽曲を加えて、６０分に渡る”血が騒ぐジョギングＢＧＭ”を作り上げた。
ジョギングの準備をはじめてから早２ヶ月。遂に、時は来たれり！！ジョギングの開始だ！！！

仕事が早く終わったとある日の夜９時、帰宅した私はジョギングを決行することにした。その準備の光景は、映画であれば戦地に赴くヒーローがカットを切り替えながら効果音と共に装備を身につける勇ましい姿であっただろう。
ババーン！　スーツを脱ぎ捨てジョギングスーツのチャックをあげる！
カショーン！！　MP３プレイヤーをポケットに装着！
キラーーン！　スニーカーを履く！
ピローン！　ヘッドホンを装填！
完璧だ！！　私は玄関のドアを開けると夜にと一歩を踏み出した。３０分のジョギングコース。少し肌寒いが、それぐらいの方が丁度いい。ヘッドホンから聞こえるパーカッションの響きが気分を盛り上げる。
走り出した私はすかさず”走るためのイメージ”を思い浮かべる。単調なジョギングを乗り切るためには、自分自身をノセることが大切なのだ。そして”走る”イメージといえば『走れ！ メロス』に決まっている。
友の命と友情を守るためひたすら走り続ける男、メロス。あと３０分で辿り着かなくては友セリネンティウスは死刑にされてしまうのだ…。これで走る動機もバッチリ！　頑張れメロス！！、のつもりの私！！　セリネンティウスよ、オレを信じて待つがよい！
約３０分のコースは、普段は車でいくレンタルビデオ店を折り返し地点とすることにした。なまっていると思ってた身体だが、以外と走れたりしてちょっと嬉しい。どうせなら車があまり走らないコースを選んで走っていく。
私は次々と裏道を駆け抜けた。疲れてきたらペースを落として歩きかけるが、その度に自分を待つセリネンティスを思い出して、再び走り出す。やはりメロスのイメージはジョギングにピッタリだ。
裏道から表通りに出て中間地点のレンタルビデオ店を通り過ぎる。あと半分だ。私は再び本道を抜けて車の少ない通りに入った。このあたりは街灯もあまりなく暗い道なのでちょっと怖い。だが男は友情を守るもの！　友のためには躊躇などしていられない！
私は走り続けた。工場の前を横切り、小学校の先を抜ける。あの住宅地の角を曲がれば、いつも駅まで車で走る道に出るだろう。私は民家の角を曲がった。だが…
あれっ…ここどこ？
確かに今日は普段は通ったことのない道を選んで走ってはいる。でも、自分としては車道から一本入った道沿いを走っていたつもりだ。しかし、走っても走っても予想に反して目の間には知らない道が続いている。
嗚呼！　セリネンティウスよ！
　メロス、迷子になっちゃったかも…。
とりあえず知っている道に出なくては！　…とはいえ道を逆戻りするのはイヤだ。私は勘を頼りに道を進んだ。いつまでたっても知らない道が続く。段々と心細くなってくる。
だいたいさっきから走っているこの坂道はなんなんだ？　このあたりは平地のはずではなかったか？　いや、待てよ。逆に高台に登れば自分の位置がわかるんじゃないか？
私は敢えて坂道の中腹にあった階段を上った。さすがにこの状態で階段はキツイが、なんとか階段を上りきる。だが、そこには行き止まりの柵があるだけだった…。ＢＧＭはとっくに終了している。ジョギングを開始してから、一時間以上が過ぎているのだ。
もうセリネンティウス、殺されちゃったよなぁ。
…まぁ、くよくよしてもしょうがない！
友達ならまたつくればいいじゃん！
それにしてもまるで異世界に迷い込んだ気分である。２０年近くも住んでいる家の近所で迷子になるなんて…。汗が冷えてきて身体が寒い。ここはどこなんだよ？
財布も携帯電話も持っていない私は、重い足を引きずりながら歩き続けていた。『はじめてのお使い』の子供もこんな気持ちなのだろうか？　「このクソガキ！」と思って観ていたが、今ならちょっとシンパシー。助けてあげたい気持ち…いや、助けてほしい！！
階段を下った私は再び坂道を上る。丘の中腹からキラキラと街の灯りが見えている。体力も限界に達し、心細さも最高潮に達した頃、見覚えのある景色があった。予想していた場所とは全く違ったけれど、確かにこの道は以前に車で通ったことがある道だ！　遂に帰路を見つけたのだ！　
だが場所はわかったものの自宅からは遙かに遠い。私はフラフラと貧血混じりで歩き続けた。ようやく家にたどり着いて時計を見ると、出発してから１時間４０分が過ぎていた…。
翌日は足が痛くて午前中、会社を休みました。

步亭先生

“梅洛斯”正在跑
[日]静 炉 巌
就在冬天即将过去的二月末的一天夜里，我在洗澡的时候，突然发现肚子上多了几条皮带勒出的红印。看着那几条红印，突然想起honjamaka（搞笑组合）的大胖子艺员石冢英彦，想起他在电视节目里一手拿着煮肉片，一面笑嘻嘻地朝观众招手的样子。想到不久我将要加入胖子的行列，感到不寒而栗！
    为了在将要来临的夏天成为一个回头率很高的男生，那就要在这个冬天好好把自己的身体锻炼一下。任何时代、任何年纪的男人都会做同样的春秋大梦。现在我不能再做梦，而要将梦付诸行动。减肥最好的方法就是跑步了。我特别想要一套长跑运动服。穿上它，会显得自己像个斯多葛派（讲求禁欲的雅典哲学派系）的学者，特别潇洒。
过去，我曾试着挑战跑步，当时正巧我没有运动服，所以就拿件雨衣凑合，一跑起来全身嘎嘎作响，别人看我象个精神病患者，真让我哭笑不得。
    我认为运动，最重要的就是运动的人要显出一种运动的气势。听人说，只有进行二十分钟的运动以后，身体才会消耗脂肪。就是说，如果跑步时间不超过二十分钟以上，跑了也白跑……思前想后，为了给自己制造一股气势，我下定决心要去买一套完美无缺的长跑运动服。
    说干就干，我走进了附近的“奥林匹克”超市，一进门就直奔体育用品柜。头一眼就瞥见一套“减肥桑拿服”，踌躇了一会儿，我就提醒自己：这玩艺还是让honjamaka的石冢英彦那样的肥猪去穿吧！男生就是要穿运动服！买完了，我又买了运动鞋。
    走出商店觉得还是缺点什么。练长跑的人除了讲究衣鞋外，还需要些小玩意，凸现他的“孤独”。对，那就是音乐！单人长跑二十分钟以上，需要听听能鼓励自己、兴奋自己的音乐。（电影就是靠音乐来对观众进行煽情的嘛。）
时下早已经不流行MD或是CD类的“随身听”，我要买就买能够适应激烈运动、但外型小巧玲珑的……对，MP3随身听正符合我的要求。为了买到合适的MP3，这天下班后，我就贪婪地在书店里翻阅介绍电器的杂志。第二天，下班以后就顺道拐到新宿“淀橋照相机”（电器店铺名）去买MP3了，可一看柜台里各种各样的MP3，颇有眼花缭乱的感觉，最后决定选择一款外形厚实、性能简便的机种。
我已经横下了心，对自己说：“凡配有不必要性能的MP3，全部不在我购买考虑范围之内。”这就需要当机立断的决心。还好，挑来选去我选了那款“RIO”，这机器的宣传广告语也写得好！“街道•数码•播放器”，这太符合我当时的心情了，我就买下它了！
运动服、运动鞋、MP3“随身听”都凑齐了。接下来就要找赋予MP3“生命”的音乐了。我是“老资格”又遇到了“新问题”。长跑的时候应该听哪类乐曲哪？
“spitz”（摇滚乐队名）这类的音乐不适合猛男的长跑，太软绵绵了。世界上应该还有更让人血贲扩张的音乐！！……我脑海里突然出现了安东尼奥•猪木（日本的著名职业摔跤选手）。只要是他出演的电视节目，一出场一定会大吼一声“打”！那架势跟酒鬼进了居酒屋，大叫 “快上啤酒”一样自然。
“就这么定了。”我想：“就挑安东尼奥•猪木的出场主题曲录进MP3，这是最好不过了。”说干就干，我马上向函售公司订购了一张安东尼奥•猪木的出场主题曲CD《猪木，干他！》。没几天，CD就到了，兴冲冲地拿起就听。令人失望的是，这张唱片从头到尾，就是将一首乐曲稍加变化、翻来覆去地录音。我被唱片公司给忽悠了。
还好，CD里还录下了猪木有名的口号，“我接受任何人的挑战！”、“1.2.3.----打！”等等，细数一下竟有十几个之多。后来细听猪木的朗颂，其中居然还有一句，“我现在就是人生的流浪者！”这话真让人莫名其妙。
这时，我突然发现了一个问题：我对于安东尼奥•猪木了解多少哪？我知道他是个长着长下巴的职业摔跤手，现在是“人生的流浪者！”。猪木除了这些特点，决不是别人想象得那么简单，他干得最让人津津乐道的事，就是在默罕默 •阿里尚未退出拳坛之前，向其挑战，进行了世界首场“不同格斗术之间的比武”。
光知道这些还不够，别人三下两下便会把我问住的。我又开始收集“猪木VS阿里”的资料，一共找到三册，将其通读。越读得深就越觉得两人之间的那场比赛，非同一般,了不起！
这是一场生死搏斗，比赛规则对猪木相当不利。比赛前，阿里居然往拳击手套里灌了石膏，面临困难的猪木还是勇敢地打完了这场比赛。“我在我的人生里铸造了一个殿堂。”猪木事后如是说。
这场比赛的录像因为版权问题，没有在日本出版过，我特地托人从外国寄了过来，认真地观看了一遍。现在关于“猪木VS阿里”的这场比赛，我可以自诩是个“专家”了。
我还知道“猪木的出场曲”的趣闻，在这次比赛以后，阿里和猪木“惺惺惜惺惺”，阿里居然答应猪木的要求，将这首曲子作为主题歌，用在不久以后阿里拍摄的自传电影里。
既然我现在成了一个猪木的发烧友，选曲的内容里还要加上，《猪木，干他》的原版音乐《ALI BOMNAYE》不可。可惜，这张唱片已经在日本停止生产了，我开始了在Yahoo Auction上查找，时间已经离我决定练习跑步隔了有两个月时间，进入四月份了。
当《ALI BOMNAYE》寄到我家，我把它和阿里自传的原声大碟、《猪木，干他！》、《洛奇4》的主题曲等曲子，经过加工录在一起，终于凑成了长达六十分钟、能让人肾上腺激素分泌加快的“长跑随身听音乐合集”。从准备开始长跑到那时候，时间已过了整整两个月，但是，终于等到了这一刻！！终于可以开始练习跑步了！！！
那天下班回家，已近九点钟，我终于下决心开始第一次跑步。那份毅然决然的劲头，如果拍成电影，一定不比在雄壮威武的乐曲声里、全副武装奔赴战场的战士差。
刺刺！脱掉西服，穿运动服，拉上拉链。
喀嚓！把MP3塞进口袋。
唧唧！穿上运动鞋。
啪嗒！带上耳机。
打扮停当！我打开房门，向夜幕里迈开了大步，我计划长跑三十分钟。深夜的气温让人感觉凉飕飕的，不过这正合我意。我把耳机音量调到最大，让自己显得更加兴奋。刚跑起来，我脑子里就浮现出一幅长跑者的形象。排除长跑中的单调，单靠音乐不够，我还需要在脑子里浮现出几个“英雄人物”，才会让自己有学习的目标。至于长跑的英雄，自然要属太宰治的小说《跑！梅洛斯》里的主人公梅洛斯最好。
梅洛斯为了朋友的性命，为了两人的友情，答应如果三十分钟以内跑不到终点，他的朋友瑟里南得斯就要被处死……我现在就是梅洛斯，救人就是我的动机。瑟里南得斯，相信我一定能够赶到的！
这段三十分钟的长跑路线，我将折返点选在常开车光顾的录像店那里。我许久不运动的身体，跑起来却意外的神清气爽，心想：“就选一条平常汽车不常走的路线（练习跑步）吧。”
我穿过了一条又一条小道，行进的速度也渐渐慢了下来，可一想到我现在是“梅洛斯”，我必须要拯救瑟里南得斯，脚步就又快了起来。我暗自得意：“我用梅洛斯来鼓励自己的长跑是再合适不过了。”
我从小道穿到大道，经过了折返点—--录像店。我已经将长跑行进了一半。我的斗志异常昂扬，就从大道穿到了车流很少的小道。这条小道，路灯昏暗，街道上黑乎乎的有些怕人。可我现在已是梅洛斯灵魂附体，作为男人就要捍卫友情！为了朋友就要两肋插刀！
我还是不停地跑，穿过工厂，路过学校。前面有个新村，在那片新村前转了一个弯，就到了我平时一直在轻轨旁停车的地方。我从新村前面拐了个弯，呃，这是……这是什么地方？
今天我选的路线是平常不太熟悉的路线。我的如意算盘是，沿着平时开车的路线旁的一条马路长跑的话，应该不会迷路。不过跑着跑着，和我预想相反，穿来穿去就跑进了我从未踏足过的一连串的小道。
呜呼，瑟里南得斯呦！梅洛斯，迷路了…。
我应该从自己熟悉的道路找回家的路！…可“好马不吃回头草”，我凭着自己的“第六感觉”寻找出路，可兜来转去，还是在我不熟悉的小道里打转。刚才还神清气爽的我，变得焦躁不安起来。
我已经搞不清一分钟前跑过的是不是陡坡？前面的小道，转进去会不会是块空地？不对，我好好考虑了一会。我要是跑上高台的话，不就可以弄清自己所在的位置、跑出这个“迷宫”了吗！
我勇敢地冲上了离我最近斜坡上的台阶，边跑边喘气，躯体已经筋疲力尽。台阶很陡，我颤颤抖抖地爬上了台阶顶部。等待着我的却是“此路不通”的牌子和栅栏…。随身听里的音乐早已放光了，从我开始长跑算起，已经超过了一个小时了。
小说里的瑟里南得斯早就成了刀下之鬼。…唉，我现在不是为朋友愁眉不展的时候。这个虚构的朋友没了，那我不会再找现实里其他的朋友吗！
想是这么想，眼前的道路却如同另外一个空间，我在这里迷路了。在居住了将近二十年的住宅附近，我居然迷路了…刚才跑步出的一身热汗，现在都变成了冷汗。
这里到底是什么地方？
我身上既没带钱包，也没带手机，拖着沉重的腿慢慢地走着。我想：《第一次用零花钱》那个电视节目里的小孩可能也有这种感觉，我过去看这个节目的时候，总会想：“这帮小鬼头，装得到像！”可现在我开始同情他们了，我想帮他们一把……不，我更希望别人帮我一把！！
从石阶往回走，我又爬上了一处斜坡，举目远眺，山丘中的路灯影影绰绰。这时我体力已经消耗到极限，心里的忐忑不安早已达到了前所未有的程度。正在这时，在我根本没有想到的地方，出现了一条小路，我过去曾开车经过这条小路。哇！我终于找到了回家的路了。
虽然这个地方离我家还很远，但是总算找到了回家的路径了。我一步一拖、让贫血的身体坚持往家走。过了好久，才回到了家门口，一看表，从家门口出发长跑，到再次站到家门口，用了一小时四十分都不止。
第二天，我脚疼得迈不开步了，只好打电话给公司请假，休息半天……

老板是猪

还没有仔细看翻译文章，不过楼主有这么大的兴趣来翻译是在是不易。文章最后提到一个节目叫『はじめてのお使い』楼主翻译为《第一次用零花钱》。我想您是不是将“お小遣い”“お使い”搞错了。“お小遣い”是零花钱的意识。而“お使い”是大人让小孩去干零活的意思。比如“打酱油”一类的。

参照以下引用。
おつかいの中で様々に発生するトラブルなどを通して、子供の自立を応援するだけにとどまらず、親子関係のあり方や教育におけるあり方などを視聴者に改めて考える機会も提供する。子供達の奮闘ぶりには、毎回ゲストも涙する人気番組。親から離れると、泣き出す子供がいたり、買うものを間違えたり、個数を間違えたり、兄弟げんかが起こったり、買い物が出来なくて泣く所も見どころである。

元は、1988年4月から1994年3月まで日本テレビ系で放送されていた情報番組『追跡』の1コーナーであった。同番組の終了後、『はじめてのおつかい』のタイトルで2～3時間の単発スペシャル番組として不定期に放送され始める。

現在は年に2～3回放送され、原則として新春スペシャルはオール新作、春、夏、秋などのスペシャルでは新作に加え、過去の名作とその子供たちの成長した現在の様子が報告される「あれから○○年・・・」シリーズで構成されている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3 ... %E3%81%8B%E3%81%84_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E7%95%AA%E7%B5%84)

步亭先生

3# 老板是猪
这个节目我看过，
经您这么一说
我一想还真是这么回事
虽然给了小孩一点现金
但多是让孩子去买东西。
我马上改