天声人语 20121105 “千”的感悟

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“千”的感悟
2012-11-5
　紙上では小欄の右ではじける「しつもん！　ドラえもん」が記念の千回を迎えた。この小さな扉からニュースの森に入り、気づけば「皆勤（かいきん）」という読者もおられよう。扉を開けたくなる絵を日々描き下ろす、藤子プロの力業（ちからわざ）にも脱帽だ。
　　印在本栏目右边那个咧嘴大笑的“提问！多啦A梦”日前迎来第1000辑纪念。应该也有读者是从这个小小的窗口进入新闻的森林，回头一看发现每期都没拉下的。在这里对每天画下让人想打开这扇门画作的藤子工作室的辛勤劳动表示致敬。
　「千つながり」で続けたい。「千と千尋（ちひろ）の神隠し」などで知られるアニメ監督、宮崎駿（はやお）さんが文化功労者に選ばれた。コメントが出色だった。「映画は常に、文化を破壊し、損ねる可能性を持っています。いつも危うい道のりに立っていると自戒し、浮かれないことにします」。
　　让我们继续“千”这个话题。以《千与千寻》等电影闻名的动画片导演宫崎骏日前荣获文化功勋人称号。他的得奖发言非常出色：“电影往往潜伏着破坏文化、损害文化的可能性。所以我一直告诫自己身处危险的路途之中，绝不可沾沾自喜”。
　感性に真っすぐ届く作品群は、ひとつ誤ると退廃に転ぶ。映像の持つ力を知り尽くす人ならではの戒めだろう。宮崎アニメや藤子マンガほどのパワーはないが、「危うい道のり」を行く恐れは当方とて同じである。
　　这些直达人们感性的作品，如果发生一个错误就会走向衰败。这大概是只有深知映像所蕴藏力量的人才能给出的告诫。本人虽然没有宫崎动画和藤子漫画那么大的能量，但行走在“危险路途”中的战战兢兢，本人也深有同感。
　同僚と分担するこのコラムも６年目にして、それぞれ千本を数える。自戒のリストには「書き写すに足るか」が加わった。千の節目、さらなる精進をお約束する。
　　与同事分担撰写本专栏如今已是第6个年头了，两人的文章都超过了1000篇。在自我告诫的条目中最近加入了“足以下笔吗？”一条。在千这个数字节点，督促自己要更加精进。
　京都大学で学生さんに話す機会があった。こんな顔でも小一時間さらしただけで、「親しみがわいた」との感想を多数いただいた。どうやら小欄は、お堅い仙人風が帳（とばり）の向こうで筆を執るイメージらしい。
　　日前曾有机会在京都大学与学生们座谈。以本人的身份而且仅仅露面不到1小时，但已经得到很多人的评价说“感觉距离拉近了”。看来本栏目给人一种死板的神人坐在书桌边执笔的感觉。
　食わず嫌いもあろうから、小さな好奇心を新聞へと誘（いざな）うドラえもんは格好の入り口だ。「こたえ」を探したら、情報の海に遊ぶもよし、論争の山で悩むのもいい。言葉を踏みしめて分け入るほどに、トトロの森のように深く、豊かな世界が待つ。
　　有些人对某些东西没尝过就不喜欢。所以像多啦A梦那样把小小的好奇心引到报纸上是很好的入口。去寻找答案，可以畅游在信息的海洋，也可以在讨论的大山中苦恼。越是脚踏语言的落叶，拔开草丛往里走，展现在你面前的，像龙猫的森林那样深邃、丰富的世界就越多。