回复 TibetanPlateau 的帖子
勧めてくれたサイトで『サンザシの恋』を鑑賞させていただきました。本当にいい映画でしたね!
小説の方は非常に感動的でしたが、映画の方はとても新人に思えない演技力でしたね。静秋のような50年代前後生まれの人達は、今年で還暦を迎えようとする年頃ですね。彼らがこれまでに歩んできた道は本当に想像に絶するものですね。花盛りの年頃に、下放政策により、農村や人影もない草原に行き、まともな教育も受けられず成人になり、漸く文化大革命が終わったが、故郷にも帰られず、若しくは現地の人と結婚し、家族ができ、帰りたいが帰られないことになってしまったケースも少なくありません。いろんな手を使ってやっと故郷に帰っていても、学歴もないし、工場で働かざるえなかったです。50年代生まれの人たちは、知識への憧れが我々80年代、90年代生まれの人間には、とても考えられないものです。彼らは知識への執着は自分の子供に託し、たとえ飢え死になっていても絶対にわが子を高校や大学に送り、それは彼らの夢でもあり、希望でもあります。しかし、わが子がやっと大学に合格し、一番お金が必要な時期に、今度はリストラ政策にぶつかってしまいます。あんなに国のために、社会のために必死に働いてきたのに、一夜明けてリストラされ、フリーターになってしまう様でした。いよいよ定年になりますが、貯めてきたお金を悲願の我が家に代わり、その我が家はもちろん自分が住むのではなく、子供が結婚のために買ったものです。彼らには老後がどうなるかを考える余裕もなかったのです。いや、考える余裕のないというより、怖くて怖くて考えたくないに違いありません。時代に翻弄された一代だと思われます。
ヒロインの静秋は、米国への留学機会を得て、本当に良かったと思います。少なくとも当時国内に残された数えられないほどの静秋たちよりはですね。
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