|

楼主 |
发表于 2012-5-15 23:48:06
|
显示全部楼层
本帖最后由 simatuya 于 2012-5-16 00:59 编辑
2
走在前面的小混混推開了“紅蓮”的門。清脆的卡拉OK歌聲隨即洋溢在整個走廊中。眼快的女人很快注意到了我,隨即放下客人,站了起來,歡呼我的到來。那聲音聽著,就仿佛饑腸轆轆,期盼著主人歸來的小狗般那樣。
我向著她們親切地笑了笑,并揮了揮手,然後坐到最裏面那間不起眼的包廂內。小混混們則進了對面角落裏的工作人員休息室。
點了支煙後,我又把店內環顧了一周。坐客量大約有半場左右。幾乎都是日本人。那一張張滿是脂肪的臉上油亮亮地泛著光,正一個勁兒的在遊說那些聽不太懂日語的小姐們。
隨後,我又將視線轉移到正面。李佳梅正唱著歌,她是這家店裏三個媽媽桑中的一個。而王成香和黃秀紅則分別都在接待熟客。
三個媽媽桑都有其個性。唯一能找到的共同點是她們都對金錢唯利是圖。媽媽們共攤門面與進貨等費用。店裏的工作員與小姐們也都由媽媽們各自招聘並發放工資。簡單地說,就是在一個店面內開了三家會所。也許理解為集市之類的比較恰當吧。在這裡,泡沫經濟崩盤後,以這種經營模式來維持生計的中國人和台灣人的店特別多。不聞不問都能有錢滾滾而來的時代結束了。
黃秀紅跟客人輕輕說了些什麼後,便站了起來。穿著那衩開到屁股跟的旗袍,一扭一扭地走了過來。
“怎麼來那麼晚!”
一口很漂亮的北京話。除此之外,秀紅還能說一口同樣漂亮的日本話。她是數年前一名落馬黨幹部的女兒。由北京大學轉到東京大學國費留學,隨後落戶在新宿,這些經歷並非瞎編胡造。不過,除了與客人交談之外,她絕不會用使用日本話。和自家人卻僅使用上海話。也就是說,她並沒有把我看成自家人。
“這不是下雨了嘛!”
我隨便找了個毫無信服力的理由後,點燃了秀紅遞給我的煙。在餘光中我注意到小姐們一個接一個的走進吧臺旁那間僅遮著一片薄薄門簾的小房間。接著,便傳出一陣孩子般嬌嫩的嬉鬧聲。
這次我到手了一批挺不錯的貨,多數是曾今睡在某個倉庫裏的東西吧。
“我侄子想要弄個空調。”
秀紅說道,並向我投來了頗為誘惑的目光。
“夏天可就要結束了哦。”
“整個夏天我都回國了,這兩天才剛回來嘛。”
“你能出多少?”
“五萬”
嘖。五萬這點小錢,根本不入本大爺法眼。
“我侄子住的是一室戶的房子,不要很大功率的。對牌子也沒什麼要求。”
“廢話,還想咋樣!”
我靠到沙發上,對著天花板痛快地吐著煙。接上這麼荒唐的差事,往後定是要失足的。但對於我這種無依無靠的人來說,暗中與秀紅保持關係還是很需要的。
“可得花兩禮拜啊。”
我看著天花板說道,並感覺到一旁的秀紅放心似的長舒了口氣。
“你可幫我大忙了,健一。往後要有什麼事,儘管跟我說。”
親耳聽到元成貴情婦能這樣說,比想像中高興多了。
剛才走進裏屋的小姐們也都出來了。個個手指、手腕、脖子上都戴上了新首飾,嘴角上也都帶著微笑。
“她們很快就會開口跟你要皮草的。”
秀紅將還未抽得上幾口的煙撳滅在煙缸內。用雖已談不上不年輕,但也不至於疲憊不堪的目光凝視著那些剛開始接客的小姐。
“可以啊,只要如數付賬就成。”
剛才被我教育的小混混,這時也從門簾後走了出來。秀紅可能注意到了我的視線,從座位上站了起來。
“慢慢玩,我請客。”
廢話!我把本想再說一遍的話,又咽了回去。
“健一先生,這是今天的貨款。”
我正凝視著秀紅那性感嫵媚的屁股,小混混則惶惶恐恐地走到跟前,遞上了一只茶色的信封。
也就五十萬前後吧。真寒蟬。現今的日本,五十萬連散錢都夠不上。但對於做我這種生意的人來說,靠女人帶來的情報是必不可少的。偶爾也得像今天這樣討好討好她們。
我從信封中取出10張左右的紙幣,遞給小混混。
“也不是什麼大錢,這次算我請。今晚大夥兒玩個暢快。儘管去叫空著的小姐。”
小混混頓時一臉興奮。
“謝謝健一先生!”
我若無其事的揮了揮手。並非是想裝大牌,只是不想在這樣的雨中,一個人跑回家去喝悶酒。
吝嗇的失竊品銷贓販子,偶爾也會有這樣的夜晚。
2
先頭のチンピラが〈紅蓮〉の扉を開けた。透きとおった声のカラオケが通路にこぼれてきた。目ざとくおれの姿を見つけた女たちが、客をそっちのけで立ちあがり、歓声を上げた。腹を空かして主人の帰りを待ち侘びていた犬のような声。
おれは愛想笑いを浮かべて女たちに手を振り、一番奥にある目立たないボックス席に腰をおろした。チンピラたちは反対の奥にある従業員の控え室に姿を消した。
煙草に火をつけ、店内を眺めまわした。客は半分ほどの入り。ほとんどが日本人。脂でぎとついた顔をてかてかに光らせて、日本語をよく理解できないホステス達を口説いている。
正面に視線を移した。カラオケを歌っているのは李桂梅。この店に三人いるママのひとりだ。王成香、黄秀紅は、それぞれ馴染みの客のテーブルについている。
三人のママはそれぞれに個性的だ。共通しているのは金にがめついことぐらいしか思いつかない。ママたちは家賃、仕入れなどの経費を折半でまかなう。店に来ている従業員やホステスもそれぞれのママが調達し、給料を払う。要するに、ひとつの店の中で三軒のクラブが営業しているのだ。市場みたいなものだと思えばいいのかもしれない。バブルが弾けてからこっち、こんなシステムで店をやりくりしている中国人や台湾人の店はかなり多い。黙っていても金が転がりこんでくる時代は終わったのだ。
黄秀紅が客になにかを囁いて、立ちあがった。尻のつけ根までスリットが入ったチャイナ・ドレスをくねらせて近づいてきた。
「遅かったじゃない」
きれいな北京語。秀紅は、おなじだけきれいな日本語を操ることもできる。数年前に失脚した党幹部の娘で、北京大学から東京大学へ国費留学し、そのまま新宿に居着いてしまったという経歴は伊達じゃない。だが、客と話す時以外は、決して日本語を使おうとはしなかった。身内で話す時は、上海語しか使わない。つまり、おれは身内じゃないってことだ。
「雨が降ってるからね」
いいわけにもならない言葉を口にして、秀紅がくわえた煙草に火をつけてやった。視界の隅に、女たちがひとり、またひとりとカウンターの横の薄いカーテンで遮ってあるだけの奥の部屋へ消えていくのが見えた。すぐに、子供じみた嬌声が聞こえてくる。
今回はなかなかいいブツが回ってきた。おおかた、どこかの倉庫で眠っていたものだろうが。
「わたしの甥がエアコンを欲しがってるの」
秀紅が誘うような眼差しをこっちへ向けた。
「もう、夏も終わりだぜ」
「夏の間は国に戻ってて、ついこのまえ帰ってきたばかりなのよ」
「いくら出せるんだ?」
「五万」
舌打ち。五万ぽっちじゃ、おれの懐へはほとんど入らない。
「甥が住んでいるのは1Kのマンションだから、それほど大きいのはいらないの。メーカーにもこだわらないわ」
「あたりまえだ」
ソファに背を預け、天井に向けて思いきり煙を吐きだした。こんな馬鹿げた仕事を引き受けていたら、そのうち足元が覚束なくなるに決まっている。だが、秀紅との関係を密に保っておくのは、おれのような根なし草にはそれなりの意味がある。
「二週間ぐらいかかるぞ」
天井を見上げたまま、いってやった。秀紅がほっとしたように息をもらす気配が伝わってきた。
「助かるわ、健一。なにかあったら、わたしにいってね」
元成貴の情婦にそういわれるのは、思ったよりは気分のいいものだった。
奥の部屋へ消えていた女たちが戻ってきた。新しい装飾品を指や手首、首に巻きつけ、口元をゆるめながら。
「もうすぐ、毛皮が欲しいっていいだすわよ。あの子たち」
秀紅はろくに吸ってもいない煙草を灰皿に押し付けた。もはや若くはなく、かといってくたびれきったわけでもないというような目で、客の相手をしはじめた女たちを眺めていた。
「いいさ。金さえきちんと払ってもらえるならな」
おれがとっちめてやったチンピラが、カーテンの仕切りから姿を現した。おれの視線に気づいたのか、秀紅が腰を上げた。
「ゆっくりしていってね。お金はいらないから」
あたりまえだ。ふたたび口に出そうになった言葉を、のどで押し潰した。
「健一さん、今日の分です」
秀紅の色っぽい尻を眺めていると、チンピラが恐縮したようにおれの前に立ち、茶色い封筒を差し出した。
五十万というところか。シケた金だ。今の日本じゃ、五十万なんてはした金にもならない。だが、おれのような商売をしている人間には、女たちがもたらしてくれる情報は必要不可欠だ。たまにはこうして、機嫌をとってやらなきゃならない。
封筒の中から十枚ほどの札を引き抜く、チンピラに手渡した。
「たいした額じゃないがおれのおごりだ。今夜はみんなでパーっとやろう。手のあいてる女を呼べよ」
チンピラの顔がぱっと輝いた。
「ありがとうございます、健さん」
おれはなんでもないというように軽く手を振った。別に大物ぶりたいわけじゃない。ただ、この雨の中、ねぐらへ戻ってひとり酒を啜る気になれなかっただけだ。
ケチな故買屋にだって、たまにはそんな夜がある。
|
|