聖徳太子は10人の訴えを聞いて誤ることはなかったという。
私たちは10人とはいわず、2、3人でも同時に聞いたり話したりすることは難しい。一人を相手にさえ、受け答えに困るときがある。コンピュー タの画面に向かって急な作業をしているときに電話がかかってきた場合などがそうである。画面を見ながらでは相手の言っていることがよくわからない。相手の 話すことが途切れがちに聞こえる。先に聞いた内容をすぐに忘れてしまう。相手の話した内容をそのつど聞きなおさなければならないことになる。これではとて も会話とは言えない。
(苧阪満里子『脳のメモ帳ワーキングメモリ』による)
【問】筆者が最も言いたいことは何か。
1、現代人は聖徳太子のようなことはできなくなった。
2、同時に複数の人を相手に聞いたり話したりすることは難しい。
3、コンピュータの画面を見ながら会話するのは難しい。
4、わたしたちは先に聞いた相手の話の内容をすぐ忘れてしまう。 |