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赌博人生
2011-10-30
寺山修司のギャンブル論に、ファンは「負けるべき必然」に賭けている、というのがある。偶然の勝ちより、やはりだめかの安心感を楽しんでいると。だからこそ「賭博には、人生では決して味わえぬ敗北の味がある」となる。
寺山修司的赌博论中有这么一条:赌徒是在赌“必然的输”。比起偶然的赢,他们更醉心于“果然是不行啊”这种放下心来的感觉。因此,“赌博中可以体味到人生中绝对无法体会的挫败滋味”。
今、大王製紙の井川意高(もとたか)前会長(47)がかみしめる「必然」はどんな味だろう。子会社から私的に106億円超を借りた件で、特別背任罪に問われるかもしれない。未返済は60億円ほど。かなりの大枚が海外でのカジノ遊び、寺山を気取れば「テーブルの上の荒野」に消えたらしい。
如今,现年47岁的大王造纸前会长井川意高咀嚼着的“必然”是怎么样一种滋味呢?他很可能会因私下从分公司借入超过106亿日元而被指控特别渎职罪。借款中有约60亿尚未归还。这笔巨款据说是在国外的赌场,换寺山的说法就是“桌子上的荒野”上蒸发掉的。
井川氏の祖父が四国で興した同社は、「エリエール」のブランドを育み、いまやティッシュとトイレ紙の首位メーカーである。なのに氏は、グループの経理担当者を自家用ATMのごとく使っていた。
井川的祖父在四国创办了大王造纸,打造出“elleair”这个品牌,如今占据着纸巾与卫生纸市场份额的第一位。然而井川却把集团的财务负责人当成自家的自动提款机来使用了。
かつて取材した金融界の異端児を思い出す。裸一貫から身を立てた人で、「銀行の私物化と言うけどね、もともと私物なんだから」と臆面もなかった。同じ製紙業界にも、ゴッホやルノワールを買いあさり、「私が死んだら棺おけに」と放言したワンマン経営者がいた。
我想起曾经采访过的一名金融界的异端人士。这位从身无分文到腰缠万贯的人士大言不惭地说道:“有人说我把银行当成自己的私人财产,银行本来就是我的私人财产”。同是造纸行业,也有某个独裁总裁四处购买高更和雷诺阿的名画,放言“我死后要把这些画放到我的棺材里”。
そうした「個人商店」から脱することが大王製紙再生の道なのに、社長は「井川家の排除はありえない」と及び腰。こびりついた同族経営の淀(よど)みは、ティッシュで拭えるほど柔じゃない。
摆脱这种“个人商店”形象本应是大王造纸的重生之道,然而公司社长却态度暧昧地说:“不可能把井川家族排挤出去。已经根深蒂固的同族经营这种污垢,不是简单到用纸巾就能擦掉的。
遊び方や負けっぷりの解明は、東京地検の捜査に委ねられる。「負けに不思議の負けなし」という。前半に勝ち続けた3代目の人生ルーレット、おけらで始まる後半やいかに。
井川赌博的方式以及输掉的具体金额,已经交由东京地方检察院进行调查。俗话说“没有不可思议的失败”。 这位前半程赢得顺风顺水的富三代的人生赌博,输得一干二净开始的后半程该如何继续呢? |
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