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そもそも敬語というのはどうして使わなければならないのだろうか。敬語の敬はもちろん「敬う」という意味だが、
それよりも丁寧な言葉遣いをしあうことで、なんとなくその場の気分を和ませる、雰囲気をおだやかにする、という意味合いが多いのではないか。今の若者は、「相手を敬う」という意味での敬語ならたしかに下手である。謙譲語はもっと苦手で、
「会社に勤めたら、電話を取り次ぐときにはたとえ上司であっても『ただ今、山本はおりません』と呼び捨てにするんだよ」と話したら、学生たちに「面白い」と笑われた。
しかし、若者は、場を和ませる言葉や言い方なら非常に得意だ。ただそれは大人が習った丁寧語などとはかなり違っている。
最も目立つのは、メールでの絵文字や顔文字の多用。「レポート明日まで待って」の後ろに、記号を組み合わせたなき顔のマークや「(苦笑)」なども大量に使い、賢明に自分の感情や心情を表現しようとする。こんな苦労を払うくらいなら「レポート一日待って頂きたくお願い申し上げます」と改定待ったほうがどんなに簡単か、とおもうほどだ。
1、敬語というのは、若者にとって難しいうえに必要がなく、どうして使わなければならないのか分からない。
2、敬語を使って話すことで、なんとなくその場の気分を和ませたり、雰囲気を穏やかにしたりできるので、敬語は必要だろう。
3、敬語は今の学生にとって難しいので、自分の感情や心情を表現するのに簡単な絵文字や顔文字を使えばよく、敬語は必要ない。
4、気持ちを伝えるのに絵文字や顔文字を多用するよりも、敬語を使ったほうが簡単なので、敬語を使うべきだ。 |
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